2012年1月31日火曜日

“ピンクのももちゃん” ―全5場―


            2010年小学校公演より(簡易舞台)。
    (左より)小魚達・お魚先生・サメのおじさん・タコのおばさん 
 

    簡易舞台での公演の為、後ろの背景は代わりませんが・・・
    上の写真の中央(洞窟です^^;)、蓋で塞がれています。
    「何故・・・?」はお話しの中で・・・(^^)v

       
                                 どら。  



  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪  

      

  ももちゃん ・・・ ピンク色の小魚。
 
  サメのおじさん
  タコのおばさん

  ヒトデおじいさん

  先生 ・・・ももちゃんの担任の先生。

  小魚達 ・・・お魚学校の生徒達。

  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 


  ――――― 第 1 場 ――――― A

      音楽流れ、幕が開く。

      一匹の先生魚と、小魚生徒達、下手より
      一列に並んで登場。

  先生「さあ皆!ちゃんと並んで付いて来るんですよ!もうすぐ、
      珊瑚礁の森に着きますからね。」
  生徒達「はーい!」
  小魚1「先生ー!僕、お腹が空いたよー!」
  先生「もう少しで、遠足の目的地よ!珊瑚礁の森に着いたら、
      お弁当にしましょうね。」
  生徒達「はーい!」
  先生「さあ、頑張りましょう!」

      魚達、上手へ去る。
      一寸遅れて、下手より一匹のピンク色の小魚(もも)、
      珍しそうに回りを見回しながら登場。

  もも「わぁーっ・・・。綺麗ねぇ・・・。」

      もも歌う。

      “素敵な場所
       初めて見る
       夢のような
       綺麗な場所だわ”

  もも「あのキラキラした光は何かしら・・・。」
  ヒトデおじいさん「やぁ・・・そこの小さなお嬢ちゃん。」
  もも「(ヒトデを認め。)まぁ、ヒトデのおじいさん!こんにちは!」
  ヒトデおじいさん「先生とお友達は、もうとっくの昔に行ってし
             まったぞ。置いてきぼりかのぉ。(笑う。)」
  もも「だって、初めての場所で気になるものが沢山あるんだもの
     !勿体なくて、みんなのようにサッサとなんて行けないわ!」
  ヒトデおじいさん「そうじゃなぁ・・・(笑う。)」
  もも「ねぇ、おじいさん!(上を指して。※)あのキラキラ光って
     いるものは何?」
  ヒトデおじいさん「おお・・・あれは、太陽の光が海面に反射して
             おるんじゃよ。ここは海面が近いからのぉ・・・」
  もも「太陽の光・・・?」
  ヒトデおじいさん「そうじゃよ・・・」
  もも「捕まえられる?」
  ヒトデおじいさん「(笑う。)そりゃあ無理じゃよ・・・」
  もも「私、あのキラキラが欲しいわ!!ママのお土産に持って
     帰れば、きっと喜んでくれるもの!!じゃあね!!
     おじいさん!!」

     もも、上手後方へ去る。 

  ヒトデおじいさん「あ!!これ、待ちなさい!!おい、チビさん
             !!やれやれ・・・(眠る。)」 

  ――――― 第 1 場 ――――― B 

      音楽流れ、先生魚、回りをキョロキョロ見回しながら、
      上手より登場。

  先生「あぁ・・・困ったわぁ!!一体どこへ行ったのかしら・・・
      !!」
  
      先生歌う。

      “大変!大変!どこにいるのかな
       可愛い小さな私の教え子
       大変!大変!一体どこなの
       ピンクでおしゃべり 可愛いあの子

       ちょっと目を離した ほんの少しの間に
       見えなくなるなんて油断してたのね
       付いて来てる筈のピンクのあの子がいない

       大変!大変!早く出て来てね
       こんなに心配 私が悪いの
       大変!大変!きっと捜してる
       不安に思って泣いている筈よ

       大変!大変!早く見つけなきゃ
       こんな広い海 オロオロいている
       大変!大変!どなたか力を
       私に貸して下さいませ!”

      (ヒトデおじいさん、いびきをかいて眠っている。)

  先生「あ!ヒトデおじいさん!!」
  ヒトデおじいさん「う・・・ん・・・むにゃむにゃ・・・」
  先生「起きてちょうだい!!ねぇ、おじいさん!!」
  ヒトデおじいさん「うん・・・ふぁぁ・・・誰じゃ・・・わしの昼寝の邪魔
             をするのは・・・」
  先生「ごめんなさい、ヒトデおじいさん!!少し聞きたいことがっ
      て・・・」
  ヒトデおじいさん「なんじゃ・・・」
  先生「この辺りをピンク色の小さなお魚が、ウロウロしてなかった
      かしら!?」
  ヒトデおじいさん「ピンク色・・・」
  先生「ええ!!私のクラスの生徒なんですけれど、気が付いたら
      あの子だけいなくて・・・!!今こうして皆で手分けして捜
      してるんですの!!」
  ヒトデおじいさん「ほう・・・それは大変じゃのぉ・・・」
  先生「それでおじいさん!!ピンクの子を見なかったですか!?」
  ヒトデおじいさん「ピンク・・・ピンク・・・おお!!確かにピンクの
             小さい魚が、わしの前を・・・」
  先生「通ったんですか!?」
  ヒトデおじいさん「「ああ・・・」
  先生「それでどこへ行ったか分かります!?」
  ヒトデおじいさん「いやぁ・・・1人で勝手にベラベラと、何か喋って
             おったがのぉ・・・。おお・・・そうそう・・・確か・・・
             ほれ・・・そのキラキラ光る、太陽の光にえらく
             興味をひかれたようじゃったわ。」
  先生「太陽の光・・・?」
  ヒトデおじいさん「誰かのお土産にするとかなんとか言っておった
             のぉ・・・」
  先生「大変!!あの子、海の上へ向かったんだわ!!ありがとう、
      おじいさん!!」

      先生、慌てて上手後方へ去る。

  ヒトデおじいさん「あ・・・いや何・・・。先生も生徒も・・・えらく騒々
             しい学校じゃのぉ・・・。」

      ヒトデ眠る。

  ――――― 第 2 場 ―――――

      音楽流れ、上手よりもも、歌いながら登場。

      “ねえ 見て キラキラだわ
       この 手に 触れてみたい
       まあ なんて素敵なの
       どこにでもあるわ
       必ず この手に入れるわ 宝物
 
       ほら 見て そこにあるわ
       手を 出し 掴みたいの
       まあ なんて綺麗なの
       ここにしかないわ
       絶対 この手に掴むわ 思い出に”

  もも「あ・・・待って・・・待ってー!!キラキラさん!!・・・あぁあ
     ・・・行っちゃった・・・」

       怪しい音楽流れ、岩陰からサメ登場。
       ももの側へゆっくりと。

  サメ「おい・・・そこのピンクのおチビさん!」



   
    とっても分かりにくいかも知れませんが・・・赤い先生魚と、
    サメのおじさんの間に“ピンク色”のももちゃんがいます。
    後ろの洞窟の蓋・・・ないですね~・・・^^;



  もも「え?」
  サメ「そんなに急いで、どこへ行こうとしてたんだい?」
  もも「まぁ、大きなおじさん!こんにちは!」
  サメ「俺様は“サ・メ”って言うんだ。」
  もも「サ・・・メ・・・?」
  サメ「そうさ。」
  もも「サメのおじさんの背中には、カッコいい角があるのねぇ・・・。」
  サメ「ツノ・・・?(笑う。)まぁな。ところで、おまえさんはどこへ行こう
     としてたんだい?」
  もも「私、あのキラキラした綺麗な光を、持って帰りたいの!」
  サメ「キラキラした光・・・?」
  もも「そう!でもさっきから、追い掛けても追い掛けても、追い付
     かないの!」
  サメ「(笑う。)そりゃそうさ・・・。その光は・・・いや・・・待てよ・・・、
     そうだ・・・。俺様がそのキラキラをつかまえられる場所まで、
     案内してやろうか?」
  もも「本当!?」
  サメ「ああ!その代わり、そのキラキラを手に入れたら、俺様に
     食事をご馳走してくれるか?」
  もも「ええ!!お安い御用よ!!ママに頼んで、あなたの食べ
     たい物を、なんでもご馳走するわ!!」
  サメ「いやぁ・・・ご馳走も何も・・・おまえさんがちょいと皿に
     乗っかってくれりゃあ・・・」
  もも「え?」
  サメ「あ、いや・・・」

     音楽流れる。

  サメ「さあ、行こうか!!」
  もも「ええ!!」

     サメ、もも歌う。

     サメ“あの海越えて”

     もも“行こう!”

     サメ“ヒレ並み揃えて”

     もも“行こう!”

     サメ“光を手に入れに
        あの海越えて”

     もも“きっと 見つかる キラキラ目指して行こう”

     サメ“あの海越えて”

     もも“行こう!”

     サメ“ヒレ並み揃えて”

     もも“行こう!”

     サメ“光に導かれ
        目指すは光の国さ”

     もも“行こう 行こう”

     サメ“光の国”

     もも“行こう 行こう”

     サメ“一緒に行こう”

     もも“ヒレとヒレつなぎ”

     サメ“行こう!”

     もも“笛を吹き鳴らし”

     サメ“行こう!”

     もも“手に入れるのはただ
        キラキラした星”

     サメ“きっと 見つかる キラキラ目指して行こう”

     2人“あの海越えて行こう!
        ヒレ並み揃えて行こう!
        光を手に入れに
        あの海を越えて行こう!”

  サメ「さあ行こう!!」
  もも「うん!!」

     サメ、もも下手へ去る。

  ――――― 第 3 場 ―――――

     音楽流れ、上手よりタコ、ゆっくり登場。歌う。

     “私はこの海で のらりくらりしてるもの”

  タコ「あぁあ・・・眠たいねぇ・・・。いくら寝ても寝足りない・・・」

     “岩陰に隠れて 一人ゴロゴロしてるだけ”

  タコ「あぁあ・・・退屈だねえ・・・お腹も空いたし・・・。」

     その時、下手よりもも登場。キョロキョロと。




   
                     ももちゃん。

     今日の練習日に、団員と簡易舞台を引っ張り出して、
     色んな(?)作品の写真撮影会を行いました(^^)v 
     これは、その中の1枚です。 
     大汗をかきながら、大笑いの内に撮影会・・・いや、
     練習日は終了致しました~^^;
     また、その時の力作・・・順次ご紹介しますね(^^♪

     頑張ってくれた団員には「お疲れ様でした~❤」






      よくない考えを持っているサメのおじさんと、
      一緒に“キラキラ”を探しに行くことになった
      ももちゃんですが・・・大丈夫なんでしょうか・・・。
      それでは“2”へ参りましょう・・・。

                                           






  ※皆さんお分かりのように、今回、登場人物達はお魚です^^;
   なので、“指す”と言っても手がある訳でもなく・・・、かなり
   “あっち”“こっち”を指差す、“見る”などの動作系が難しかった
   です(-"-)お人形に比べると、格段に軽くて、腕はとっても“楽”
   だったんですけどねぇ~・・・。その中で、唯一動きが滑らかな
   “タコのおばさん”は、子ども達の
   人気ナンバー1でした^^;今回の作品の中での“重さ”も
   ナンバー1でしたけど。







   http://milky.geocities.jp/little_pine2012/performance.html

       http://blog.goo.ne.jp/ritorupain2005 
        
     http://blogs.yahoo.co.jp/dorapontaaponta

2012年1月30日月曜日

“蝶の国の仲間たち” ―全6場― 完結編

じいさんの声「う・・・うわぁーっ!!」
  
  ジョー「え!?」

  シュウの声「わあ、蜘蛛だ!!また僕の部屋を、蜘蛛の巣らけに
          するつもりだな!!直ぐに追い出してやる!!」

       “バシッバシッ”叩く音。

  じいさんの声「わぁーっ!!わぁーっ!!」

       “バシッバシッ”叩く音。
       コロン、落ちて来る。(ドサッ)

  コロン「キャーッ!!」
  ジョー「コロン!!大丈夫か!?」
  コロン「ええ、私は大丈夫よ!!でも・・・でも蜘蛛のおじいさんが・・・
      (泣き声で)」
  ジョー「コロン・・・」
  コロン「おじいさーん!!」

       紗幕、閉まる。

  ――――― 第 5 場 ――――― A

       紗幕前。上手より、虫カゴを片手にシュウ登場。
       下手より、シュウの母登場。

  シュウ「全く・・・、あんな蜘蛛、一体どこから入って来るんだろう。
       さて・・・でも、邪魔者はいなくなったから・・・さっそく
       この綺麗な蝶の羽を・・・(カゴを置いて、何かをする
       ように。)」

  蝶達の声(口ぐちに)「キャーッ!!」

  シュウの母「まあ、シュウ!!何してるの!?」
  シュウ「あ、ママ!今からこの蝶の羽を1枚1枚はがして・・・」
  シュウの母「1枚1枚・・・!?やめなさいシュウ!!」
  シュウ「ママ・・・?」
  シュウの母「逃がしてあげるのよ!」
  シュウ「でも・・・」

       音楽流れる。

  シュウの母「シュウ・・・、どんな小さな生き物にも、命があるのよ。
          自然の流れで、どんな生き物も生きる為には、
          辛い・・・仕方のないこともあるの。けれど、どんな
          生き物も、自分達の勝手で、自分達より弱い者を
          苛めるようなことをしてはいけないのよ。」
  シュウ「ママ・・・」
  シュウの母「・・・分かるわね?この蝶達にも、きっとパパや
          ママがいるわ。家族のところへ帰してあげなさい・・・。」
  シュウ「うん・・・分かったよ・・・。」

       シュウの母歌う。

       “思いやりと 優しさに満ちた
       心を持った子になって
       そっと手を差し伸べるような
       暖かい子に・・・”

       (音楽フェード・アウト。)

  シュウ「さぁ、おまえ達お行き!ごめんよ、こんな狭いカゴの中に
       押し込めて・・・!(逃がしているように。)」

       シュウ、シュウの母下がる。
       紗幕、開く。

  ――――― 第 5 場 ――――― B

       蝶達。

  蝶2「危なかったわねぇ・・・!」
  蝶3「本当!」
  蝶1「綺麗だって言うのは、危険がつきものなのよねぇ・・・!」
  
       コロン、上手より登場。

  コロン「皆・・・」
  蝶2「コロン・・・」
  コロン「無事でよかったわね。」
  蝶1「ええ・・・。でもあなた・・・あの家の中で、何をしていたの?」
  蝶4「僕達が捕まってるのを、喜んで見に来たんだよ!」
  コロン「え・・・?」
  蝶2「酷いわね!」
  コロン「違うわ!」
  蝶1「仲間がピンチだった・・・って言うのに。」
  蝶4「それにその羽・・・」
  蝶2「どうしたの?」
  蝶1「色も私達のように綺麗じゃないうえに・・・傷だらけだわ!
     (笑う。)」

  ジョーの声「こいつはな!!」

       カマキリのジョー、上手より登場。

  コロン「カマキリさん・・・」
  蝶2「キャーッ!!カマキリだわ!!」
  蝶達口ぐちに「キャーッ!!」
  コロン「皆!!大丈夫よ!!このカマキリさんは!!」
  蝶達口ぐちに「キャーッ!!」
  ジョー「おい!!おい!!キャーキャー言ってないで、
      よおく聞きやがれ!!おまえら!!こいつがどうして、
      こんなに傷だらけなのか知りたいか!!それはな!!
      危険をおかしながら、ここまでおまえらを助けようと
      やって来たからなんだ!!」
  コロン「カマキリさん!!」
  ジョー「こいつがどんな目に遭いながら、ここまでやって来たと
      思ってるんだ!!」

       音楽流れ、コロン、ジョー歌う。

    コロン“いいの やめて 皆が無事なら
        私がどんな姿になっても”

    ジョー“傷を作り やっとの思いで    コロン“いいの 私 
        皆の為にやって来たんだろう       何も 望ま
        なぜそれを教えてやらな          ないわ 誰も
        おまえの思い全て出して”         思い 同じ”

                          
    コロン“私 役に立てなかったけれど
        ただ皆 戻って
        会えた それがとても嬉しくて
        他には                蝶達“あなたの
        いらない                   思いが
        私の思いただ                初めて知った
        それだけ”                  ありがとう”

  蝶1「ごめんなさいコロン・・・」

  ――――― 第 5 場 ――――― C

       音楽変わる。
       蝶達、カマキリのジョー、コロン歌う。


   
   分かりにくいかも知れませんが・・・いささかコロンちゃんの髪が
   乱れております。


       蝶達“ありがとう あなた   コーラス“ありがとう あなた
           私達のこと              助けた
           勇気溢れるあなたに                
           心から感謝している”       してる”

       コロン“嬉しい心をありがとう
           私は皆の側に
           ただいたくて”      コーラス“いたくて”

       ジョー“心から願い       コーラス“暖かい心
           叶った                 取り戻した今”
           届くと信じてた”

       コロン“私だけの力でない
           あなたが側にいてくれたから
           私 頑張れた”

  ジョー「(照れたように。)そんなこと・・・照れるじゃないか・・・」

       蝶達“私達 いけなかった
           あなたに冷たくて
           違いを認める心
           それが大切”           コーラス“今”

       コロン“いいけた子 私だって
           皆と一緒に
           笑って過ごしたかった・・・”

  コロン「なんだか・・・ものすごく眠いわ・・・少しだけ・・・
      眠らせて・・・」
  ジョー「コロン・・・?」

       コロン、じっと動かなくなる。
       音楽変わる。

  ――――― 第 5 場 ――――― D

  蝶2「コロン・・・?」
  蝶1「どうしたの?」
  蝶4「コロンの様子が、なんだか変だ・・・」
  ジョー「変?」
  蝶2「コロン!」
  ジョー「おい、コロン!!どうしたんだ!!」
  蝶1「全然動かないわ!!」
  蝶2「・・・死んじゃったの!?」
  ジョー「・・・死んだ・・・」
  蝶4「そんな・・・!!」
  蝶1「嘘・・・嘘だわ!!」
  蝶2「私達のせいよ!!」
  蝶4「僕達を助ける為に、怪我をしてるのに無理をしたから
     !!」
  ジョー「嘘だ・・・コロン・・・コロン!!おい、目を開けろ!!」
  蝶1「コロンが・・・死んじゃったわ・・・!!」

       蝶達歌う。

       “皆の為に頑張った          コーラス“命を
        私達を助ける為に”              かけた”

       蝶達泣く。

  蝶達口ぐちに「コロ―ン!!」
  蝶2「・・・違う・・・」
  蝶4「え・・・?」
  蝶1見て・・・」
  ジョー「コロン・・・?」

       コロン、綺麗な羽に生まれ変わる。
       (目覚める。)

  蝶2「コロン・・・」
  蝶1「クィーンだわ・・・」
  蝶4「クィーンバタフライだ・・・」

       コロン、羽を大きく揺らす。歌う。

       コロン“今こそ 私は生まれ変わるの
           どんなにこの時を
           夢見てた”

  ジョー「綺麗だ・・・誰よりも・・・」

       全員、下がる。

  ――――― 第 6 場 ―――――

       音楽変わる。
       楽しそうに、笑いながら蝶達下手より登場。

  蝶1「カマキリさん!」
  蝶2「この辺りにお願いできます?」

       カマキリのジョー、下手より登場。
       (蝶達、上手後方へ去る。)

  ジョー「ああ、任せとけ!(独り言のうに。)俺様も、今では
      すっかり蝶の国の仲間・・・って感じだな。」

       ジョー歌う。

       “姿がどうでも 同じ生きてる仲間
       心は一つだと
       教えてくれた あいつがいた”

  コロン「カマキリさーん!!(上手より、走り登場。)」
  ジョー「おいおい・・・おまえさんはもう、蝶の国のクィーン
      なんだぜ。そんな気安く・・・」

     コロン、歌う。

     “私は私よ
     どんな姿に変わろうとも
     変わらないわ
     大切なのは心
     一つに合わせれば
     怖くはないわ
     私の心は          コーラス“皆 思い 一つ 心 合わせ
     変わることないのよ”         誰もが 生きる 仲間 同じ
                           思い 持った 仲間だ”

  ジョー「よし!行くぞ!」
  コロン「うん!(行きかけて戻る。会場の子ども達に。)みんな!
      さよなら!!」

   

                             
        正面から見たコロンちゃん。「ばいばーい!!」

    生まれ変わる場面では、後ろにもっと大きなピンクの
    羽が広がっています。
    花嫁さんのベールみたいで、自分で言うのもなんですが・・・
    とっても可愛いんですよ。 




             ――――― 幕 ―――――
        
      



 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪   
    
           
      “蝶の国の仲間たち”公演時に、子ども達にプレゼント
       した蝶達のマスコット。




    時々、“去る”“登場”ではなく、“下がる”“上がる”と
    言った言葉が出てきますが、間違いでもなんでも
    ありません。人形劇特有の・・・下に消える、下から出て来る、
    状態のことを指します。まあ、普通の舞台で言う“セリ上がり”
    “セリ下がり”だとご想像ください^^;

2012年1月29日日曜日

“蝶の国の仲間たち” ―全6場― 2


           (前)蜘蛛じいさん、(後)コロン
          
      “キャシーの森”の蜘蛛さんより、「より本物に近い」
       蜘蛛さんを目指して作ったのが、この蜘蛛じいさんです。
       足を作りながら「美味しそう~」と、思わず言ってしまった、
       カニ身棒のようなおじいさんの足・・・。「美味しそう」
       伝わりますか?足が沢山あるだけあって、
       見かけと違って、動きがとっても可愛いのです。


                                   どら。



    ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪         ――――― 第 3 場 ―――――
  
      音楽変わり、紗幕開く。と、家の中の様子。
      蜘蛛じいさん歌う。

      “誰にも 見つからず
      ひっそりと生きている
      ひたすらエサを待ち 
      影を潜め
      壁に貼り付く”

      

  じいさん「おーっと・・・久しぶりの獲物がやって来たようじゃ・・・。
        しめしめ・・・」

      蜘蛛じいさん、下手へ隠れる。   
      そこへ、回りをキョロキョロ見回しながら、
      上手よりコロン登場。

  コロン「私・・・人間の家の中って初めてよ・・・。」

  ジョーの声「おーい、コロン!!先々行くと危ないぞーっ!!
         気を付けるんだ!!家の中は何が・・・」

      コロン、蜘蛛の巣に引っ掛かる。

  コロン「キャアッ!!助けて!!カマキリさん!!
      カマキリさーん!!」
  ジョー「(どうした!?(上手より、走り登場。)」
  コロン「助けて!!助けてーっ!!」
  ジョー「・・・もう全く、何やってんだ・・・。はぁ・・・。おい・・・!
      おい、蜘蛛のじいさん!!」

      蜘蛛じいさん、下手よりゆっくり登場。

  じいさん「おお・・・カマキリのジョーじゃないか・・・。珍しい・・・。
        用心深いおまえさんが、こんな人間の家の中に入って
        来るとは・・・。人間に見つかったら、一握りに
        されちまうのぉ・・・。(笑う。)」
  ジョー「ああ、分かってるさ!ところで・・・そのじいさんの巣に
      かかった蝶は、この俺様のエサなんだ。」
  じいさん「ほぅ・・・」
  ジョー「なんとか見逃してくれないか?」
  じいさん「嫌じゃの!」
  ジョー「そう言わずに頼むよ。」
  じいさん「嫌なこった!」
  ジョー「・・・この俺様が、こんなに頼んでるってのにか・・・?」
  じいさん「駄目じゃ!こんな家の隅っこで、めったにエサに在り
        付くことはないんじゃ!こんな美味そうな食料は、
        久しぶりじゃからの!幾ら、おまえさんの頼みでも、
        聞くことはできんわ。」
  コロン「キャーッ!!」
  ジョー「そうか・・・。駄目だそうだコロン!ひっかかったおまえが
      悪い。俺も諦めるからおまえも諦めろ・・・。」
  コロン「嫌・・・嫌よ!!カマキリさん!!助けて!!
      助けてーっ!!」
  ジョー「(溜め息を吐いて。)全く・・・世話の焼ける・・・。
      なあ、蜘蛛のじいさん!折角作った大きくて綺麗な蜘蛛
      の巣を、この俺様のカマで切り裂いたりしたら・・・」
  じいさん「な・・・なんじゃと・・・!?」
  ジョー「困るよなぁ・・・」
  じいさん「お・・・おい、何をする気じゃ!」
  ジョー「ちょっとばかし、このカマの切れ具合を・・・」
  じいさん「や・・・やめるんじゃ!!折角ここまで大きく作った巣を、
        そんなカマで壊されたんじゃあ堪ったもんじゃないわ
        !!いくらわしでも、ここまで大きな巣は、簡単には作る
        ことはできん!!」
  ジョー「じゃあ頼むよ、じいさん!」
  じいさん「・・・仕方ないのぉ・・・」
  ジョー「悪いな!」
  じいさん「(蜘蛛の巣から、コロンを外してやる。)はぁあ・・・
        こんな年寄りを、ぬか喜びさせるとは・・・」
  コロン「・・・ありがとう・・・」
  じいさん「それで・・・おまえさん達は、一体どこへ行くつもり
        なんじゃね?」
  ジョー「ああ・・・ちょっとこいつの仲間を捜しにな・・・。」
  じいさん「ほぅ・・・」
  コロン「おじいさん!私の仲間を知らない?」
  じいさん「知っておるよ。」
  コロン「え・・・?」
  ジョー「本当か?じいさん!」
  じいさん「ああ・・・。確か・・・この家の2階の子ども部屋に・・・」
  コロン「子ども部屋・・・」
  じいさん「どうじゃ、このわしが案内してやろうか?」
  コロン「本当!?」
  ジョー「おい、じいさん・・・一体何を考えてやがる・・・。」
  じいさん「(笑う。)わしは何も考えとらんよ。」
  コロン「早く案内して、おじいさん!」
  じいさん「ああ、わしに付いて来い!」
         
  「おじいさん!早く案内して!!」「ああ、わしに付いて来い。」

      コロンちゃんの羽、上の写真と違います。
      どうしてでしょうね~^^;



      音楽流れ、3人歌う。

  コロン「ありがとう!」

      コロン“勇気を出すのよ 怖がらないわ私
          心強い味方 2人もいるわ”

      ジョー・じいさん“俺達いつの間に仲良しに”

      コロン“仲間を助けるわ それが役目なの”

      コーラス“仲間達”

      コロン“勇気出してね”

      コーラス“今 行こう さあ・・・”

  じいさん「さあ・・・ここが子ども部屋じゃ・・・」

      (部屋の扉、セリ上がる。3人ゆっくり見上げる。)

  コロン「ここが・・・」
  じいさん「中に入ったら、二度と出て来れんかも知れんぞ。」
  コロン「分かってる・・・。2人は外で待ってていいわよ・・・」
  ジョー「何言ってるんだ!・・・一緒に行くって決めたんだ・・・。
      男に二言はないね!!」
 
      コロン“皆を助けるわ
          力を合わせるの”

      3人“仲間がいるだけで
         何でもできる”

      (扉開く。と、部屋の中。)
       紗幕、閉まる。

  ――――― 第 4 場 ―――――

       紗幕前。カゴの中に蝶達。(セリ上がる。)
       音楽流れ、蝶達歌う。

  蝶1「私達、こんなカゴの中で一体どうなるの!?」
  蝶2「もう二度と、あの青空の下を飛べないんだわ!」

       蝶達泣く。

       蝶1“私達 小さな生き物の宿命”

       蝶4“捕まれば終わりだ 一生外へは出られない”

       蝶2“このカゴの囲まれた世界の中で”

       蝶1“見世物か羽もぎ取られ終わりを迎える”

       全員“酷い 苦しい 辛い運命”

  蝶1「見て!!あそこにコロンがいるわ!!」
  蝶2「え?どこどこ!?」
  蝶3「本当だわ!」
  蝶4「おーい!!ここだよーっ!!」
  蝶1「ここよー!!コロン!!」
  蝶達口ぐちに「おーい!!」

       全員“私達弱い者
          生きる為に隠れ過ごす
          行きぬく人生
          運が悪く捕まれば終わり”

  蝶1「助けてーっ!!」
  蝶2「ここよーっ!!」
  蝶4「ここだよーっ!!」
  蝶3「コロンーッ!!」
  帳達口ぐちに「おーいっ!!」

       カゴ(蝶達)下がる。
       紗幕開く。上手より、蜘蛛じいさん、
       カマキリのジョー、コロン登場。
       歌う。

       ジョー“誰かに見つかり 捕まれば終わりだ
           隠れる場所はない
           逃げ通す自信もない”

       コロン“私達 小さな生き物達は”

       ジョー“生きる為 この身を隠し
           ひっそり生きるのさ”

       じいさん“怖い 恐ろしい いつも怯えてる”

  じいさん「ほれ・・・(上を指差す。)あそこじゃよ。」
  コロン「どこ・・・?(見上げる。)あ!!いたわ!!あそこよ!!
      皆ーっ!!助けに来たわよー!!」

       3人“我々は弱い者
          生きる為に隠れ過ごす
          生きぬく定めさ
          運が悪く 見つかれば終わり”

       (音楽フェード・アウト。)

  ジョー「しかし・・・あんな高いとこ・・・どうやって・・・。あ!そうか!
      おまえさんならひとっ飛びして、あそこのカギの金具を
      外せば・・・」
  コロン「・・・私・・・」
  ジョー「どうした?」
  コロン「・・・さっき・・・蜘蛛の巣に引っ掛かった時に・・・羽を・・・」
  ジョー「え?(羽を見る。)あれま・・・こりゃあ酷いな・・・」
  コロン「でも・・・大丈夫!!この壁を登って行くわ!!」
  ジョー「登る!?」
  コロン「ええ、登るわ!!こう見えても私、身軽なのよ!」
  ジョー「駄目だ駄目だ!!飛べもしないおまえが、壁を登って行く
      なんて無茶だ!!
      途中で落っこちて、たちまちあの世行きだぜ!!」
  じいさん「フォッフォッ・・・どうせ後で、おまえさんの食事になるん
        じゃろ?」
  ジョー「(慌てたように。)・・・に・・・にしてもだ!!見す見す
      落ちると分かっているものを・・・」

       音楽流れる。コロン、ジョー歌う。

  コロン「私は皆を助けに来たのよ!!だから・・・」
  ジョー「コロン・・・」

       コロン“危険と分かってても今
           私が行かないと        コーラス“危険だ”
           他には誰もいないから
           私が行くわ”          コーラス“危ない”

       ジョー“危険だ
           命の保証はない
           危ないぞ”            コーラス“危険だ
                                    危ない”

       
       コロン、壁を登って行く。

  ジョー「あ!!おい・・・おいコロン!!待て!!待てよ!!」

       コーラス“危険と分かってても今
            あなたが行かないと     ジョー“止めとけ”
            他には誰もいないから
            勇気を出して”         ジョー“無茶だ
                                   止めろ”

  
  じいさん「フォッフォッフォッ・・・今時の蝶は言うことを聞かん
        のぉ・・・。さて・・・じゃあわしも・・・」
  ジョー「え・・・?」
  じいさん「こんな壁、わしら蜘蛛には地面も同じじゃ。年寄りでも
        楽々じゃわ!」
  ジョー「そうだった!」
  じいさん「お先に食事に行かせてもらうとするかの!
        フォッフォッフォッ・・・悪いのぉ・・・カマキリのジョーさん。」

       蜘蛛のじいさん、スルスルと壁を登って行く。

  ジョー「あ!!おい・・・おいじじぃ!!糞う・・・!!おーい!!
      コロン!!今すぐ下りて来ーい!!コロ―ン!!」

  コロンの声「キャーッ!!」

  ジョー「コロ―ン!!」
    

              
        
       さて、仲間を助ける為に、危険を顧みず、
      壁に挑んで行ったコロンですが、
      無事に仲間達を助けることができるんでしょうか・・・。
      コロンをエサにするつもりで、道案内を買って出、
      その後を追って行った蜘蛛じいさんはどうなるんで
      しょう・・・。
      それは“3”でのお話です・・・。つづく。       



― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ―


   今日掲載した個所は、正しく昨日動画で投稿した個所と同一
   になります(^.^)
   ビデオで、紗幕が半分閉じた状態が見て取れると思いますが、
   あれは“失敗”ではなく、あの紗幕を壁代わりに、コロンちゃんや
   蜘蛛じいさんが上って行く演出・・・^^;ですね・・・を、したくって、
   敢えて中途半端な紗幕状態になっています^_^;
   ・・・でも・・・あの中途半端感・・・気持ち悪いですね・・・(>_<)



                                どら。







  http://milky.geocities.jp/little_pine2012/performance.html

              
       http://blog.goo.ne.jp/ritorupain2005
      http://blogs.yahoo.co.jp/dorapontaaponta

“お知らせ” ―2012年公演―

            『“りとるぱいん”春の人形劇公演のお知らせ♪』

                 



              グー版“ワールド”では、既にお知らせしていますが、     
              毎年恒例となりました“リトルパイン春の人形劇公演”
              のご案内をさせて頂きます(^^)v


                      『君のために・・・』 

         『ワンダフルToday!―君と僕との新しい出会い―』  二本立て

                                      


            公演日時  ・・・  2012年5月13日(日)

                        PM1:00開場  PM1:30開演

               会場  ・・・  大阪府吹田市内本町コミュニティーセンター
                          2階 多目的ホール

               
                        ( 入場無料 )         



            ※ チラシでは“仮題”であった、クリフくん作品に正式タイトルが
              付きました(^^)
              今回は、2作品共、共通のテーマであるのと、私自身の心の中
              の永遠のテーマである「誰かの為に・・・」と言うことを、敢えて
              言葉にし、タイトル付け致しました^_^;


                  “君のために・・・”主人公のクリフくん。



            今年のお正月に、皆さんに新年のご挨拶をする為に、
           上の写真の衣装から、和装に変身させてみました(^^)v
             ・・・と言っても、縫い付ける訳にはいかないので、
           布を巻き付けてそれらしくポーズさせているだけですが・・・^^;

 
                     

            “ワンダフルToday!”の登場人物達のマスコットです(^^)v
            明日の録音時に、この役の台詞メンバーにプレゼントします♥
                なので、私の役のジュリーちゃんマスコットは、
現段階ではまだ出来上がっていません^_^;
            (毎回、自分用のマスコットを作る時間まではないのです^^;)

                お人形もまだまだ仕上がっていない今・・・
          このままじゃ、ジュリーちゃん人形がキャシーになりかねないので、
                 それだけは避けたいな・・・と・・・^_^;
              エリィちゃんも含めて、女の子の主人公人形が、
                  3代も同じ・・・なんて・・・ねぇ・・・(-"-)

    



        ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ―
      
        『春公演録音終了^_^;』

       
        (おまけフォト1^^;)
        

         録音スタジオです^^;

        今日、録音前に、撮ってみました(^^)v
        写っている場所が、いつもの私の定位置とでも
        いいましょうか・・・エンジニアさんに合図の送り易い
        場所・・・と言うことで、私だけは決めてもらっていま
        す^_^;


        (おまけフォト2^^;)     
             

         台本をセットして・・・録音途中です^^;
      

        (おまけフォト3^^;)
        
 
         こちらが、エンジニアさんの定位置です(^^)v

        左向こうに見えているガラス窓の奥が、上2枚の写真
        の場所になります(^^)
        編集作業も、主にこの場所でして頂いています♥



     
        何とか無事に春公演作品の2本目の録音が終了しま
        した(^^)v
        録音当日はどうも私がピリピリしてしまい、みんなにも
        悪い影響を与えているんじゃないか・・・と、すごく反省
        しています(>_<)・・・にも係わらず、頑張ってくれた
        メンバーに「ありがとう~♥お疲れ様~(^.^)一カ月後
        位には、新作が手元に届くからね^^;ヨロシク(^^)v」

        読んで下さっている皆様には「また公演が終わり次第、
        台本紹介していくつもりにしています(^^)vとても面白
        い作品に仕上がりそうなので、楽しみにお待ち下さい♥
        よければ公演にも、足をお運び下さいね(^^)」



                                  どら。      









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2012年1月28日土曜日

“蝶の国の仲間たち” 10分






今回は、“蝶の国の仲間達から、丁度、真ん中辺りの
場面、10分程をご覧下さい(^^)v

この作品のコロンちゃん、とっても動かし難いお人形で、
どうやって喋ってる感を出すか・・・
試行錯誤しましたが、結局ご覧頂いたように、
肘に針金でも入っているかのような
ぎこちない動き・・・(>_<)
(ホントに肘に針金は入っているんですけどね^_^;)
カマキリさんや、蜘蛛じいさんは、その針金の
関節のお陰で、とっても動かしやすいのに、
コロンちゃんは全くの逆で・・・
羽根の中にも、ラストに変身する為の羽根が
入っている為、動きに制約があって、
ビデオのようになってしまいました^_^;
明らかに・・・コロンちゃんは・・・“失敗作”です(>_<)

“蝶の国の仲間たち” ―全6場―

(主な登場人物) 

   コロン ・・・ 変な色の羽を持つ。
   カマキリのジョー
   蜘蛛じいさん
 
   シュウ ・・・ 人間の少年。
   シュウの母

   綺麗な羽を持つ蝶達



   ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 

        音楽流れ、幕が開く。

   ――――― 第 1 場 ――――― A

        コーラス“美しい蝶達が
              集まる国
              選ばれた
              美しい蝶達だけ”

        そこへ、1匹のくすんだ色の羽の蝶(コロン)
        上手より登場。歌う。

        コロン“美しいこの国で
            幸せにいた”

   コロン「お兄様も・・・お姉さまも・・・皆、とても綺麗な羽をして
        いるの・・・。それなのに私は・・・」

        コロン、下手へ飛び去る。

   ――――― 第 1 場 ――――― B

        音楽変わり、美しい羽の蝶達登場、歌う。
        (途中、コロン下手より登場する。)

      蝶達“綺麗な羽         コーラス“美しい蝶よ(さ)
         色とりどりの             皆が振り返る

         美しく輝くわ(よ)          蝶の国で
         私達

         綺麗な羽               憧れの瞳
         色様々で               羨ましい思い”

         夢にまで見てたこの羽よ(さ)
    
         見て見てあの子の羽の色は
         可哀想だわ(ね) あんな変な色
         私達と違う
         くすんでるわ(よ) 綺麗じゃない
         あんな変な羽
         私達は皆ママそっくり
         あなただけが違う
         仲間でない
         変な色 あっちへ行って!”

        美しい羽の蝶達、笑いながら下手へ去る。
        コロン歌う。

      コロン“私1人 皆と違う    コーラス“憧れの瞳
          こんな色 変な羽          羨ましい思い
          どうしてなの             いつも見てた
          いつの日にか
          私も同じ                美しい蝶よ
          綺麗な羽になって          皆が振り返る
          飛ぶわ

          綺麗な輝く色にんるの
          皆と同じ美しい羽よ
          誰もが見るわ
                                綺麗な色
                                輝くは
                                なんて素敵なの
          私もいつか皆と同じに
          輝く蝶になる
                                素敵な羽
                                美しい
                                誰も見とれる
          綺麗な羽 皆のように
          大空を羽ばたいて
          みたいの”

        紗幕閉まる。

   ――――― 第 2 場 ――――― A

        紗幕前、下手より1人の少年(シュウ)、
        虫取り網を持って登場。

   シュウ「あぁあ・・・パパに無理言って、虫取り網を買って
        もらったけど・・・虫なんかちっともいないや!ちぇっ!
        つまんない・・・。あ!!あそこに綺麗な羽の蝶が・・・。
        わぁーっ!!沢山いる!!あの蝶を捕まえて、
        羽を集めて額に入れて飾ろう!綺麗な壁掛けができ
        るぞー!!ママへのプレゼントに丁度いいや!!」

        (恐ろしげな音楽。)

   シュウ「つーかまえたっ!!」

   蝶1声「え!?」
   蝶2声「キャーッ!!」

   シュウ「やった!!捕まえたぞ!!綺麗な羽の蝶を沢山
        捕まえた!!」

   蝶3声「キャーッ!!」
   蝶1声「出して!!出してーっ!!」

   シュウ「綺麗な色だなぁ。あれ・・・?なんだこの蝶・・・。飾りに
        ならないから、こいつはいらないや!変な羽の色だな!
        おい、おまえ!行っていいぞ!!おまえは逃がしてや
        るよ!!変な色のお陰で、命拾いしたな!(笑う。)」
 
   コロン声「あっ!!」

        シュウ、何かを放すように。

   シュウ「さあ、家へ帰って羽の壁掛けを作るぞー!!」

   蝶2声「キャーッ!!」
   蝶1声「私達どうなるの!?」
   蝶3声「助けて!!」
   蝶1声「助けてーっ!!」

        シュウ、上手へ去る。
        紗幕開く。 
        
           捕まった美しい蝶達。
                      

   ――――― 第 2 場 ――――― B

        コロン1人立ち尽くす。

   コロン「待って!!待ってーっ!!皆をどこへ連れて行くのー
       !!皆ーっ!!」

        そこへ、カマキリのジョー、ゆっくり下手より登場。

   ジョー「あぁあ・・・可哀想に・・・」
   コロン「・・・え?」
   ジョー「人間に捕まっちゃあ、お仕舞いだな。」
   コロン「誰・・・?お仕舞いってどう言うこと!?」
   ジョー「俺様はカマキリのジョー!お仕舞いってのは・・・羽を
       引きちぎられて、皆殺されるってことだ。」
   
             
                 カマキリのジョー
                立ち姿も中々でしょ。



   コロン「・・・殺されるって・・・」
   ジョー「殺される・・・!それが小さく生まれた俺達の運命・・・
       っちゃあ言い過ぎか。(笑う。)」
   コロン「酷いわ!!」
   ジョー「酷いも何も・・・俺様の仲間達も、何匹も人間に・・・!!
       人間の野郎・・・!!それに俺達の食料の虫達を、
       自分達の勝手で捕まえたり殺したり・・・。お陰で、俺たちゃ
       いつも腹がペコペコだ!!だが今日は・・・人間の興味を
       ひかないおまえさんのお陰で、久しぶりにこのペッタンコ
       の腹が満たされそうだ。(笑う。)」
   コロン「え・・・?」
   ジョー「悪いな。折角、人間の手から生き延びたってのに。
       いただき・・・」
   コロン「待って!!」
   ジョー「おいおい、なんだよ急に。命乞いか?」
   コロン「待って!!少しだけ私に時間をちょうだい・・・!!」
   ジョー「時間・・・?」
   コロン「私・・・皆のことを助けに行くわ!!」
   ジョー「たすけ・・・?え・・・?何言ってんだよ・・・」
   コロン「私の大切な仲間をほっておけないわ!!だから・・・」
   ジョー「おいおい、まえのことを仲間外れにして、その羽の色を
       笑ってた奴らが皆いなくなったんだぜ。これで、おまえを
       笑い者にする奴らは、皆いなくなったんだぜ。ま、
       おまえも直ぐに俺様に食われちまうんだが・・・。(笑う。)」
   コロン「私の羽は、こんなだから・・・きっと食べても美味しくない
       わよ・・・。」
   ジョー「(笑う。)俺達カマキリは、見た目が美味そうとかどうとか
       なんて関係ないんだ。腹が一杯になりゃあ、それでいい
       のさ!」
   コロン「・・・分かったわ・・・。でも・・・!!皆を助けに行く時間を、
       私にちょうだい!!」
   ジョー「そんな風に、上手いこと言って・・・俺様からまんまと
       逃げようって魂胆だな?」
   コロン「違うわ!!私は逃げないわ!!心配なら、一緒に
       行きましょう!!」
   ジョー「一緒に・・・って・・・人間のとこに、俺様も一緒に行け
       ってか?」
   コロン「・・・そう・・・」
   ジョー「馬鹿か、おまえ!人間に見つかったら最後・・・俺達
       なんか、手足をもがれていっかんの終わりだ!!」
   コロン「大丈夫よ!!危なくなったら1人で逃げていいわ・・・」

        音楽流れ、コロン、ジョー歌う。(紗幕閉まる。)

      コロン“私行くわ            コーラス“助ける
          1人でも助けるわ             大切
          大切な仲間                仲間だ”
          蝶の国の兄弟だから”                
                         ジョー“おまえのことを
      コロン“あぁ私には           仲間外れにした
          皆のように            そんな奴らを
          綺麗な羽は           助けるのは無駄だ
          ないのよ それでも”      自分勝手な奴
                             ほっとけばいいのさ
      コーラス“仲間に            どうなろうと
            入れるな           知ったことではないさ”
            あんな奴は
            仲間に入れない
            自分勝手な蝶
            どうなろうと知らない 
            それが償い”

     コロン“大切な仲間          ジョー“おまえを拒否した
          家族だから               そんな奴らを”
          たとえ受け入れてもらえなくても
          私は私よ
          心向くまま”            コーラス“助ける
                                   助ける”

                              ジョー“助ける
                                  仲間を”

   コロン「だから私は行くわ!!」
   ジョー「(溜め息を吐いて。)仕方ない・・・。そんなに言う
       なら付き合ってよるよ。ただし!無事におまえの家族を
       助け出した暁には・・・(舌舐めずりする。)」
   コロン「(ジョーに抱きつく。)ありがとう!!私はコロン!!」
   ジョー「はぁ・・・よし!じゃあコロン!行くぞ!!」


         


       さて、カマキリのジョーと一緒に、人間の家へと
       向かうことになったコロンですが・・・。
       無事に仲間の蝶達を助け出すことができるので
       しょうか・・・。
       それでは“2”へとつづきます。

2012年1月27日金曜日

“未来への贈り物” ―全6場― 完結編


  右の方に黄色いお花・・・見えるでしょうか・・・?本当は“タンポポ”
  が、欲しかったのです(-_-;)でも、どうしても100円均一で、
  “タンポポ”の造花が見つからなくて・・・似て・・・なくもない、多分
  これは~・・・“ひまわり”だったのではないかと・・・^^;
  言葉では“タンポポ”と言っているので、「タンポポちゃうやん・・・
  (-_-;)」と思わず、“タンポポ”だと思って見て下さい(^_^;)  
  真ん中に見えているのが、空気浄化装置の全貌ですが、全て、
  100円均一で揃えた小物で作った、何とも近くで見ると・・・でも、
  遠目にはよく出来た空気浄化装置ではないかと・・・^^;

  中央の時計盤のようなものは、お料理コーナーで見つけたので
  すが、一体本当は何に使う物なのか・・・???
  針は、植木鉢に差す、ネームプレートのような物です(^_^;)
  (ついでに、一番上のボタンは、色付き紙コップです^^;)

  その上に、見えにくいですが、よく夜店なんかで見かける、電気
  がキラキラ点灯するおもちゃが付いていて、博士の「スイッチオン」
  の掛け声と同時に、団員がそのおもちゃの“スイッチ”をオンに
  して、キラキラ光らせていたのですが・・・さすがに写真では、その
  光っている最中・・・と言うものは見て頂けないのが残念です。




 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 


   ――――― 第 6 場 ―――――

         上手より、アクア博士とロボ太、話しながら登場。

   ロボ太「博士・・・もう直ぐ、地球脱出ロケットの発射時刻です。」
   アクア博士「ロボ太、分かっているよ。後このアルミホイルを
           入れるだけで、空気浄化装置が完成なんだ。」
   ロボ太「ロケットに乗り遅れたら大変ですから急ぎましょう。」

         紗幕開く。と、未来の世界。(博士の研究室。) ※
         アクア博士、空気浄化装置の横で、何かしている
         ように。


  



   アクア博士「後、少しだけ待ってくれ・・・。さて・・・これで準備
           はOKだぞ・・・。後はスタートボタンを押して・・・。
           (机の上のコップに挿してあった、一輪の枯れた
           花に目をやる。)ブルーが、過去の時代から持って
           帰った一輪のタンポポ・・・さっきまで綺麗に咲いて
           いたのに・・・もう部屋の中でも、長くは持たないな
           ・・・。早く、空気浄化装置を始動してみよう。スイッ
           チオン!(ボタンを押す。)」      ※1

         空気浄化装置の機会音がする。
         その時、下手よりブルー、走りながら登場。

   ブルー「博士!!空気浄化装置は完成したの!?」
   アクア博士「ああ、ブルー、目が覚めたのか。過去から戻って、
           ずっと眠っていたから・・・」
   ブルー「ねぇ、博士!!空気浄化装置・・・!!」
   アクア博士「ああ、今スタートボタンを押してみたよ・・・」
   ブルー「本当!?(窓へ走り寄り、外を見る。)・・・何も変わらな
        いよ・・・」
   アクア博士「可笑しいなあ・・・、これで完璧な筈なんだが・・・。」
   ブルー「・・・空・・・過去で見たのと全然違う・・・。どんよりした
        グレーのままだ・・・。あんなに一生懸命、協力してくれ
        たのに・・・。」
   アクア博士「ブルー?」
   ブルー「そら・・・君達の世界を取り戻せない・・・」
   ロボ太「博士、ブルー、急いでロケット乗り場に行きましょう。」
   アクア博士「・・・(溜め息を吐く。)・・・ブルー・・・もう時間だ・・・。」
  
         ブルー、落ち込んだ様子で、アクア博士の方へ
         行こうとした時、机の上の枯れたタンポポに気付く。

   ブルー「花・・・もう枯れちゃったんだ・・・。」


   
                     ※2


         その時、枯れたタンポポ、ゆっくりと元気を取り戻し
         たように、頭を上げる。
         音楽流れる。

   ブルー「・・・え・・・?花・・・花が・・・博士!!待って!!(窓へ
        駆け寄り、外を見る。)」
   アクア博士「どうした、ブルー・・・?」
   ブルー「博士!!やった!!やったんだ!!」
   アクア博士「ブルー?」
   ブルー「そら!!やったよー!!」

         紗幕閉まる。
         下手よりそら、花、話しながら登場。


   


   花「やっと掃除終わったわね。綺麗になったじゃない、裏山。」
   そら「・・・綺麗なまま、この世界を残していかないと、ブルー達の
      住む未来が、大変なことになるだろ・・・?」
   花「あの子・・・未来から来た子だったのねぇ・・・。さ、学校へ戻り
     ましょう!」

         花、上手へ去る。

   そら「うん・・・。(行きかけて、立ち止まる。空を見上げて。)
      ブルー・・・君の住む未来は、もうこんな風に綺麗な青い空
      をしているのかい?僕達の贈り物は届いたんだろうか・・・。
      」
   
         そら、歌う。

         “未来の空も輝いているかい
         僕達の思い
         未来へと続いていく
         誰でもが守れるもの”

   そら「ブルー・・・未来へ残す為に、僕達は今を大切にするんだ
      ・・・。」

         下手より、ブルー登場。

   そら、ブルー「二度と出会うことはないけれど・・・」

         そら、上手へ去る。


   


   ブルー「過去からの贈り物は確かに受け取ったよ、そら・・・」

         その時、上から何かヒラリと落ちてくるのに
         気付くブルー。
         ゆっくり上を見上げ、手のひらにそれを受ける。


   
                     ※3


   ブルー「さくら・・・?これが桜の花・・・?(回りを見回す。)」

         青々としていた気に、桜の花が咲き誇り、
         辺り一面、ピンク色で覆われる。


   

   
   ブルー「ピンク色だ・・・!!そらが言ってたように、本当にピンク
        一色だ!!綺麗だなー・・・!!」

         ブルー歌う。

         “ああ 僕らの世界は残してくれたもの
         未来へと続く 贈り物”

         (桜の花びらがヒラヒラ舞う中)


   

   

   
                     ※4




             ――――― 幕 ―――――









   ※ 脚本では、紗幕前で博士とロボ太のお芝居の後、紗幕が
    開いて研究室に変わるようですが、先の写真では、誰も登場
    していない状態で、研究室に変わっているので、どこか、もう
    少し手前で紗幕は開いているのでしょうね(^^)

   ※1、はい、写真のお花、タンポポでないだけでなく・・・枯れて
    もいません^^;枯れてる造花なんて・・・売ってないですよね
    ~(>_<)一応、お花の首を倒して・・・“枯れた”を表現して
    おります^^;

   ※2、この場面、自分一人でお花が頭を持ち上げて欲しかった
    んですけどね~・・・(^_^;)どうしても方法が思い浮かばず、
    仕方なく、団員が手で頭を持ち上げています(>_<)
    1枚前の背景と、窓の外の色が違うの分かりますか~?
    空が綺麗になったの図・・・です^^;
    窓の部分だけ、2枚重ねになっていて、後ろのグレーを下
    から引き抜いています(^^)v

   ※3、真ん中辺り、何となく1枚・・・落ちてきている物、分かり
    ますか~?
    右の方の“桜の木”は、ちょっと先走って登場しています^^;

   ※4、花びらを、思いっきり沢山飛ばしたくて、学校のデッカイ
    扇風機をお借りして、横から風を送っています(^^)
    お陰で、終演後のお掃除・・・大変でした・・・(^_^;)




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2012年1月26日木曜日

“未来への贈り物” ―全6場― 3

 
             (左より)花・そら・ブルー。

    脚本では“上手”と表記されていますが、またいつものように
    途中で“下手”登場に変わったんでしょうね、花ちゃん。
    あの立ち位置に上手から登場すると、そら君とブルー君・・・
    邪魔ですもんね~^^;
    人と違って、間にいるお人形を通り越して、向こうへ行こうと
    思うと、とーっても大変なのです(-_-;)
    色んなところで、こんな疑問が沢山あると思いますが、気に
    せずお読み下さい



 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 
         


         上手より、花登場。

   そら「あいつら、あれが何なのか、きっと見てたんだ。」
   ブルー「僕、あれがないと未来に帰れない・・・」
   そら「取り返しに行こう!!」
   ブルー「え?」
   そら「ないと困るんだろ!?」
   ブルー「うん!!」
   花「そら君!!またこんなとこで掃除さぼってる!」
   そら「そんなこといいんだよ!!今の黒ずくめの2人組、どっち
      の方角へ走って行ったか分かるか?」
   花「え?ああ・・・あの2人組なら、最近2丁目の空き工場に、
     よく出入りしているのを見たけど・・・」
   そら「2丁目か・・・!!ブルー!!行こう!!花!!警察に
      電話して、空き工場に来るように言ってくれ!!」
   ブルー「(花に頭を下げる。)ありがとうございます!」

         そら、ブルー上手へ走り去る。

   花「あ・・・!!ちょっと、そら君!!待ちなさいよ!!もう・・・
     これじゃ、いつまでたっても裏山の掃除担当グループは
     終わらないじゃない・・・!!それにしても・・・変わった服
     着てる子ね。あんな子、うちの学校にいたかしら・・・。」

   ――――― 第 4 場 ―――――

         音楽流れ、紗幕閉まる。
         上手より、そら、ブルー走りながら登場。歌う。
                     
   
   

   
   
                     ※


   そら「早く!!こっちだ!!ブルー!!こっち、こっち!!」
   ブルー「うん!!あっ!!(こける。)」
   そら「大丈夫か?」
   ブルー「うん!」

       そら“急げ 取り返すぞ
          早く 大切な思い
          行くぞ 未来への扉を開ける”

       ブルー“取り戻す為 危険な扉
           共に行こうと言う
           君に出会えて幸運だった
           明るい光だよ”

   そら「ここだ・・・」

         そら、ブルー下手へ去る。

   ――――― 第 5 場 ―――――

         紗幕開く。と、空き工場の中。
         黒ずくめの男1、2、首飾りのようなタイムマシン
         と、格闘している。


   
                     ※1


   男1「どうやったらでかくなるんだ、これ・・・。エイ!!ホッ!!
      やあっ!!(タイムマシンを振ったり、叩いたりしてみる。)
      おっかしいなあ・・・、あんな子どもが簡単に大っきくしたり、
      小さくしたりできたんだから、俺様にもできないことはない
      筈だ!!」
   男2「ああ・・・」
   男1「壊れてんじゃないか、これ・・・!!やめた、やめた!!
      ちょっと休憩だ!腹減ったなぁ・・・。おい、何か食べる物
      買って来てくれよ!!」
   男2「ああ・・・」

         男2、下手へ去る。

   男1「全くあいつときたら、“ああ”しか言わないなんて、変な
      奴だなぁ・・・」
 
         男1、横の机の上に首飾り型のタイムマシンを
         置いて、上手へ去る。
         そこへ下手より、ブルー、そら忍び足で登場。


   



   そら「しめた!今、誰もいないぞ!」
   ブルー「どこにあるんだろう・・・」
   そら「早く探そうぜ!!」
   ブルー「(回りを見回して。)200年前の家って・・・何だか今にも
        崩れそうだね・・・。」
   そら「何言ってんだよ!ここは家じゃなくて、もう使われてない
      建物だから、ボロくて当たり前・・・って、そんなことより、
      タイムマシン探せよ!」
   ブルー「あ・・・うん・・・。(暫く探してから、机の上のタイムマシン
        を見つける。)あった!!あったよ、そら!!」
   そら「しっ!!本当に?」
   ブルー「うん!!」
   そら「さ!早く行こう・・・」

         2人下手方へ。その時ブルー、置いてあったバケツ
         に引っ掛かり、大きな音が鳴る。

   ブルー「あっ!!」
   
   男1の声「誰だ!!」

         上手より、男1登場。

   そら「仕舞った!!」
   男1「あ!!おまえ達!!」
   そら「(ブルーの手に持っていたタイムマシンを指して。)これは
      返してもらうからな!!」
   男1「あ、それは!!くそう・・・黙って持って行かせないぜ!!」
   そら「ブルー!!(ポケットに入っていた、アルミホイルで包んだ
      おむすびを取り出し、ブルーに投げる。)ほら!!」
   ブルー「これは・・・」
   そら「アルミホイルだ!!それを持って行けよ!!」
   ブルー「え・・・」
   男1「待て・・・(ブルーの方へ駆け寄ろうとする。)」
   そら「わあっ!!(男1に飛び掛かる。)」

   
   



   男1「あ!!何するんだ!!」
   ブルー「そら!!」
   男1「放せ!!放せー!!」
   そら「早く行くんだ、ブルー!!それで未来をマスクなしで歩け
      る世界にしろ!!」
   男1「何をごちゃごちゃ言ってやがるんだ!!放せって言って
      んだろ!!」
   ブルー「でも・・・!!そら・・・!!」
   そら「俺のことは構わず、早く行け!!」
   ブルー「だって・・・!!」
   そら「愚図愚図言ってたら未来に帰れないぞ!!」
   ブルー「・・・うん・・・うん、分かったよ、そら!!」

         ブルー、下手へ走り去る。    ※2

   男1「あ!!待て!!待ちやがれ!!放せ!!放せ、こいつ
      !!」
   
         音楽流れる。

   そら「(男1の体に、力ずくでしがみつく。)行かせない!!死ん
      でも行かせるもんか!!」
   男1「畜生!!」


   
                     ※3


         紗幕閉まる。

   ブルーの声「そら・・・君のお陰で、僕は無事に未来へ帰ることが
           できるよ・・・。君に貰った贈り物を胸に・・・。そら・・・
           本当にありがとう・・・ありがとう・・・」

         (タイムマインの音。)

   
   
   上の台詞では“声”となっていますが、ブルー君、下から
   上がる下がるで登場しています。人が演じているのなら、
   その台詞は録音を使用し、口は閉じたまま、“心の声”・・・を
   表現するのですが、とりあえず、エコーはかけてもらっていて
   も、人形劇では「お人形が登場=そのお人形が喋っている」
   状態になってしまうので、表現したい演出が出来なくて、
   毎回妥協演出になることが、少し・・・残念ではあります(>_<)

   でも、ゆ~っくり上がったり下がったりして、少しは表現したい
   “回想”的演出に見えるよう・・・努力はしているんですけどね
   ・・・^^;







  
           無事“アルミホイル”を手に、未来へと帰って
           行ったブルーですが・・・
           未来の空気は、現代のように綺麗なものへと
           戻るのでしょうか・・・?
           それでは完結編です。












   ※ この場面、文字通り“走って”いるのですが、どうやって
     “走って”いる様子を見せようか・・・と、考え・・・
     ご存じ“キャタピラ”の外側に絵を書いて、それを2人で
     クルクル回す・・・と言う、何ともよくありそうな手法を使用
     しました^^;・・・が、素材が段ボールで重く、2人で回す
     には結構大変な操作で・・・(>_<)幅的には、そんな
     デッカクできなかったので、短い物なのですが、
     ドタバタ場面(裏方が)の一つとして、心に刻まれており
     ます(~_~;)はい、先の公演ではキャタピラ操作の1人
     に入っておりました^^;

     走っているので、上下の写真でのキャタピラの絵は違っ
     てます。
     下の写真はブルー君がこけた所なので、キャタピラは止ま
     っています(^^)vこのブルー君、何度か“こける”や“躓く”
     ことがあるのですが、未来の子なので、自分の足で歩い
     たり運動する機会が減ってしまって、そう言った動作に
     対応しきれないのだ・・・とお考え下さい^^;メンバーにも
     そう説明致しました~(^_^;)
    
   ※1、ご覧の通り、“横に机”などございません^^;・・・ので、
     舞台の縁にタイムマシンを置いて、男1は去ります。 

   ※2、この場面、人が演じる場面なら、上手い具合に間持ち
     するんでしょうが、お人形が演じる場面なので、下手する
     と、単なるドタバタ場面になるので、結構見せ方に苦労
     した覚えがあります。
     少しはそら君の奮闘振りが伝わるでしょうか・・・?^^;

   ※3、右端に“男2”がチラッと写っています^^;・・・が、彼は
     たまたま写っただけで、この場面には登場していません。



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2012年1月25日水曜日

“未来への贈り物” ―全6場― 2


               「息が・・・息が・・・!!」


   
                そらと、ブルー。



   そら「変な奴だな・・・。それより、おまえもこの場所の担当?
      ゴミ拾いさぼるなよな。」
   ブルー「ゴミ拾い・・・?」
   そら「ほら、袋持って!(ゴミ袋を手渡す。)」
   ブルー「え・・・?」
   そら「ほら、早く拾えよ。」
   ブルー「う・・・うん。(ゴミを拾う。)・・・あ・・・!ぼ・・・僕、こんな
        ことしてる暇なかったんだ!!」
   そら「・・・暇がないってどう言うことだよ。今日は、ゴミ拾いの日
      だろ?」
   ブルー「・・・僕・・・この世界の人間じゃないんです!!」
   そら「え?」
   ブルー「僕、今から200年先の未来から、タイムマシンに乗って
        やって来ました!!」
   そら「(笑う。)タイムマシンなんて、ある訳ないだろ!マンガの
      見過ぎだよ。」
   ブルー「本当なんです!!僕は200年後の世界から・・・」
   そら「まぁ、確かに格好は変わってるけど。」
   ブルー「本当なんだ!!」
   そら「分かった分かった!さ、早くゴミ、拾ってしまおうぜ。でない
      と、またうるさく言われてしまう。」
   ブルー「これを見て・・・(首から提げていたものを外し、放り投げ
        ると、大きい音と煙が上がり、タイムマシンが現れる。)」


   
                      



   そら「わあっ!!な・・・なんだ、これ!!」
   ブルー「タイムマシンです。」
   そら「タイムマシン!?嘘だろ!!」
   ブルー「本当です。僕は、これに乗って未来の世界からやって
        来たんです。」
   そら「へぇーっ!!(タイムマシンを珍しそうに見回す。ブルーを
      マジマジ見て。)・・・魔法使いでもなさそうだし・・・いきなり
      こんな物が出せるなんて・・・。おまえ・・・誰?」
   ブルー「だから僕は200年後の未来からこれに乗って・・・!!」
   そら「・・・本当に・・・?」
   ブルー「うん!!」
   そら「・・・これがタイムマシンだって・・・?」
   ブルー「うん!!」
   そら「・・・だったら・・・おまえみたいな子どもが、何しにこの時代
      に来たんだよ・・・」

         音楽流れる。

   ブルー「それは・・・」
   そら「可笑しくない?」

         ブルー歌う。 

         “僕の住む未来は今
         マスクなしで息もできない・・・
         花も咲くことない・・・
         そんな未来・・・変えれるのなら・・・”

   ブルー「200年後の地球は・・・大気汚染により、もう住むことが
        できないんです・・・。僕達は明日、地球を捨てて他の星
        へ移住する・・・そんな未来なんです・・・。」
   そら「地球を・・・捨てる・・・?」
   ブルー「はい。でも、僕の知っている博士が、空気浄化装置を
        作ったんです!!」
   そら「空気・・・浄化装置・・・」
   ブルー「(頷く。)それが完成すれば、僕達の世界をこの時代の
        ように、草木が茂り花々が咲き誇る、美しい世界に戻す
        ことができるんです!!」
   そら「よかったじゃないか!!」
   ブルー「・・・でも・・・その装置を完成させる為には、アルミホイル
        と言う、僕達の世界にはない物質が、どうしても必要
        なんです。」
   そら「・・・アルミホイル・・・?」
   ブルー「そこで僕は、この時代にやって来たんです。」
   そら「アルミホイルなら、どこの家にも一つや二つ、あると思う
      けど・・・」
   ブルー「本当に!?」
   そら「ああ。(ポケットから、アルミホイルで包んだ何かを出す。)
      ほら・・・これは今朝、母さんが握ってくれた、おむすびを
      包んだ・・・」

  
   
                      


   ブルー「これが・・・アルミホイル!?」
   そら「あ・・・うん・・・。」
   ブルー「これ、僕にください!!もし貰えるなら、何でも君の言う
        こと聞きます!!」
   そら「変な奴だな・・・。こんなのでよかったら、いくらでもやるよ。
      さっき無理矢理ゴミ拾わせたしな。」
   ブルー「本当!?」
   そら「ああ。」
   ブルー「ありがとう!!(そらの手を握る。)」

         音楽流れる。

   ブルー「僕はブルー!!よろしく!!」
   そら「俺はそらだ!!」

         2人歌う。

      ブルー“君に会えたから
          未来に希望が”

      そら“遠い国 やって来た君
         手を貸す今
         未来を取り戻す為に”

      ブルー“過去の宝物
          未来の希望さ”

      そら“この地球に続いた道
         君と出会う今
         奇跡のような今だから”

   そら「うちに来いよ!!新しいアルミホイル、母さんに貰って
      やるよ!!」
   ブルー「本当!?」
   そら「ああ!!」

         2人、下手へ去る。
         紗幕閉まる。

   ――――― 第 3 場 ――――― A

         音楽流れ、上手より2人の黒ずくめの男、登場。


   
              (左)男1、(右)男2。  



   男1「おいおい、今の見たか?」
   男2「ああ・・・」
   男1「あの少年が首からぶら下げてたおもちゃが、一瞬にして
      でっかくなったり消えちまったり・・・」
   男2「ああ・・・」
   男1「あんな不思議な物、高く売れるぜ!!」
   男2「ああ・・・」
   男1「あのお宝を頂戴するとしようぜ!!」
   男2「ああ・・・」
   男1「なんたって俺達は天下の泥棒様だ!!」

         2人歌う。

      男2“ああ”

      男1“頂くぜ!”

      男2“ああ”

      男1“手に入れる
         俺たちゃ泥棒 天下の大泥棒
         宝を見つけて悪事を働く
         俺たちゃ泥棒 天下の大泥棒
         金品みつけりゃ拝借するだけ”

      男2“ああ”

      男1“頂くぜ!”

      男2“ああ”

      男1“手に入れる
         俺たちゃ泥棒 天下の大泥棒
         宝を見つけて右に左に
         俺たちゃ泥棒 天下の大泥棒
         悪態ついて宝を頂く”

      男2“ああ”

      男1“さあ行くぜ”

      男2“ああ”

      男1“進め”

      男2“ああ”

      男1“行こう”

      男2“ああ”

      男1“続け!!”

      男2“ああ・・・ああ・・・”

      男1“俺たちゃ泥棒 天下の泥棒さ!!”
   
   ――――― 第 3 場 ――――― B

         紗幕開く。
         2人、一寸端へ。(電柱の陰に隠れるように。)
         そこへ下手よりブルー、そら登場。

   そら「へぇ・・・未来には、花も木もないんだ。」
   ブルー「うん、だから・・・(一本の桜の木を見つけ、駆け寄る。)
        わあーっ・・・綺麗なピンク色だなぁ・・・!!こんなの
        初めて見たよ・・・」
   そら「これ、桜って言うんだぜ。毎年この時期になれば、あちこち
      に桜の花が咲き誇るんだ!そうだ!向こうの川岸に行けば
      、桜並木があるんだ!ちょっとだけ回り道してみようぜ!!」
   ブルー「本当!?」
   そら「ああ!!」

         2人、上手へ行きかける。

   男1「そこの少年君!」
   そら「え・・・?(振り返る。)」
   男1「君だよ君!そこの珍しい格好をしている坊や。」
   そら「・・・ブルー、行こうぜ!」

         男2、そらとブルーの前に立ちふさがる。


   



   男1「おっと、俺達は君に用があるんだ。」
   そら「こっちにはないね!」
   男1「君のその・・・首にかかってる素敵な首飾り・・・少し我々に
      見せてくれないかなぁ・・・」
   ブルー「え・・・これは・・・」
   そら「行くぞ、ブルー!!(ブルーの手を取り、行こうとする。)」
   男1「待ちな!!この俺様が頼んでるのに、無視して行こうだ
      なんて・・・」
   そら「そんな勝手な頼み事をされたって、この首にかかってる
      ものは、こいつの大切なものなんだ!!見せるなんて出来
      ない!!」
   男1「そっちの坊やは関係ないんだ!黙っててくれるかな。」
   ブルー「これは外さないよ!」
   男1「・・・やれやれ・・・頼むのはやめだ!!頂いて行くぜ!!
      (ブルーの首にかかっていたものを、無理矢理引きちぎる
      。)」                
   ブルー「あ!!何するんだ!!」

         男1、2上手へ走り去る。

   男1「頂いてくぜ!!」
   ブルー「駄目だよ!!返して・・・返してよー!!」
   そら「くそう・・・」

   



  

         タイムマシンを男達に奪われてしまったブルー・・・
         取り返すことができるのでしょうか・・・?
         それでは“3”へ続きます。

“未来への贈り物” 始め10分



     
               今回は、“未来への贈り物”2011年公演より、
               スタートから10分、ご覧下さい^_^;
               
               始まって間もないこともあり、ビデオの位置が、
               イマイチ落ち着きがありませんが、お許し下さい<(_ _)>
    
               また、“お祭り”的な場所での公演の為、
               見てる子ども達の風船や、人影がチラチラします^^;
               こちらもお許し下さいませm(__)m

               この作品は、リトルパイン作品中、小道具の多さで
               1、2を争う作品だったのですが、その扱いに、
               四苦八苦している私達・・・ご覧下さい^_^;

2012年1月24日火曜日

“未来への贈り物” ―全6場―

今回は、去年の区役所公演作品で、一部ビデオをご覧頂いている
  “未来への贈り物”を掲載したいと思います(^^♪
  物語、ビデオと合わせてお楽しみ下さい♥

  

 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 

    〈主な登場人物〉


    ブルー  ・・・  未来の少年。本編の主人公。

    そら  ・・・  過去の少年。

    アクア博士  ・・・  未来で色々な発明をしている。

    花  ・・・  そらのクラスメイト。

    黒ずくめの男1  ・・・  過去の泥棒。

    黒ずくめの男2  

    ロボ太  ・・・  アクア博士の作ったロボット。


 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪


         音楽流れる。

      「今から200年後の未来・・・地球上の草木は枯れ、
       花も咲かない程、空気は汚れ、人々は外出する時
       には、特別なマスクをつけなければ、息もできない
       ような世界になっていました。」

         幕が開く。

 
       ――――― 第 1 場 ―――――
        

   
   
                   ブルー。



         後方、窓から一人の少年(ブルー)、外を眺めて
         いる。

   ブルー「・・・この本に載っているような青い空・・・昔は本当に
        あったのかなぁ・・・。」

         ブルー、本を持って前方へ。歌う。

         “青い空と 花が咲く
         そんな夢みたいな世界が
         本当にあったのだろうか・・・
         分からない・・・”

         下手より、買い物袋を持ったロボ太登場。


   
                ロボ太とブルー。   ※


   ロボ太「ブルー、いらっしゃい。どうかしたんですか・・・?」
   ブルー「ロボ太・・・買い物に行ってたのかい?」
   ロボ太「はい。博士に頼まれて、そこのスーパーまで。」
   ブルー「ロボ太はいいよな・・・。マスクなしで外を歩けるんだか
        ら・・・。」
   ロボ太「マスクなし?それはどう言う意味ですか?」

         その時、上手よりアクア博士登場。

   アクア博士「ブルー、また来ていたのか?」
   ブルー「あ・・・アクア博士。」
   アクア博士「こんなとこで遊んでたら、母さんに叱られるぞ。
           明日の準備はできたのか?」
   ブルー「いいんだ・・・」
   アクア博士「どうした?」
   ブルー「明日この地球を捨てて、皆で違う星に移り住むんで
        しょ・・・」
   アクア博士「仕方ないんだよ。この地球は空気が汚れてしま
           って、作物も育たない・・・。我々が生きる為には、
           この地球以外のどこか・・・違う星を探さなければ
           いけないんだ。」
   ブルー「・・・昔は、この本に載っているみたいに、青い空だった
        の?」

         音楽流れる。

   アクア博士「そうとも・・・。200年前の世界は、その図鑑に載っ
           ているような青い空に、山には草木が茂り、小鳥
           達が囀り花々が色とりどりに咲く・・・。私も実際に
           は見たことはないがね。(笑う。)」

         ブルー歌う。

         “そんな世界が本当にあるの?
         青い空 色々な花 見てみたい・・・”

   アクア博士「ブルー・・・?」
   ブルー「・・・ねぇ、博士!ずっと前に空気浄化装置を作ってる
        って言ってなかった?どうなったの!?それがあれば、
        地球の空気が綺麗になって、また僕達、この地球に
        住めるんじゃないの?」
   アクア博士「ほら、そこにある装置・・・それが、おまえさんの言
           っている空気浄化装置だよ。」
   ブルー「(駆け寄る。)わあーっ!!これ動くの!?完成してる
        んだったら早く動かして・・・」



   
    「わあーっ!!これ動くの!?」ブルー(後ろ向き)と、博士。




   アクア博士「それが・・・たった一つの材料が手に入らなくてな
           ・・・。」
   ブルー「・・・一つの・・・材料・・・?」
   アクア博士「そうんんだよ・・・」
   ブルー「それは・・・何?」
   アクア博士「・・・アルミホイルと言ってな・・・」
   ブルー「アルミホイル・・・?」     ※1
   アクア博士「そうなんだ・・・。今の時代では、決して手に入らな
           い物なんだ・・・。」
   ブルー「でも・・・それがあれば、この空気浄化装置は完成する
        の?」
   アクア博士「ああ、そうとも。」
   ブルー「いつの時代に行けばあるの?その・・・アルミホイル・・・」
   アクア博士「そうだなぁ・・・今から200年前の世界なら・・・」
   ブルー「200年前・・・。僕、200年前の世界に行って、探して
        来てあげるよ!!」
   アクア博士「え・・・?」
   ブルー「それがあれば、この本のような世界にまた戻って、僕達
        他の星に行かなくて済むんでしょ?博士が作ったタイム
        マシンに乗って、200年前の世界に行って来るよ!!」
   アクア博士「ブルー!!そんな無茶な・・・」
   ブルー「無茶かどうか、行ってみないと分からないでしょ!!」
   アクア博士「だが、無事に200年前の世界に着いたとして・・・
           アルミホイルが直ぐに見つかるかどうか・・・。私も
           知らない時代のことだから、確かなことは・・・」
   ブルー「大丈夫!!僕達の地球を救う為に、僕は行く!!」

         音楽流れ、ブルー歌う。

         “僕達の明日には明るい未来を
         希望があるのなら この手に掴むまで
         僕は行く!!
         未知の国目指し 勇気を出すのさ!!”

         アクア博士歌う。

         “我々の明日に
         希望を詰め込み
         送り出そう願い込めて
         我々の未来の為”

         ブルー、タイムマシンに乗り込む。


   
   
          (タイムマシンに乗り込んだブルー。)   ※2


   
   アクア博士「気を付けてな!」
   ロボ太「いってらっしゃい。」
   ブルー「2008年の地球へ、出発!!」    ※3

         紗幕閉まる。(タイムマシンの音。)

         ブルー歌う。

         “今 旅立つ希望乗せて
         今 向かおう明日に光を!!”


   
                     ※4



       ――――― 第 2 場 ―――――

         音楽流れ紗幕前、上手より1人の少年(そら)、
         後ろを気にしながら抜き足差し足で登場。

   そら「もう、うるさいよなぁ・・・花の奴・・・」

   花の声「そらくーん!!」

   そら「来た!!(下手へ走り去る。)」

         上手より、一人の少女(花)登場。

   花「もう、一体どこへ行ったのかしら!今日は一年に一度の、
     全校生徒による地域大掃除の日だって言うのに、そら君った
     ら、さぼってばっかり・・・。そらくーん!!どこなのよー!!
     (下手へ走り去る。)」

         紗幕開く。と、裏山の様子。
         下手より、そら登場。

   そら「あぁあ・・・ゴミ拾いなんてつまらない・・・。(ゴロンと横に
      なる。)」

         その時、上手より空を見上げながら、ブルー
         ゆっくり登場。

   
   
                    ※5



   ブルー「本当に青いんだ・・・。本当に緑なんだ・・・。(そらを認め
        。)あ!!誰かいる!!(そらにゆっくり近寄る。恐る恐る
        。)あの・・・」
   そら「え?(ブルーを見る。)」
   ブルー「わあっ!!(飛び退く。)」
   そら「(起き上がり。)なんだよ。失礼な奴だな。声掛けたのは
      そっちだろ。」
   ブルー「ごめんなさい・・・。ねぇ・・・ここは・・・どこ・・・?」
   そら「どこ?学校の裏山に決まってるじゃないか。」
   ブルー「(そらの顔を見て。)わあっ!!君、どうしてマスクして
        ないの!?」
   そら「何だよ、さっきから・・・。マスクって・・・俺、風邪なんてひい
      てないし・・・。おまえこそ風邪?そんな分厚いマスクして。」
   ブルー「・・・かぜ・・・?かぜって・・・何?」
   そら「か・ぜ・ひ・き!!何とぼけてるんだよ。マスクしてるんだか
      ら風邪だろ?」
   ブルー「・・・かぜは知らないけど・・・外を歩くなら、マスクがない
        と息ができないじゃない・・・!!」
   そら「何、可笑しなこと言ってるんだよ。マスクなんか風邪ひきの
      時か、給食当番の時か・・・風邪でないなら、そんなの取れ
      よ!(ブルーのマスクを取る。)」
   ブルー「わあーっ!!何するんだよ!!息が・・・!!息が・・・!
        !息が・・・できる・・・。マスクがなくても家の中にいる時
        と同じように息ができる!!息ができるよ!!」







             無事に2008年の地球に到着したブルー
             ですが、“アルミニウム”を見つけることは
             できるのでしょうか・・・?
             それでは“2”へつづきます・・・。








  ※ この作品に登場する“ロボット”君は、“未来の海へ”や、
   “勇気の石”に登場するロボット達と違い、一番機械的な物
    にしたくて、こんな形になりました。声も、エンジニアさんに
    手を加えてもらい、よりロボットっぽくなっていて面白いの
    ですが、聞いて頂けないのが残念です・・・(>_<)

    この写真の公演では、私は“ブルー”君を操作していますが、
    春公演ではこのロボ太を、持っていました。・・・が、実は
    このロボ太、持つ所がなく、とーっても持ちにくい・・・動かし
    にくい代物だったのでした~(-_-;)

    余談ですが・・・
    ロボ太が手にしている紙袋・・・家にあった“某店”の紙袋
    です・・・。「どこに買い物行って来てん!」ってね・・・^^;

    (ブルーとロボ太の間に、チラッと見えているのが、“空気
    浄化装置”です。)

  ※1、誰もが知ってて、それっぽい材料は何か色々考えた結果
    ・・・なぜか“アルミホイル”に行き着いたのでした~(^_^;)
    初代の作品では“アルミ・・・二ウム”でした・・・^^;(言葉的
    に、それっぽいので“アルミニウム”と表現していましたが、
    探しているものは“アルミホイル”だったので、リメイク版では
    初めから“アルミホイル”と、書き変えました(^^)vその方が、
    子ども達に分かりやすいですもんね^^;)   
    それに・・・
    “アルミニウム”だと、見つけるのにもっと深いお話しになり
    そうですよね~(~_~;)

    それと追記しておきますが・・・、
    200年後に、“アルミホイル”がない訳ではなく、「もっと凄い
    商品に変身して、きっと存在しているだろう・・・」と、考えて
    いることを、付け加えてお話ししておきたいと思います^^;

  ※2、どうしても“タイムマシン”と言えば、某アニメ^^;の・・・
    “タイムマシン”を思い浮かべてしまう為、必然的にこんな
    形になってしまいました(^_^;)  

  ※3、はい、2008年に書いたお話しです・・・(^.^)

  ※4、後ろの“渦巻き”は、クルクル回ります(^^)v何となく、
    タイムマシンに乗ってる感じ・・・しませんか?

  ※5、そら君、ゴロンと横になっているのであって、引っ繰り返
    っている訳ではございません・・・^^;
    ブルー君のマスクは、耳に掛けるゴムをちょん切った、
    フツーのマスクにテープを付けて、お顔に直接張り付けて
    あります(^^)v

2012年1月23日月曜日

“光の国のエリオット” ―全5場― 完結編

 
           (左より)じいや・ポポ・ミミ


  
  ミミ「キャアッ!!(カミナリに打たれ、倒れる。)」
  エリオット「ミミ!!(駆け寄る。)」
  ポポ「ミミワン!!(駆け寄る。)」
  カラス「(笑う。)私の花を盗もうなどと、100万年早いわ
      !!」
  
      カラス下がり、入れ代わるように闇の国の魔女、
      セリ上がる。

  エリオット「闇の国の魔女・・・!!」
  魔女「光の国の王子が、よくもまあこんな森の奥深く、のこのこ
      とやって来たわ!!命が惜しくないとみえる。」
  エリオット「父上に、毒を飲ませたのはおまえじゃないか!!」
  魔女「(笑う。)光の威力が、より強力になる薬草入りの飲み物だと
      言ったら、あっさり信じて毒入りとも知らず、一気に全部
      飲み干しよったわ!!(笑う。)」
  エリオット「くそう・・・!!おまえを倒して、その花は僕が貰う!!
        (剣を構える。)」
  魔女「(笑う。)そんな剣で私に敵うと思っているのか!!
     (剣を構える。)」

      エリオット、魔女、剣を交えながら戦う。

  エリオット「やあっ!!」
  魔女「(笑う。)」
  エリオット「(剣をはじかれる。)あっ!!くそう・・・(膝を付く。)」
  魔女「(笑う。)お仕舞いのようだ・・・。」
  エリオット「・・・光よ・・・光よ!!この暗闇の奥深く、この剣に届
         けーっ!!僕に力をーっ!!」

      その時、轟音が響き渡る。(と、共に、一筋の光が剣に
      当たる。)と、剣が光り輝く。

  エリオット「やあーっ!!(剣を振りかざす。)」
  魔女「わあーっ!!な・・・何!?何故そんなよわよわしい剣で
      ・・・この私が・・・!?(剣を落とす。)」
  エリオット「正義の光が、おまえを貫くんだ!!やあーっ!!」
  魔女「わあーあぁぁぁぁ・・・」

      魔女、叫び声と共に消える。

  エリオット「はぁ・・・。ミミ!!(駆け寄る。)大丈夫か!?」
  ミミ「ええ・・・やったわねニャア・・・」
  ポポ「流石だワン・・・」
  ミミ「早く・・・花を持って帰らないと・・・」
  エリオット「でも怪我が・・・」
  ミミ「私は大丈夫だニャア・・・だから・・・早く行ってニャア・・・」
  エリオット「何言って・・・ミミをほってなんて行けるものか!!」
  ミミ「・・・早くしないと、扉が閉まってしまうニャア!!」
  ポポ「王子様!!僕がミミと一緒にいるワン!!だから、王子は
      早くその白い花を、王様の元に届けるワン!!」
  エリオット「ポポ・・・」
  ポポ「早くワン!!」
  ミミ「(頷く。)」
  エリオット「・・・嫌だ・・・嫌だ!!2人を置いてなんて行けない
        !!嫌だ!!僕1人で行くなんて嫌だ!!」

      音楽流れる。

  ポポ「王子!!何を情けないことを言ってるワン!!王子は
      生きてここから出て、新しい国造りをしなければいけない
      使命がる!!マルコの村の様子を忘れたのかワン!!」
  ミミ「そうよ王子様!!王子は私達より、大切な者がいるニャア
    !!その人達の為に立ち上がらないと・・・!!ニャア・・・」
  エリオット「・・・ポポ・・・ミミ・・・」
  ポポ「(優しく。)メソメソしてたら可笑しいワン・・・」
  ミミ「そうよ・・・ニャア・・・」
  エリオット「・・・(涙を拭い、頷く。)・・・分かった・・・。必ず父を
         助けて・・・闇の国の扉を再び開けてみせる!!
         だから・・・だからそれまで待ってて!!」

      エリオット歌う。

      “必ず戻るここへ
       2人を助ける
       それが国をも救う
       それに気付いた!!
       心に誓う!!”

  エリオット「頑張るんだ2人共!!僕が戻るまで・・・!!」
  ポポ「そう簡単にくたばらないワン!!」
  ミミ「ニャア・・・」
  エリオット「うん!!(涙を拭う。)行ってくるよ!!」

      エリオット、下手へ走り去る。

  ポポ「行ったワン・・・。」
  ミミ「(頷く。)」
  ポポ「立派な王子様になって下さい・・・!!」

      紗幕閉まる。

  ――――― 第 4 場 ――――― B

      下手より、エリオット走り登場。

  エリオット「僕はもう泣かないよ・・・!!何があっても、強い心を
         持つんだ!!僕の国の人々を守る為に・・・。
         僕は必ず、2人を助けるからね!!あ・・・!!
         (振り返る。)」

      紗幕開く。と、扉。

  エリオット「扉だ!!後少しで閉じてしまう!!待ってくれ・・・
        !!待ってー!!待ってー!!」

      エリオット、後方へ走って行く。
      扉が閉まる音。
      辺りは、真っ暗になる。(ライトアウト。)
      (扉の開く音。)
      辺り、少しずつ明るくなる。

      音楽流れる。

  王様の声「エリオット・・・ありがとう・・・」
  エリオットの声「父上・・・!!」

  ――――― 第 5 場 ―――――

      中央、エリオット佇んでいる。

  ポポの声「王子ー!!」
  ミミの声「エリオット王子ー!!」

      ポポ、ミミ、上手下手より、其々登場。
      エリオットの両横に跪く。

  ポポ「さあ参りましょう王子!!ワン!!」
  ミミ「どこへでもお供致します!!ニャア!!」
  エリオット「僕には、僕ができることから始めるよ・・・。」
  ポポ「王子・・・」

      エリオット歌う。

      “この広い空の下
       誰もが願う”

      ポポ歌う。

      “付いて行く”

      エリオット歌う。

      “幸せの為
       できることを始める”

      ミミ歌う。

      “どこまでも”

  エリオット「これから、僕に何ができるのか・・・何をすればいい
         のか・・・2人共、力を貸してくれるかい!?」
  ポポ「その為にお側にいるんだワン!!」
  ミミ「そうだニャア!!」
  エリオット「うん!!ありがとう!!」

      エリオット歌う。

      “人々の為
       力合わせ頑張る”

      ポポ歌う。

      “付いて行く”

      エリオット歌う。

      “勇気を出して
       できることは何かを”

      ミミ歌う。

      “どこまでも”

  ポポ「王子・・・参りましょう!!ワン!!」
  ミミ「お供しますニャア!!」
  エリオット「うん!!」

  じいやの声「王子ー!!エリオット王子様ー!!また剣を悪戯
          なさって、じいの大切な鉢植えを粉々に・・・(泣き声
          で。)」

  エリオット「やばい!!(客席の方を向いて。)じゃあ皆!!
         また会おうね!!ポポ!!ミミ!!」
  ポポ「ワン!!」
  ミミ「ニャア!!」

      3人、上手へ走り去る。
      入れ代わるように、下手よりじいや、息を切らせて登場。

  じいや「エリオット王子ー!!全く・・・闇の国から戻られて、
       一回りも二回りも成長したと喜んだのも束の間・・・。
       じいは悲しいですぞ!!王子ー!!」

      じいや、上手へ走り去る。
      音楽盛り上がり




           ――――― 幕 ―――――