2012年1月17日火曜日
“いのちの水” ―2幕― 4
妖精達とエリィ。
かすかに鈴の音が聞こえる。
(音楽流れる。)
カイト「ねぇ、エリィ・・・」
エリィ「しっ!」
カイト「どうしたの?」
エリィ「聞こえる・・・」
カイト「え・・・?」
エリィ「ほら・・・聞こえるわ!!」
カイト「何も聞こえないよ?」
エリィ「(回りを見回す。)ねぇ!!そこにいるの・・・?妖精さん!」
カイト「残念だけど・・・僕には何も感じないよ・・・。」
エリィ歌う。
“お願いよ
その姿 私に見せて
どこにいるのかしら
感じるのよ
ここね!”
妖精2「あの子、俺達に気付いてる!!」
妖精3「そんな馬鹿な・・・」
エリィ「ねぇ・・・!!妖精・・・さん・・・?」
妖精4「・・・私達の姿が見えるの・・・?」
エリィ「・・・ええ・・・見えるわ・・・」
妖精1「見えてる!!」
妖精2「見えてる!!大変だ!!」
妖精3「大変だ!!早く逃げろ!!」
エリィ「待って!!待ってちょうだい!!」
妖精達、逃げよとする。
1人の妖精(妖精4)、立ち止まりエリィを見つめる。
妖精1「人間の言うことなんて聞くな!!」
妖精2「早く逃げよう!!」
妖精4「どうして、私達を探すの・・・?」
エリィ「私、お願いがあって来たの!!」
妖精3「違う!!人間は俺達を捕まえて、売り飛ばす気だ!!」
エリィ「そんなことしないわ!!待って!!私の話しを聞いて
ちょうだい!!」
妖精1「人間なんて、信用できない!!」
エリィ「・・・どうして・・・?」
妖精4「私達のご先祖様が、昔々人間に見つかって、酷い目に
あわされたの・・・。だから、みんな人間は信用できない
って・・・。だから、人間には心を開かないのよ。」
エリィ「私は違うわ!!私はみんなのことを、そんな風に捕まえ
て、酷いことをしようと思って、ここに来たんじゃないわ!!
私はこの木を・・・(木の枝を取り出す。)」
妖精4「・・・え?」
エリィ「水の溢れ出る、魔法の杖に変えて欲しくて・・・」
妖精4「水の・・・?」
エリィ「ええ!!」
妖精2「そんなこと信用できない!!」
エリィ「本当よ!!」
妖精1「人間の言うことなんて・・・!!」
エリィ歌う。
“水の溢れ出る
魔法の杖が欲しい”
妖精3「水なら湖の妖精だ・・・」
妖精2「おい!!」
妖精1「そんな人間に、俺達の話しをするな!!」
妖精4「・・・私が案内してあげるわ・・・。」
音楽流れる。
妖精4とエリィ。
妖精4「でも・・・」
エリィ「でも・・・?」
妖精4「彼女は心を開くかしら・・・。人間に酷い目にあわされて、
死んでいったご先祖様は、彼女のひいおばあ様だから
・・・。」
妖精4、エリィ歌う。
妖精4“彼女の心 開くことできる?
あなたにできなければ
魔法は エリィ“魔法は?”
戻らないのよ”
エリィ“私に彼女 救うことできる?
頑なに閉じた心
開いてくれるかしら私に・・・
だけど心きっと解れ
私に力を貸してくれると
信じてるわ きっと・・・” エリィ“必ず”
妖精4“あなたが彼女救える
救世主よ
誰も今までやろうとしなかったわ”
エリィ“私・・・?”
(背景、湖に変わる。)
湖の妖精、現れる。
湖の妖精「誰!?無断で私の湖に近付くのは!?」
妖精4「湖の妖精!あなたにお客様よ。」
湖の妖精「お客・・・?誰・・・?(エリィを認める。)人間!?
なぜ私のところへ人間を連れて来たりするの!?
私がどれだけ人間を嫌ってるのか、知ってる筈
でしょ!!」
エリィ、湖の妖精歌う。
エリィ“聞いて 話し 私 あなた
救う ことが できるならば”
湖の妖精“あなた 嫌 嫌いよ
あなたに何ができるのよ
私にかまわないで
関係ないわ あなたになんか
ほっといてよ 私に近寄らないで
側に来ないで かまわないでよ
それ以上近寄らないで!!
嫌いよ!!” ※
エリィ“あなたの痛み
私が貰うわ
少しでも和らげることが
できるならばいい”
湖の妖精“あなたに何が
分かると言うのよ
愛する者を失う
この気持ち分かるなんて
嘘よ”
エリィ“私も同じだわ
愛する人が苦しみ
私のかえり ただ待っているのよ
彼らを救いたいの
だからお願い
あなたの力を貸して欲しい
それだけ・・・”
湖の妖精「分かったわ・・・」
エリィ「ありがとう!!」
(粉の音。キラキラキラ・・・)
湖の妖精とエリィ。※2
――――― 第 3 場 ―――――
エリィとカイト残して、紗幕閉まる。(音楽変わる。)
エリィ「これが・・・魔法の杖・・・」
カイト「エリィ、よかったね・・・。」
カイト歌う。
“無事に魔法の粉 かけてもらえて
みんなが待つ魔法の杖に
変えれてよかった
みんなを助けたい君の心が勝った”
エリィ歌う。
“本当は不安でドキドキしてた
あなたが側にいてくれたから
頑張れたのよ
1人じゃできなかったわ
頑張れなかった”
2人“2人の力” “2人で”
“合わせて”
カイト歌う。
“君のみんな思う 強い気持ちが
きっと たった1人でも
君は出掛けて行った
例え何が起ころうと
強い心持ち”
エリィ歌う。
“見つけられなかったらどうすればいい
そんなことで心の中
溢れそうになった
そんな時に隣見れば
あなたがいたから”
2人“2人の力” “2人で”
“合わせて”
カイト「さあ、いよいよ砂漠だよ・・・」
エリィ「ええ・・・砂漠の魔女を倒せば、何もかも元通りなのね・・・」
カイト「うん!行こう!」
2人下がる。(紗幕開く。と、砂漠。)
いよいよ砂漠へ・・・。
エリィは砂漠の魔女を倒し、水を取り戻すことが
出来るのでしょうか・・・。
完結編へ続きます・・・。
※この歌詞・・・こんなに嫌がってる歌詞だったとは・・・(>_<)
今、改めて知りました^^;
いつも、曲に合わせて歌詞を付けていくのですが、あんまり
意味まで・・・そんなに意識して書いていないんですよね~
・・・。へへへ・・・^_^;
素敵な曲に合わせた、激しいやり取りのこの場面、
ある意味、この作品の中で一番の見せ場になっています。
とーっても、歌うのも大変でした・・・(~_~;)
※2、とっても分かりにくいかもしれませんが・・・
“キラキラ”の紙吹雪が舞っています^^;
エリィちゃんの手に持つ杖も、ここで“木の枝”から
“キラキラした枝”に変わります。(はい、万博公園で、
良く似た木の枝を2本、拾ってまいりました~(^^)v
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