2012年1月8日日曜日

“キャシーの森”

    <主な登場人物>
 
 キャシー・・・本編の主人公。
 クルト・・・不思議な森に住む、青い羽の小鳥。
  
          “キャシーの森”小学校公演より。                     
               キャシーとクルト。                      

 長老・・・不思議な森に昔々から住む。  
                                       
 花の精
 蜘蛛
 大地の精
 風の精
 泉の精

 その他

 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 


 パパの声(エコー)「キャシー!!おまえはなんて思い遣りのない
             子なんだ。泣いて帰った友達の気持ちも分から
             ないような悪い子は、しばらく屋根裏部屋で
             反省しなさい!!」
 キャシーの声「パパ・・・」

 ――――― 第 1 場 ―――――
   
    音楽流れ、幕が開く。と、森の様子。
    中央に1人の少女(キャシー)倒れている。
    下手より、青い羽の小鳥(クルト)登場。
    キャシーを認め、嬉しそうにそっと近付く。

 クルト「(キャシーを覗き込む。)キャシー!!キャシー!!」
 キャシー「う・・・ん・・・煩いなぁ・・・もう・・・(起き上がる。)」
 クルト「おはよう!!キャシー!!」
 キャシー「(クルトを認める。)・・・小鳥・・・?」
 クルト「失礼だなぁ・・・。小鳥には違いないけど、僕には“クルト”
     って言う、ちゃんとした名前があるんだ! “クルト”って
     呼んで欲しいな。」
 キャシー「(クルトの話しは興味ないように。回りを見回して驚い
       たように。)ここは・・・どこ?」
 クルト「あ・・・ねぇキャシー・・・」
 キャシー「私はパパにお仕置きをされて屋根裏部屋に閉じ込め
       られたのよ!?ここはどう見たって森の中じゃない!!
       私の家は!?パパやママはどこ!?」

    音楽流れる。

 クルト「キャシー!ここは君の森だよ!!」
 キャシー「・・・私の森・・・?」

    クルト歌う。

    “誰もが知ってる
     キャシーの森だよ
     誰もが住んでる
     心の森だよ
     瞳を閉じれば感じる
     君の思いが溢れているよ
     誰でも来たいと願えば
     キャシーの森の中

     皆が思って
     描いた森だよ
     心に浮かべて
     誰でも行けるさ”

    キャシー歌う。

    “夢の中の出来事が
     目に映る絵なのね
     夢の中にいるきっと・・・”

    クルト歌う。

    “楽しもう”

 キャシー「分かったわ!ここがどこだか分かったけど、私がなぜ
       ここにいるのかが分からない!!あなた・・・私のこと
       知ってるんでしょ?私を家に帰して!!」
 クルト「そんなこと言われたって・・・僕・・・。そうだ!!長老なら
     分かるかも知れないよ!!」
 キャシー「長老・・・?」
 クルト「うん!!この森に昔々から住んでる、この森で1番偉い
     長老さ!!」
 キャシー「ふぅん・・・。じゃあ、あなた!私をその長老のところへ
       案内してちょうだい!!」
 クルト「あ・・・うん。長老ー!!長老ー!!(回りを見回す。)」
 
 長老の声(エコー)「なんなんじゃ、クルト。そんな大きな声で・・・」

    長老、中央現れる。

 クルト「(長老を認め、嬉しそうに駆け寄る。)長老!!」
 長老「どうしたんじゃ、クルト。」
 クルト「うん長老!!キャシーが長老に会いたいって!」
 長老「(キャシーを認める。)おお、キャシーじゃなか。」
 キャシー「あなた・・・あなたも私のことを知ってるの?」
 長老「勿論じゃよ、キャシー。」
 キャシー「私はあなたみたいなおじいさん知らないわ!!」
 クルト「キャシー!」
 長老「(笑う。)相変わらず元気がいいのぉ。」
 キャシー「あなた、何でも知ってるんでしょ!?」
 長老「そうじゃなぁ・・・」
 キャシー「私は家に帰りたいの!!家までの帰り方を教えて
       ちょうだい!!」
 長老「・・・ううむ・・・それは・・・わしにも分からんな。」
 キャシー「分からない!?」
 長老「ここは、おまえさんの森じゃろ?おまえさんに分からん
     ものは、わしにも分からんよ。(笑う。)」
 キャシー「なんですって!?私の森ってどう言うことよ!!私は
       こんな森、知らないのよ!?」
 長老「(笑う。)まあ落ち着きなさい、キャシー。」
 キャシー「落ち着いていられないわよ!!」
 長老「まあ聞きなさい。この森には5人の妖精が住んでおる。」
 キャシー「5人の妖精・・・?」
 長老「その妖精達から、それぞれが持っておる“願いを叶える石”
     を1つずつ貰って来るんじゃ・・・。その石が5つ集まった時、
     おまえさんの願いは叶うじゃろう。」

    音楽流れる。

 キャシー「じゃあ帰れるのね!?家へ!!」
 長老「そうじゃなぁ・・・」
 キャシー「私、5人の妖精に会いに行くわ!!」
 クルト「僕もキャシーと一緒に行くよ!!」
 キャシー「え?」
 クルト「僕は、この森のことは何だって知ってるんだ!!
     だから・・・」

    キャシー歌う。

    “私だけで大丈夫よ
     こんな森 怖くないわ1人で
     私だけで探せるわよ
     あなたの力なんて借りないわ”

 クルト「そんなこと言わないで!!僕も一緒に行きたいんだ!!」
 キャシー「(溜め息を吐いて。)いいわ!じゃあお供にしてあげる 
       わ!!さあ行くわよ、ケ・ル・ト!!
       (上手へ走り去る。)」
 クルト「お供・・・お供だって!?それに僕はクルトだよ!!ケルト
     ってなんだよ!!あ・・・!!キャシー!!待ってよ!!
     キャシー!!キャシー!!(キャシーの後を追い掛け、
     上手へ走り去る。)」
 長老「(笑う。)」

    紗幕、閉まる。

 ――――― 第 2 場 ―――――

    音楽流れる。
    紗幕前、一匹の蝶々、下手より登場。
    花の蜜を集めている。
    蝶々歌う。

    “お花が咲くこの場所は
     みんな憩いの場所ね
     暖かな陽 頬を撫でる
     素敵な場所ね”

    紗幕開く。と、森の中。(中央に大きな蜘蛛の巣。)
    音楽変わる。
    上手より蜘蛛、空腹でフラフラしながら登場。

 蜘蛛「はぁ・・・腹減ったでほんま・・・。フラフラするわ・・・。(その時、
     蝶々に気付く。)おおっと!!蝶や!!美味そうやなぁー!!
     久しぶりの獲物や!!わいの食事になってもらおか!!」

    蜘蛛歌う。

    “俺様 目を付けたら
      狙いは外さないぜ”

 蜘蛛「抜き足差し足・・・(そっと蝶々に近付く。)」
 蝶々「(蜘蛛に気付く。)キャーッ!!(飛び去る。)」
 蜘蛛「あ・・・あ!!しもた!!畜生!!逃げられたで!!
     はぁ・・・、もう何日も・・・なぁんも食べてへん・・・。力も出
     えへんわ・・・。腹減ったなぁ・・・(ゴロンと横になる。)」

    その時、上手よりクルト、走り登場。

 クルト「キャシー!!こっちだよ!!こっちこっち!!・・・あ・・・
     (蜘蛛の巣に引っ掛かる。)あっ!!わあーっ!!」
 蜘蛛「(飛び起きて、巣へ駆け寄る。)やった!!かかった!!
     かかりよったで!!」
 クルト「わあーっ!!蜘蛛だ!!キャシー!!キャシー!!」
 蜘蛛「小鳥かぁ・・・。美味そうやなぁ・・・!!」
 クルト「わあーっ!!助けてキャシー!!助けてーっ!!」
 蜘蛛「叫んでも誰も来ーへんで!!」
 クルト「キャシー!!」
 
 花の精の声「蜘蛛さん!!」

    下手より、花の精登場。

 蜘蛛「なんや!!この鳥はわいのエサや!!わいの蜘蛛の巣に
     こいつ自ら引っ掛かってん!!おまえが何言うたかって、
     わいはこの鳥を食べるで!!」
 花の精「蜘蛛さん!!お願いだから、その小鳥さんを助けて
      あげて!」
 蜘蛛「い・や・や!!」
 花の精「蜘蛛さん!!」
 蜘蛛「わいは腹減ってんねん!!」
 花の精「その小鳥さんを助けてくれたら、ここのお花畑の蜜を全部
      あなたに差し上げるわ!!だからお願い!!」
 蜘蛛「花の蜜なんかで、腹一杯になるか!!」
 花の精「なんですって・・・?」
 蜘蛛「花の蜜なんか甘ったるい・・・」
 花の精「(蜘蛛をにらみ付ける。)」
 蜘蛛「あ・・・だから・・・なんぼ花の蜜が一杯あっても・・・」
 花の精「花の精の私が頼んでるのよ・・・?」
 蜘蛛「そやかて・・・」
 花の精「(恐ろしい声で。)私の花畑で乱暴なことをして、
      許されると思っているのか!!(カミナリが落ちる。)」
 蜘蛛「わあーっ!!そう言うあんたかって・・・!!」
 花の精「(恐ろしい声で。)どうなんだ!!(再びカミナリが落ち
      る。)」
 蜘蛛「分かった分かった分かった!!分かったから、もう怒らん
     といて!!」
 花の精「(優しく。)まあーっ!!蜘蛛さんありがとう!!」
 蜘蛛「ほんま花の精だけは、怒ったらこの森で1番恐ろしいわ・・・
     。(ブツブツと。)」
 花の精「何かしら?」
 蜘蛛「あ・・・いや・・・何もあらへん・・・。その代わり、この辺の花の
     蜜・・・全部頼むで!」
 花の精「ええ!!いつでもどうぞ!!」
 蜘蛛「(クルトを巣から外してやる。)ほんま、どんくさい鳥やで・・・。
    (ブツブツ言いながら、下手へ去る。)」
 クルト「ありがとう・・・」
 花の精「よかったわね。」
         
                 花の精・クルト・蜘蛛さん  

   
      蜘蛛と入れ代わるように、上手よりキャシー登場。 

 キャシー「やっととれたの?」   
 クルト「あ、キャシー・・・」
 キャシー「ほんと、カルトのせいで、無駄な時間使っちゃって!」                                                  
 クルト「カ・・・僕はクルトだってば!!」
 花の精「あなた・・・いやに冷たいのね。小鳥さん、もう少しで蜘蛛
      さんに食べられちゃうところだったのよ!」
 キャシー「誰、あなた。」
 花の精「私は花の妖精!」
 キャシー「花の妖精・・・?ねぇ!!あなたの持ってる石を、
       私にちょうだい!!」
 花の精「石・・・?お友達のことは、どうでもいいの?」
 キャシー「(クルトをチラッと見るが、気にとめず。)ねえ!!
       それより私、あなたの石がどうしてもいるの!!」
 花の精「そうねぇ・・・あげてもいいけど・・・。あなたの大切にして
      いるものを教えて!そうすれば、私の石をあなたに差し
      上げるわ。」
 キャシー「大切なもの・・・?そんなの一杯あるわよ!」

      音楽流れる。
      キャシー、花の精歌う。

      キャシー“校庭で偶然拾ったあの子の消しゴム”

      花の精“取ったのよ”

      キャシー“あの子が私の為に買ってくれたリボン”

      花の精“嘘でしょ”

      キャシー“知らずに通った道で貰ったキーホルダー”

      花の精“知ってたわ”

      キャシー“帰りにバス乗り場で見つけた1ドル”

      花の精“嘘吐き”

 花の精「目の前で、1ドル落として困っている人を知ってた筈よ
      !」
 キャシー「知らないわよ、バスに乗ろうとしてたおばあさんのこと
       なんて!!あ・・・」
 花の精「ほら。(笑う。)」
 キャシー「煩いわね!!」
 花の精「あなたの言う大切なものって、形あるものばかりね。
      つまらないわ。」
 キャシー「そんなことないわ!」

      花の精“人なんて頭の中は物欲だらけだわ”

      キャシー“違うわ”

      花の精“私の言う通りよ つまらないものだわ”

      キャシー“違うの”

      花の精“本当のことだわ 特にあなたのこと”

      キャシー“どうして!?”

      花の精“今までしてきたことを思い出してみたら?”

      キャシー“イーッ!!”

 キャシー「あなたが何を知ってるって言うの!?」
 花の精「さあ・・・(とぼけたように。)こないだ私の石を貰いに
      来た人は、車が大切だって言ってたわ!その次の人は
      家が大切だって言ってた。そうそう、お金が大切だって
      言ってた人もいたわね・・・。ね、皆見えるものばかり。」

      キャシー“そんなことない
            形があっても
            大切にしてる”

 花の精「まあ。でも、そんなに言うなら・・・私にはつまらないもの
      ばかりだけれど・・・あなたには本当に大切なものなの
      かも知れないわね・・・。はい・・・(石を差し出す。)
      約束だから、私の石を差し上げるわ。」

      キャシー、石を受け取る。
      キャシー、クルト残して紗幕閉まる。

――――― 第 3 場 ―――――

 クルト「よかったね、キャシー!!」
 キャシー「でも・・・こんな何でもないただの石・・・どうやって私の
       願いを叶えてくれるのかしら・・・」
 クルト「5つの石が集まったら分かるんだよ、きっと!」

      音楽流れる。

 クルト「行こう、キャシー!!」

      2人歌う。

      クルト“行くんだ次の 行くんだ森へ
          願いを叶えてくれる石を探しに”

      キャシー“行くわ私の 願いの為に
            この森に住む妖精に会いに行くわ”

      クルト“どんな冒険が待ち構えても”

      キャシー“5つの石を集めるの!”

      クルト“行くんだ次の 行くんだ森へ
          願いを叶えてくれる妖精達さ”

      2人“行こう すぐ行こう
         次の妖精が待つ場所へ
        
         行くんだ次の 行くんだ森へ
         願いを叶えてくれる石を見つけに
         願いを叶えてくれる5つの石を!”

 クルト「キャシー!こっちだよ!」
 キャシー「ええ!」

      2人、上手へ走り去る。

――――― 第 4 場 ―――――

      音楽流れ、紗幕開く。
      と、風の精、大地の精、2人で力自慢をしている。

 風の精「はっ!!(大風の音。)」
 大地の精「やあっ!!(地鳴りの音。)」
 風の精「私の方が強いんですからね!!」
 大地の精「俺様の方が力があるに決まっている!!」
 風の精「なんですってー!!」
 大地の精「なにをー!!」

      そこへ上手より、クルトとキャシー登場。
      嵐のような、その場の様子にヨロヨロ、フラフラする。

 クルト「わあーっ!!」
 キャシー「キャーッ!!」
 クルト「わ・・・わあーっ!!やめて・・・やめてーっ!!風の精!
     大地の精!」
 キャシー「キャーッ!!なんなのよ、ここは!!キャーッ!!」
 クルト「キャシー!!しっかり・・・」
 キャシー「キャーッ!!」
 風の精「えいっ!!」
 大地の精「はあっ!!」
 キャシー「キャーッ!!(木に掴まる。)」

      風の精、大地の精、顔を見合わせ笑う。

 クルト「やめろーっ!!」
 風の精「なんですか!?」
 大地の精「なんだ!?」
 クルト「あ・・・だから・・・そんな風に力比べをしていると・・・危な
     いから・・・」
 風の精「だったら、あなたが私の相手をするって言うのかしら
      !?」
 大地の精「そうだ!!おまえが俺様の相手になってもらおうか
       !!」
 風の精「やあっ!!(強風の音。笑う。)」
 大地の精「はっ!!(地鳴りの音。笑う。)」
 クルト「わあーっ!!(風の精と大地の精の間でヨロヨロする。)
     や・・・やめてくれよ・・・!!」
 風の精「よっ!!」
 大地の精「はっ!!」
 キャシー「いい加減にして!!(風の精と大地の精の間に、
       割って入る。)」
 風の精「なんですの!?」
 大地の精「誰だ、おまえ!?」
 キャシー「2人で寄ってたかってミルトを苛めるなんて!!」
 クルト「ミ・・・だから僕はクルトだってば!!ク・ル・ト!!」
 風の精「偉そうに!!」
 大地の精「全くだ!!」
 キャシー「弱い者苛めは、やめなさいって言ってるのよ!!」
 クルト「キャシー・・・」
 風の精「弱い者苛め・・・?」
 大地の精「(笑う。)おまえの口から、弱い者苛めなんて言葉
        を聞くとは・・・」
 風の精・大地の精「お笑いだな。(笑う。)」
 キャシー「なによ!!」
 風の精「弱い者苛めは、おまえが得意なことだろ!!」
 キャシー「煩いわね!!兎に角、大の大人が2人がかりで、
       1羽の小鳥を苛めるなんて良くないわ!!」
 大地の精「じゃあ、おまえが相手になるのか!?」
 風の精「何で勝負する!?」
 大地の精「相撲か!?」
 風の精「砂嵐でも起こすか!?」
 風の精・大地の精「さぁ、どうする!!」
 クルト「キャシー!!」
 キャシー「・・・私は・・・これで戦うわ!!(棒を拾って構える。)
       さあ・・・どっからでもかかって
       きなさい!!」
 風の精・大地の精「(2人、顔を見合わせて棒を拾い構える。)
             よーし・・・!!」
 クルト「キャシー!!」

     その時、長老の笑い声が聞こえる。
 
 クルト「長老・・・?(回りを見回す。)」

 長老の声(エコー)「そんな物騒なものを振り回しとらんで、手を
              離さんか・・・。」

     中央、長老セリ上がり登場。

 風の精・大地の精「長老!!(手に持っていた棒を放す。)」
 長老「風の精、大地の精、おまえ達はまだ力比べだなどと、そんな
     くだらないことをしておるのか。」
 風の精「えっと・・・」
 大地の精「あ・・・いや・・・」
 長老「力など比べんでも、風の精には風の精の・・・大地の精には
     大地の精の良いところがあるのじゃ・・・。そんなことをする
     暇があったら、もっと他にやることがあるじゃろう。」
 風の精「(大地の精と目を合わす。)やーめた・・・。」
 大地の精「俺も・・・」
 キャシー「え?やめちゃうの!?」
 風の精・大地の精「帰る!!(それぞれ上手、下手へ行こうとする
              。)」
 キャシー「あ・・・ちょ・・・ちょっと!!(溜め息を吐き、棒を捨てる。)
       なーんだ・・・つまんない・・・。あ・・・!私こんなことをする
       為に、ここに来たんじゃないんだわ!!ちょっと!!
       風の精!!大地の精!!」
 風の精「あ?」
 大地の精「なんだ?」
 キャシー「あなた達の持ってる石を、私にちょうだい!!」
 風の精「石・・・?」
 キャシー「石を持ってるんでしょ!?願いを叶える石よ!!」
 大地の精「願いを・・・」
 風の精「ああ・・・」
 大地の精「おお・・・」

     風の精、大地の精、下に落ちていた石を拾って、
     キャシーに差し出す。

 風の精・大地の精「はい。」
 キャシー「・・・何よこれ・・・」
 風の精「石だろ?」

 キャシー「こんなその辺に落ちてる石じゃなくて・・・!!」
 大地の精「俺達、石なんてこれしか持ってないぜ。」
 風の精「ああ。」
 キャシー「だって・・・!!」

     風の精、大地の精、上手下手へそれぞれ去る。

 長老「なんじゃキャシー・・・おまえさんはまだ、ただの石を集めて
     おるのか?」
 キャシー「え・・・?」
 長老「花の精に貰った石は、まだその時のままの、ただの石かの
     ?」
 キャシー「(花の精から貰った石を、取り出して見る。)そう言えば
       ・・・この石・・・花の精に貰った時に比べると・・・なんだか
       少しキラキラしたように見えるけど・・・」
 長老「ホッホッホ・・・これで3つの石が集まったのぉ・・・。」
 キャシー「この石が、ほんとに願いなんて叶えてくれるの?」
 長老「さあのぉ・・・。(笑いながら去る。)」
 キャシー「さあ・・・?なんなのよ皆して!!あ!!ちょっと
       おじいさん!!」
 クルト「きっと5つの石が集まった時に分かるんだよ!!」

  
     残りの2つの石は、一体どんな妖精が持っているの
    でしょう・・・。
    キャシーは無事にその2つの石を手に入れることが
    できるのでしょうか。
    それは“2”でのお話です・・・。
   
              ― “キャシーの森 2”につづく ―
  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪           


        (どら一言^^;)

   はじめまして♥
   ミュージカル人形劇団“リトルパイン”代表の、どらと言い
   ます(^.^)
   長~いことほったらかし状態になっていた、このブログ
   ・・・そろそろ始動させようか・・・と、思います(^_^;)
   
   下記アドレスのページとは、少しずつ変わってくる個所
   も出てくると思いますので、合わせてお楽しみ頂ければ
   ・・・と考え、また、より沢山の方にお見知りおき頂こうと、
   色々と創意工夫を重ねていく所存ですので、他ワールド
   と同様、宜しくお願い致します<(_ _)>
   
   ・・・と、まだ慣れるまでに、しばらく時間がかかりそう・・・
   なので、色々不味いところも出てくるでしょうが、お許し
   下さい(^_^;)





          http://blog.goo.ne.jp/ritorupain2005

0 件のコメント:

コメントを投稿