2012年1月12日木曜日

“いのちの水” ―2幕―

今回は、“いのちの水”の第1幕のラストのビデオを、公開
  したので、この脚本をご紹介したいと思います♥

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      <主な登場人物>

  エリィ ・・・ 本編の主人公。元魔法の国の末お姫様。

  父 ・・・ エリィの父。元魔法の国の王様。

  母 ・・・ エリィの母。
  おばあ様 ・・・エリィの祖母。
  エリィの姉達。

  砂漠の魔女 ・・・水を奪う悪い魔女。

  カイト ・・・ 隣の国の少年。
  カイトの母。

  湖の妖精。

  妖精達。
  村人達。

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        音楽流れ、幕が開く。
        と、中央大きな城。

  ――――― 第 1 場 ―――――

      ソロ“ある国の王と妃は
         女の子ばかりの9人の
         子ども達があった”

  母「あなた、女の子ばかりでも、こんなに沢山の子どもに恵まれて、
    とても幸せですわ。」
  父「だが・・・1人ぐらい男の子がいても良かったのではないのか
    ・・・」
  母「あら・・・子どもは男も女も関係ありません。」
  父「確かにそうだが・・・」

      ソロ“そんな時王と妃に
         10番目の子どもが
         生まれることになりました”

  母「あなた達に弟か妹ができるのよ。」
  姉1「わぁーっ!!本当に?」
  姉2「私、今度は弟が欲しいわ!!」
  父「エリィは12歳にしてお姉さんだな。」
  エリィ「・・・私・・・弟も妹もいらないわっ!!(下手へ走り去る。)」
  父「エリィ!!」

      コーラス“子どもが生まれる
            またもや姫?まさか王子?”

  母「あなた、男でも女でも、元気ならどちらでも構いませんわ・・・。」 

      コーラス“生まれる もう直ぐだ
            生まれる まもなくだ
            生まれる もう少し
            生まれる 生まれる
            生まれる 生まれる

            今だ 今だ 今だ 今だ 今だ
            今だ 今だ 今だ 今だ 今だ
            今だ

            生まれた 男だ
            この国初王子様だ
            初めての男だ
            王子様だ
            神よ・・・”

          紗幕閉まる。

  ――――― 第 2 場 ―――――


  
            (左より)父・母・エリィ

    ママが抱いている“赤ちゃん”、写真では見えませんが、
    とーっても可愛いんですよ(^^♪
    今回のお人形の中で、一番のお気に入りです❤
    (・・・でも実は、おくるみを取ると・・・怖いのです・・・^^;)


  



      中央にゆりかご。
      回りに母と姉達。一寸離れてエリィ。
      音楽流れ、母、姉達歌う。 

         姉達“可愛い 可愛い
      可愛い小さな男の子
      とても小さい
      柔らかな頬をしているのね”

     母“あなたたちも前はこんな風なの
       みんな同じだったわ”

  姉1「可愛いわねぇ・・・」

     姉達“私たちも
        こんな小さくて可愛かった
        信じられない
        こんな可愛い時があったのね”

     母“誰でも同じに可愛い子だわ
       幸せな思い出よ”

     エリィ歌う。

     “何よ・・・みんな・・・嫌い・・・”

     紗幕開く。と、森の様子。
     (母、姉達下がる。)

  ――――― 第 3 場 ―――――

  エリィ「何よ・・・お父様もお母様も、弟が生まれた途端、弟のこと
      ばっかり・・・。弟なんて・・・ずっと泣きやまなければいいのよ
      !!そしたらお父様もお母様も、赤ん坊なんて可愛いだけ
      じゃなく、ずっと大変なんだと思うわ!!」

     上手より、一人の老婆(砂漠の魔女)ゆっくり登場。
     エリィの側へ。

   
           「お嬢さん・・・」「お婆さん・・・誰?」




  魔女「お嬢さん・・・」
  エリィ「え・・・?」
  魔女「こんにちは、お嬢さん・・・」
  エリィ「お婆さん・・・誰?」

     魔女歌う。

     “今の言葉 本心・・・?
      みんなが困ればいいと思っている?
      この私が叶えましょう
      ただ一つ約束
      願いが叶ったその時 水を私に・・・
      のどが渇いて
      堪らないのさ!”

  エリィ「お水・・・?」
  魔女「ええ・・・。今朝から歩き通しで、のどがカラカラなん
      ですよ。」
  エリィ「そんなのお安い御用よ!願いを叶えてもらわなくたって、
      お水ならいくらだって・・・」
  魔女「本当ですか?お嬢さん・・・」
  エリィ「ええ・・・」

     エリィ歌う。

     “水でいいんでしょ・・・?”

     魔女歌う。

     “水がいいんです
     ああ 叶えてあげましょう
     あなたの望み通りにみんなが困り
     あなたと私が笑う その願いごと
     今すぐに 叶えてあげましょう”

     その時、下手より1人の少年(カイト)、慌てた様子で登場。

  カイト「駄目だ!!」
  エリィ「え?」

     魔女の笑い声が響き渡る。
     突風が吹き抜ける。(老婆消える。)

      
                ※ エリィとカイト。


  
  エリィ「キャアッ!!」
  
  魔女の声「今の言葉、確かに聞き届けたぞ!!安心するがいい
  (エコー) !!おまえの願い、今すぐ叶えてやろう!!」

  エリィ「誰なの・・・?今のお婆さん・・・」
  カイト「あの老婆は、東の森の先にある・・・砂漠の魔女なんだ・・・
      !!」
  エリィ「魔女ですって・・・?」
  カイト「ああやって、色んな国へ出向き・・・言葉巧みにそこに住む
      者に“水をあげる”と言わせるんだ。そこで、魔女の言葉に
      まんまと乗せられ・・・その言葉を言ったが最後・・・その国
      の水を全て奪い去り、その国を人々が住めない砂漠へと
      変えてしまう悪い魔女なんだ!!」
  エリィ「何ですって!?」
  カイト「残念だけど・・・君の国も・・・あと数日のうちに・・・全ての
      水は枯れ果てる・・・。」
  エリィ「そんな・・・!!そんなの嘘よ!!」

     エリィ、上手へ走り去る。

  カイト「・・・嘘じゃない・・・だって・・・僕の国の僕の村も・・・ほんの
      昨日まで・・・恵みの雨が降りしきる・・・みごとなあじさい
      の咲く・・・美しい村だったんだ・・・。」

     紗幕閉まる。

  ――――― 第 4 場 ――――― A

     音楽流れる。(カイトの回想。)
     村人たち、カイトの母歌う。

     村人たち“この村は緑溢れて
            とても美しいの
            恵みの雨 降りしきるのよ(さ)
            いつでも
            雨のお陰 この村は
            潤っている
            空からの贈り物なのよ(さ)

            雨のお陰 毎日
           
            今日も雨よ(さ)
            明日も雨よ(さ)
            毎日雨だ”

   カイト母“本当に困った“”   コーラス“たまには晴れも”

   カイト母“太陽見たいの    コーラス“せめて少し”
        それが本音私たち”

  カイト母「この国は雨ばっかりで、子どもたちは外で遊べない・・・
        洗濯物は乾かない・・・。本当、困った村だわぁ・・・。」
  カイト「もう嫌だ!!僕だって毎日毎日、弟たちの面倒ばっかり
      ・・・。もう飽き飽きだ!!雨なんか・・・雨なんかもう降るな
      !!」
  カイト母「カイト!!何てこと言うの!!恵みの雨のお陰で、
        この国は成り立ってるんだよ!!雨が降らなくて・・・
        水がなくなったって知らないよ!!」
  カイト「母さんだって、たまには太陽が見たいって言ってたじゃ
      ないか!!今日は僕の13歳の誕生日なのに最悪だ!!
      雨なんか・・・雨なんか大っ嫌いだ!!」

     カイト、上手へ走り去る。

  カイト母「カイト!!(溜め息を吐く。)」

     コーラス“恵みの雨に今日も守られ
           潤っている
           昨日 今日も明日も
           毎日雨だわ・・・”

     カイト母“嫌ね・・・”

     音楽フェード・アウト。
     (雨の音、大きくなる。)
     紗幕開く。と、森の様子。

   
              村人たちとカイト母。

      見覚えのある、お人形がチラホラ・・・^^;
     今回、沢山使いまわしをしてしまいました~(>_<)





     エリィの国の“水”はどうなるんでしょうか・・・。
     カイトはなぜ、砂漠の魔女のことを知っていたのでしょう。
     それでは“2”へつづきます・・・。









   ※みなさんお気付きでしょうか・・・^^;
   実は“カイちゃん”=“エリオットくん”です・・・(>_<)
   もう一つ実は・・・
   “エリィちゃん”=“キャシー”でした~・・・へへへ・・・^_^;

   (“エリオットくん”のお話しは、また何れご紹介致します・・・
   ^^;)

   公演ビデオからの写真の為、若干小さく・・・写りもあまり
   よくありませんが、お許し下さい<(_ _)>

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      この作品、いつもより“ミュージカル色”の強い作品で、
      ほぼ“歌”・・・と言っても過言ではない作品です^^;
      セリフメンバーに言わせると、今までにない程難しかった
      とか・・・。が、しかし・・・最近の作品は・・・もっと高度にな
      っています~・・・^_^;


                                 どら。

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