2013年1月21日月曜日

“アル・ロー” ―全16場― 5



  アル「マハルが怪我をして、舞台に立てなくなったんだ。その代
     わりに君が踊るんだよ!!分かるかい?あの素晴らしい
     踊りを、皆の前で踊るんだ!!」
  リリ「・・・私・・・できない・・・」
  アル「え?」
  リリ「・・・私、踊れないわ!!(アルの手を解いて、背を向ける。
    )」
  アル「そんなことないさ!!君は踊れるよ!!必ず!!(リリの
     肩に手を掛ける。)」
  リリ「(首を振る。)踊れない・・・」
  アル「どうして?」
  リリ「(振り向いて、アルを見る。)今まで人前で踊ったことなん
    て、一度もないんです!!習ったことだって・・・。ただ母さん
    の踊りを見よう見真似で踊ってただけで・・・私・・・」
  アル「大丈夫!!君なら絶対に!!」
  リリ「駄目よ・・・踊れない!!」
  アル「(上着の内ポケットから1枚の写真を取り出し、リリに手渡
     す。)・・・見てごらん・・・」
  リリ「(写真を見て驚く。)・・・これは・・・」
  アル「(微笑んで。)君だ・・・。あの雑木林の中で、楽しそうに踊
     っている君を初めて見た時・・・俺は自分の目を疑ったよ
     ・・・この世の中に、こんな素晴らしい踊りを踊る人のいる
     ことに・・・。思わずカメラのシャッターを押し続けたんだ・・・。
     あの時の君は・・・本当に美しかった・・・何よりも・・・誰より
     も輝いていたんだ・・・。」
  リリ「・・・私が・・・?」
  アル「(頷く。)そう、君だ・・・。他の誰でもない・・・リリ・・・君が輝
     いていたんだ・・・。君は他の誰よりも一番美しく・・・素晴ら
     しく踊ることができるんだ・・・!!君の母さんと同じように
     ・・・。」
  リリ「(胸元を見詰め、ネックレスをそっと手に握る。)母さんと・・・
     おなじように・・・」
  アル「・・・君なら踊れる・・・」
  リリ「・・・(ゆっくり頷く。)」
  アル「(思わず、リリの両腕を掴む。)じゃあ出るんだね・・・!」
  リリ「・・・私は・・・小さい時から母さんの踊りはいつも見てきた
    わ・・・。母さんの踊りは・・・子どもの私が見ても、身震いす
    る程素晴らしかった・・・。私もあんな風に踊りたいと・・・思
    っていたの・・・いつも・・・」
  アル「俺は君の母さんの踊りを、実際に見た訳じゃないから、
     何とも言えないが・・・君の踊りに俺は・・・心から感動した
     んだ・・・。」
  リリ「(不思議そうにアルを見詰める。)・・・どうしてそんなに
    熱心に踊ることをすすめるの・・・?」
  アル「(リリの手を取って。)君はもっと自信を持っていいんだ
     ・・・。踊ることによって・・・皆に認めてもらうことによって
     君はもっと輝くことができると信じている・・・。」
  リリ「アル・・・」

         見詰め合う2人で、暗転。
         
         
      

      ――――― 第 10 場 ―――――

         カーテン前。
         座員達、賑やかに歌い踊る。
         音楽のまま、カーテン開く。と、
         一座の舞台の様子。
         客達、騒々しく歓声を上げたり、口笛を
         吹いたりして座っている。
         座員達の歌が終わり、司会をしている
         ルダリ、進み出る。

     
  ルダリ「続きましては、当一座のスター、リリ!!」
  客1「リリ・・・?」
  客2「マハルじゃねぇのかよ!!」
  客3「マハルを出せ!!」

         客達、口々に不満の声を上げて
         いる。
         下手方から舞台に上がろうとして
         いたリリ、この声に後退りする。

  ルダリ「(焦った様子でリリを見て。)リリ!!」

         リリの後ろからアル登場し、
         その肩にそっと手を掛ける。

  アル「(優しく。)君なら必ず踊れる・・・」
  リリ「・・・アル・・・私・・・」
  アル「俺がついているよ・・・それに君の母さんだって・・・」

         アル、そっとリリの背中を押す。
         リリ、ゆっくり舞台中央へ。
         音楽流れる。(リリの踊り。)
         騒いでいた客達、リリの踊りが始まると
         呆然と見詰める。
         リリ、決めのポーズ、客達の歓声、
         拍手喝采の中、アル残してカーテン閉まる。
         嬉しそうなアル。一時置いてカーテン中央
         より、興奮した様子のリリ、飛び出すように
         登場。

  リリ「アル!!踊れた・・・踊れたわ!!私!!」
  アル「素晴らしい踊りだったよ。(微笑む。)」
  リリ「・・・あなたのお陰よ・・・あなたがいてくれたから・・・」
  アル「俺は何もしていない・・・君が自分の力で踊ったんだよ。」
  リリ「・・・ありがとう・・・」

         2人、嬉しそうに見つめ合い手を取る。
         暗転。

      ――――― 第 11 場 ―――――

         カーテン開く。(一座の小屋。)
         ロバン、マーゴ、話しながら登場。

  ロバン「だけどあいつがあんなに踊りが上手いとはね。」
  マーゴ「本当ね!!初めは失敗するのがオチだと思っていた
      けど、失敗どころか・・・(笑う。)」
  ロバン「全く、マハル以上だぜ、ありゃ!」
  マーゴ「何言ってんのさ!マハルくらいの踊りなら、誰だって
      ちょっと練習すれば踊れるのよ!!」
  ロバン「おまえでも?」
  マーゴ「勿論さ!だけどやっぱり血は争えないもんだねぇ・・・。」
  ロバン「そうだな。最初はジジイ付きで厄介なお荷物だと思って
      いたが・・・」
  マーゴ「左団扇ね!!」

         2人、笑いながら出て行く。
         下手より座員達、談笑しながら出る。
         上手より松葉杖を付いたマハル、
         ゆっくり出る。
         座員達、マハルを認め、口を噤む。

  エヴァ「いい気なものよねぇ・・・。たいした踊りも踊れないくせ
      に、スター気取りだったんだから。」
  サミー「そうだよな!笑っちまうぜ。」
  マックス「よく考えたら、俺達だってあれくらいの踊りなら、十分
       踊れるんだ。」
  ルダリ「やめろよ!」

         座員達、憮然と黙って出て行く。
         ルダリ、マハルの側へ。

  ルダリ「マハル・・・歩いて大丈夫なのか?」
  マハル「・・・私のことなんか放っといてよ!!」
  ルダリ「マハル・・・」
  マハル「一人にしてよ!!」

         ルダリ、マハルを気にしながら出て行く。
         マハル、足を引き摺りながら、ソファーに
         ゆっくり腰を下ろす。
         そこへ、薬箱を持ったリリ入って来る。

  リリ「マハル・・・?」
  マハル「(チラッとリリを見て。)何よ!!(打切棒に。)一人に
      してよ!!」

         リリ、マハルの側へ。

  マハル「何!?いい気なもんね!!嘸かしいい気分でしょ!!
      今やあなたはこの一座のスターですもんね!!おまけ
      にアルといい感じになっちゃって何なの!?負け犬の
      顔でも拝みに来たの!?」
  リリ「(マハルの傍らへ膝を付く。)さぁ、湿布の交換をしましょう
     ・・・。」
  マハル「(リリの手を払い除ける。)自分でやるわよ、それくらい
       !!他の誰ももう私の面倒なんて見に来やしないわ
       !!なのになんでスターのあんたが、こんなことしに
       来るのよ!!」
  リリ「(落とした湿布を拾い、マハルの手当をしながら。)・・・私
    はスターなんかじゃありません・・・」
  マハル「ふん、よく言うわね!!毎晩舞台に立って、拍手喝采
      浴びておきながら!!」
  リリ「私はただ踊りが好きなだけ・・・スターになりたくて踊って
    いる訳じゃありませんから・・・。マハルさんの怪我が早く
    治って、舞台に立てる時が来たら、私はもう舞台には立ち
    ません・・・。」
  マハル「あんた・・・他の連中がそんなことを許す訳ないじゃな
       い!!現に私なんかよりずっと上手く踊って見せてる
       んだから!!」
         
  リリ「(首を振って。)私は・・・一人の人の為だけに踊りたいん
    です・・・。その人の為だけに・・・」
  マハル「一人の・・・あんた・・・アルに本気で惚れてるの・・・?
       」
  リリ「・・・私を初めて認めてくれた人なんです・・・。ここに来て
    から私は、誰にも認めてもらえず・・・私もそうされようとは
    思ってきませんでした・・・。でも、そんな私を心から励まし
    て・・・力付けてくれた人なんです・・・。」
  マハル「呆然とリリの顔を見る。ハッとして。)馬鹿馬鹿しい!
      !」
  リリ「(嬉しそうに。)そうかも知れません・・・。さぁ、そろそろお
    部屋に戻って休んだほうがいいですわ。・・・立てる・・・?
    (マハルに手を差し出す。)」
  マハル「(その手に一瞬驚くが、ゆっくり手を差し出す。)・・・
      ありがと・・・」

         マハル、リリの肩に掴まって、2人
         ゆっくり出る。
         一時置いて、アル、ダンドラ登場。
         少し離れて助手ミシェル、鞄を持って
         2人に続く。

  ダンドラ「(ミシェルに向かって。)少し遊んで来ていいぞ。」
  ミシェル「ホントに?じゃあ・・・はい!(鞄を置いて出て行く。)」
  アル「(嬉しそうに。)でも驚いたよ、まさかおまえにここで会え
     るとはね。それで一体、何しに来たんだ?こんなところへ
     。」
  ダンドラ「(ソファーに腰を下ろし。)いやぁ、何、おまえがこの村
       である物に夢中になってるらしい・・・と耳にしたもんで
       ね。その夢中になってる物とやらに、一寸ばかし興味
       があったのさ。(笑う。)」
  アル「・・・ははぁ・・・本当はレイモン達に頼まれたんだな。」
  ダンドラ「バレたか・・・。だが頼まれたから来たんじゃないぜ。」
  アル「で・・・ある物って?」
  ダンドラ「おいおい、それはこっちがじっくり聞かせてもらいたい
       ものだね。全くおまえらしいさ。昔っからおまえは一つ
       のことに夢中になると、それに没頭してしまうところが
       あったからな。(嬉しそうに。)で・・・?どんな娘だんだ
       ?」
  アル「おまえ・・・どうしてそれを・・・?」










     ――――― “アル・ロー”6へつづく ―――――












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2013年1月9日水曜日

“アル・ロー” ―全16場― 4


         その時、遠くからリリを呼ぶ声がする。

  リリ「(そっと涙を拭う素振りをして。)行かなくちゃ。ティボー!
    舞台の片付けなら後で私がするから、無理しちゃ駄目よ!」

         リリ、下手へ駆けて行く。
         アル、ティボーの側へ。

  アル「彼女はあなたには心を開くんですね・・・」
  ティボー「(振り返り、アルを認める。)アル殿・・・」
  アル「あなたの前だと、あのキラキラした笑顔を惜しみなく振り
     撒いている・・・。羨ましいですよ。」
  ティボー「リリお嬢様は、私が心からお仕えしていた方の一人
       娘でいらっしゃいますから・・・。」
  アル「その・・・あなたが仕えていた方と言うのは・・・?」
  ティボー「はい・・・昔はちょっとは名の知れた踊り子で、マルテ
       ィーヌ様とおっしゃいました・・・」
  アル「マルティーヌ・・・どこかで聞いたことがある・・・」
  ティボー「え・・・?」
  アル「(暫く考えて。)そうだ!!ずっと以前、私の師と仰ぐ人が
     、ヨーロッパ中を騒がせる程の名踊り子に夢中になって、
     写真を捨ててまでその踊り子と一緒になったのです・・・。
     その踊り子の名がマルティーヌ・・・」
  ティボー「マルティーヌ様をご存知で・・・?」
  アル「写真で見たことが・・・もしかしてリリの父親と言うのは・・・
     ?」
  ティボー「はい・・・有名な写真家のお方でした。アル殿のお知り
       合いの方で?」
  アル「小さい時に・・・私に写真を教えてくれた人物です・・・。まだ
     年端もいかない私に・・・熱心に、写真を撮るは何たるかを
     教えてくれた・・・。あの人がいなければ、今の私は有り得な
     と言っても過言ではありません。リリがその人の・・・」
  ティボー「だがお父上の方は、リリお嬢様がお生まれになって直
       ぐ・・・お亡くなりになられました・・・」
  アル「・・・ええ・・・亡くなったことは聞いています・・・」
  ティボー「その後、暫くしてマルティーヌ様もお亡くなりになり・・・
       身寄りのなくなったリリお嬢様を連れて、この年寄りが
       出来ることと言えば・・・雨露の凌げる環境を見つけて
       差し上げることくらいしか出来ず・・・今まで来たと言う
       訳で御座います・・・。」
  アル「そうでしたか・・・両親が生きていれば・・・きっとリリも今頃
     は、屹度どこかで踊り子のスターになっていたに違いない
     ・・・」  
  ティボー「勿論で御座います!」           ※
  アル「リリの踊りは母親譲りだったのですね。」
  ティボー「はい!!・・・え?リリお嬢様の踊りをご覧になったん
       で御座いますか・・・?」
  アル「初めてこの村に着いた時に、森の中で楽しそうに踊って
     いたリリを見かけたのです。私はもう一度あの踊りが見た
     くて・・・それでこの一座に押しかけたと言う訳です・・・」
  ティボー「そうでしたか・・・。リリお嬢様はマハルさんよりずっと
       上手くお踊りになられるのに・・・ここでは丸で使用人の
       ような扱いで・・・私が不甲斐ないばかりに・・・(思わず
       涙ぐむ。)」


         ティボー、下手へ出て行く。
         アル、その方を見ている。
         その時、俄に上手方が騒がしくなる。
         アル、振り返ると、ルダリ、ガロに
         抱かえられてマハル出る。
         後ろから、他の仲間達続く。

  ルダリ「(慌てた様子で。)おい、誰がマーゴさんを呼んで来い
      !!」

         リー、それを聞いて駆けて行く。
         ルダリ、ガロ、マハルをソファーに
         掛けさせる。
         他の者達、マハルに近寄り、口々に
         心配そうに声を掛けるが、マハルは
         痛みを訴える声を上げている。
         アル、驚いて駆け寄る。

  アル「どうしたんだ、一体!!」
  マハル「アル!!(アルの手を握る。)」
  ルダリ「(打切棒に。)関係ないだろ!!」
  ガロ「ルダリ!!そんな言い方ないだろ!!俺達、よく分から
     ないんだけど、踊りの練習中に足を挫いたようなんです。」
  マハル「アル!!痛いわ!!アル!!」
  アル「大丈夫かい?」

         そこへマーゴ、駆け込んで来る。
         リー続く。

  マーゴ「(慌てて。)マハルが怪我したって!?何処!?」
  ルイーゼ「あ!!マーゴさん、早く!!」
  エレーナ「足、挫いたみたいで!!」

         マーゴ、マハルの傍らへ膝をついて、
         足を見る。(他の者、心配そうに覗き込む。)

  マーゴ「(暫く見て。)大丈夫!ただの捻挫よ。どってことないわ
      。」
  マハル「こんなに痛いのに、どってことないはないでしょ!!」
  マーゴ「自分でやったんでしょ?少しくらい我慢しなさい!誰か
      湿布しといてやって!」
  サミー「OK!(一旦、薬箱を取りに出て行く。)」
  マーゴ「たいしたことはないけど、舞台は当分無理ね・・・。困っ
      たねぇ・・・」

         サミー、薬箱を持って入って来る。
         (マハルの足首の手当をする。)
         そこへロバン、入って来る。

  ロバン「(驚いた様子で。)マハルが怪我したって!?」
  マーゴ「あ、あんた。ただの捻挫だけどね。」
  ロバン「舞台は?」
  マーゴ「駄目ね、当分・・・」
  ロバン「畜生・・・!他に踊れる奴はいねぇし・・・なんてこった!
      マハル!おまえは一座のスターだって自覚がねぇんじゃ
      ないか!!舞台に穴開けられないのは、おまえもよく知
      ってるだろ!!」
  マハル「・・・ごめんなさい・・・」
  ロバン「レニエの歌だけじゃ話しにならねぇ。金も貰えないぜ・・・
      。」
  マーゴ「困ったねぇ・・・」
  ロバン「(マハルに。)手当が済んだら奥で休んでろ!!(怒っ
      たように。)」

         マハル、仲間に抱かえられ出て行く。
         他の者達、それに続く。
         ロバン、マーゴ、出て行こうとするのを
         認めたアル、慌てて声をかける。

  アル「あの!!」
  ロバン「(不機嫌そうに振り返って。)あ!?何だ。」
  アル「あの・・・リリに踊らせて下さい!!」

         ロバン、マーゴ、一時置いて顔を見合わせ、
         大笑いする。

  ロバン「・・・リリだと・・・?何、寝惚けたこと言ってんだ!あいつ
      に舞台が勤まる訳ねぇだろ!!」
  アル「いや・・・僕は見たんです!!彼女が素晴らしい踊りを踊
     るところを!!彼女ならマハルの代わりに必ず、舞台を勤
     めることができますよ!!だから彼女に是非・・・」
  ロバン「駄目だ、駄目だ!!冗談はそのくらいにしといてくれ!
      ちゃんと出来る保証もないのに、あいつを出す訳にはい
      かねぇ!!」
  アル「どうして彼女の踊りを見たこともないのに、そんなことが
     言えるんです!!」
  ロバン「煩い煩い!!どうしてもこうしても、あいつは踊りなん
      て踊れねぇに決まってる!!放っといてくれ!!」
  アル「リリを舞台に立たせて下さい!!」
  ロバン「駄目だ!!」
  マーゴ「(口を挟むように。)待って!!でも・・・あの子の母親
      って、昔は名の通った名踊り子だったんでしょう?ひょ
      っとして、その血を引いてたらリリも少しくらい踊れたっ
      て不思議はないわよね。」
  ロバン「何言ってんだ!!」
  マーゴ「舞台に穴を開けることも出来ないし・・・出してみたら
      ・・・?」
  ロバン「おまえ、それで失敗したら・・・」
  マーゴ「失敗したら・・・(アルの方を向いて。)あなたが責任取
      ってくれるんでしょう?(ニヤリと笑う。)」
  アル「・・・分かりました・・・マハルが休んでいる間の稼ぎ分は、
     私が出しましょう・・・。それでリリを舞台に立たせてもらえ
     ますね?」
  マーゴ「いいわ。今夜から早速よ!」
  アル「ありがとう!!(嬉しそうに走り去る。)」

         ロバン、マーゴ残してカーテン閉まる。

  ロバン「いいのか?リリなんか出しても。舞台に穴どころか傷
      がつかなきゃいいがな。」
  マーゴ「平気よ!もしリリがそんなことになったら、あの男に
      リリを買い取ってもらうだけよ!(顎でアルが出て行っ
      た方を指す。)」
  ロバン「え・・・?」
  マーゴ「あの男、金持ちみたいだし、リリのこともお気に入りの
      ようだから、高く買ってもらうわ!」
  ロバン「おいおい、それじゃあ丸で失敗してもらうのが狙いの
      ようだぜ。」
  マーゴ「あら、そう?私は一座が大事なだけよ。」

         2人、笑いながら出て行く。
         音楽で暗転。

      ――――― 第 9 場 ―――――

         絵紗前。(リリの部屋。)
         リリ、窓の外を眺めている。
         その時、扉をノックする音。

  リリ「(その音に慌てて。)ごめんなさい!!今、行きます!!」
  アル「(扉を開けて、入って来る。)俺だよ!」

         リリ、驚いた様子で立ち尽くす。
         アル、嬉しそうにリリに駆け寄る。

  アル「(リリの手を取り。)リリ、舞台に立つんだ!!今夜から!
     !」
  リリ「え・・・?」
  

         










     ――――― “アル・ロー”5へつづく ―――――











   ※ この辺り・・・書き直しつつ書いている為、少々時間
     がかかっております・・・(^^;



― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪


     (どら余談^^;)

     今日の“グーグル”文字のミニゲーム・・・
     面白いですね(^-^)
     思わず頑張って氷を綺麗にしてしまいました(^_^;)







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2013年1月1日火曜日

“2013年元旦”

     2013年1月1日(火)


     「新年あけましておめでとうございます♪」


        
        
       「今年もヨロシクお願いします♥」byアリア





      昨年はいろいろとご贔屓にして頂きまして
    
      ありがとうございました(_ _)

      今年も“リトルパイン”は更なる精進をするべく

      団員共々頑張って参る所存ですので、

      これからも温かく見守って頂ければ、

      とても嬉しいです♥
      

      何卒、宜しくお願い致します_(._.)_




              ミュージカル人形劇団“リトルパイン”

                              代表 どら。
  




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      アリアちゃん、お辞儀をさせてみました(^^;

      元々、海の子なので足がなく、とっても軽くて動かし

      やすいお人形だったのですが、こんな風に形を

      作ろうとすると、足がないと支えになるものがなく、

      家にあった、私愛用のキノコの座椅子に実は腰掛け
 
      ているのでした~・・・(^^;)


      それに、去年は男の子で新年のご挨拶をさせて

      頂いたので、和風な感じに作るのが、比較的簡単

      だったのですが、今年は女の子人形なので、

      女の子の着物に帯がある分、形作りがとっても
 
      難しかったです(>_<)


      着物を着てるように見えますか・・・?(^^;








           

           2013年度版我が家の鏡餅♥


       昨年の鏡餅に比べると、少し大きくなりました♪








    
     1月1日(火)

     さて、今年は先ず、1月の小学校公演からスタート
     します(^-^)
     
     “春公演”改“第7回人形劇公演”が、再び思い入れ
     のある舞台で開催されます。

     私もまた新たな作品書き、編集、人形作製など・・・
     どんどん歩いて行きたいと思っています(^_^)

     見えなくても沢山の応援を感じ、その思いに応える
     ことが出来るように、これからも頑張って参ります♥

     何卒、今年度も“リトルパイン”を・・・そしてドラを、
     見守って下さいm(_ _)m









 
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