(前)蜘蛛じいさん、(後)コロン
“キャシーの森”の蜘蛛さんより、「より本物に近い」
蜘蛛さんを目指して作ったのが、この蜘蛛じいさんです。
足を作りながら「美味しそう~」と、思わず言ってしまった、
カニ身棒のようなおじいさんの足・・・。「美味しそう」
伝わりますか?足が沢山あるだけあって、
見かけと違って、動きがとっても可愛いのです。
どら。
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ――――― 第 3 場 ―――――
音楽変わり、紗幕開く。と、家の中の様子。
蜘蛛じいさん歌う。
“誰にも 見つからず
ひっそりと生きている
ひたすらエサを待ち
影を潜め
壁に貼り付く”
じいさん「おーっと・・・久しぶりの獲物がやって来たようじゃ・・・。
しめしめ・・・」
蜘蛛じいさん、下手へ隠れる。
そこへ、回りをキョロキョロ見回しながら、
上手よりコロン登場。
コロン「私・・・人間の家の中って初めてよ・・・。」
ジョーの声「おーい、コロン!!先々行くと危ないぞーっ!!
気を付けるんだ!!家の中は何が・・・」
コロン、蜘蛛の巣に引っ掛かる。
コロン「キャアッ!!助けて!!カマキリさん!!
カマキリさーん!!」
ジョー「(どうした!?(上手より、走り登場。)」
コロン「助けて!!助けてーっ!!」
ジョー「・・・もう全く、何やってんだ・・・。はぁ・・・。おい・・・!
おい、蜘蛛のじいさん!!」
蜘蛛じいさん、下手よりゆっくり登場。
じいさん「おお・・・カマキリのジョーじゃないか・・・。珍しい・・・。
用心深いおまえさんが、こんな人間の家の中に入って
来るとは・・・。人間に見つかったら、一握りに
されちまうのぉ・・・。(笑う。)」
ジョー「ああ、分かってるさ!ところで・・・そのじいさんの巣に
かかった蝶は、この俺様のエサなんだ。」
じいさん「ほぅ・・・」
ジョー「なんとか見逃してくれないか?」
じいさん「嫌じゃの!」
ジョー「そう言わずに頼むよ。」
じいさん「嫌なこった!」
ジョー「・・・この俺様が、こんなに頼んでるってのにか・・・?」
じいさん「駄目じゃ!こんな家の隅っこで、めったにエサに在り
付くことはないんじゃ!こんな美味そうな食料は、
久しぶりじゃからの!幾ら、おまえさんの頼みでも、
聞くことはできんわ。」
コロン「キャーッ!!」
ジョー「そうか・・・。駄目だそうだコロン!ひっかかったおまえが
悪い。俺も諦めるからおまえも諦めろ・・・。」
コロン「嫌・・・嫌よ!!カマキリさん!!助けて!!
助けてーっ!!」
ジョー「(溜め息を吐いて。)全く・・・世話の焼ける・・・。
なあ、蜘蛛のじいさん!折角作った大きくて綺麗な蜘蛛
の巣を、この俺様のカマで切り裂いたりしたら・・・」
じいさん「な・・・なんじゃと・・・!?」
ジョー「困るよなぁ・・・」
じいさん「お・・・おい、何をする気じゃ!」
ジョー「ちょっとばかし、このカマの切れ具合を・・・」
じいさん「や・・・やめるんじゃ!!折角ここまで大きく作った巣を、
そんなカマで壊されたんじゃあ堪ったもんじゃないわ
!!いくらわしでも、ここまで大きな巣は、簡単には作る
ことはできん!!」
ジョー「じゃあ頼むよ、じいさん!」
じいさん「・・・仕方ないのぉ・・・」
ジョー「悪いな!」
じいさん「(蜘蛛の巣から、コロンを外してやる。)はぁあ・・・
こんな年寄りを、ぬか喜びさせるとは・・・」
コロン「・・・ありがとう・・・」
じいさん「それで・・・おまえさん達は、一体どこへ行くつもり
なんじゃね?」
ジョー「ああ・・・ちょっとこいつの仲間を捜しにな・・・。」
じいさん「ほぅ・・・」
コロン「おじいさん!私の仲間を知らない?」
じいさん「知っておるよ。」
コロン「え・・・?」
ジョー「本当か?じいさん!」
じいさん「ああ・・・。確か・・・この家の2階の子ども部屋に・・・」
コロン「子ども部屋・・・」
じいさん「どうじゃ、このわしが案内してやろうか?」
コロン「本当!?」
ジョー「おい、じいさん・・・一体何を考えてやがる・・・。」
じいさん「(笑う。)わしは何も考えとらんよ。」
コロン「早く案内して、おじいさん!」
じいさん「ああ、わしに付いて来い!」
「おじいさん!早く案内して!!」「ああ、わしに付いて来い。」
コロンちゃんの羽、上の写真と違います。
どうしてでしょうね~^^;
音楽流れ、3人歌う。
コロン「ありがとう!」
コロン“勇気を出すのよ 怖がらないわ私
心強い味方 2人もいるわ”
ジョー・じいさん“俺達いつの間に仲良しに”
コロン“仲間を助けるわ それが役目なの”
コーラス“仲間達”
コロン“勇気出してね”
コーラス“今 行こう さあ・・・”
じいさん「さあ・・・ここが子ども部屋じゃ・・・」
(部屋の扉、セリ上がる。3人ゆっくり見上げる。)
コロン「ここが・・・」
じいさん「中に入ったら、二度と出て来れんかも知れんぞ。」
コロン「分かってる・・・。2人は外で待ってていいわよ・・・」
ジョー「何言ってるんだ!・・・一緒に行くって決めたんだ・・・。
男に二言はないね!!」
コロン“皆を助けるわ
力を合わせるの”
3人“仲間がいるだけで
何でもできる”
(扉開く。と、部屋の中。)
紗幕、閉まる。
――――― 第 4 場 ―――――
紗幕前。カゴの中に蝶達。(セリ上がる。)
音楽流れ、蝶達歌う。
蝶1「私達、こんなカゴの中で一体どうなるの!?」
蝶2「もう二度と、あの青空の下を飛べないんだわ!」
蝶達泣く。
蝶1“私達 小さな生き物の宿命”
蝶4“捕まれば終わりだ 一生外へは出られない”
蝶2“このカゴの囲まれた世界の中で”
蝶1“見世物か羽もぎ取られ終わりを迎える”
全員“酷い 苦しい 辛い運命”
蝶1「見て!!あそこにコロンがいるわ!!」
蝶2「え?どこどこ!?」
蝶3「本当だわ!」
蝶4「おーい!!ここだよーっ!!」
蝶1「ここよー!!コロン!!」
蝶達口ぐちに「おーい!!」
全員“私達弱い者
生きる為に隠れ過ごす
行きぬく人生
運が悪く捕まれば終わり”
蝶1「助けてーっ!!」
蝶2「ここよーっ!!」
蝶4「ここだよーっ!!」
蝶3「コロンーッ!!」
帳達口ぐちに「おーいっ!!」
カゴ(蝶達)下がる。
紗幕開く。上手より、蜘蛛じいさん、
カマキリのジョー、コロン登場。
歌う。
ジョー“誰かに見つかり 捕まれば終わりだ
隠れる場所はない
逃げ通す自信もない”
コロン“私達 小さな生き物達は”
ジョー“生きる為 この身を隠し
ひっそり生きるのさ”
じいさん“怖い 恐ろしい いつも怯えてる”
じいさん「ほれ・・・(上を指差す。)あそこじゃよ。」
コロン「どこ・・・?(見上げる。)あ!!いたわ!!あそこよ!!
皆ーっ!!助けに来たわよー!!」
3人“我々は弱い者
生きる為に隠れ過ごす
生きぬく定めさ
運が悪く 見つかれば終わり”
(音楽フェード・アウト。)
ジョー「しかし・・・あんな高いとこ・・・どうやって・・・。あ!そうか!
おまえさんならひとっ飛びして、あそこのカギの金具を
外せば・・・」
コロン「・・・私・・・」
ジョー「どうした?」
コロン「・・・さっき・・・蜘蛛の巣に引っ掛かった時に・・・羽を・・・」
ジョー「え?(羽を見る。)あれま・・・こりゃあ酷いな・・・」
コロン「でも・・・大丈夫!!この壁を登って行くわ!!」
ジョー「登る!?」
コロン「ええ、登るわ!!こう見えても私、身軽なのよ!」
ジョー「駄目だ駄目だ!!飛べもしないおまえが、壁を登って行く
なんて無茶だ!!
途中で落っこちて、たちまちあの世行きだぜ!!」
じいさん「フォッフォッ・・・どうせ後で、おまえさんの食事になるん
じゃろ?」
ジョー「(慌てたように。)・・・に・・・にしてもだ!!見す見す
落ちると分かっているものを・・・」
音楽流れる。コロン、ジョー歌う。
コロン「私は皆を助けに来たのよ!!だから・・・」
ジョー「コロン・・・」
コロン“危険と分かってても今
私が行かないと コーラス“危険だ”
他には誰もいないから
私が行くわ” コーラス“危ない”
ジョー“危険だ
命の保証はない
危ないぞ” コーラス“危険だ
危ない”
コロン、壁を登って行く。
ジョー「あ!!おい・・・おいコロン!!待て!!待てよ!!」
コーラス“危険と分かってても今
あなたが行かないと ジョー“止めとけ”
他には誰もいないから
勇気を出して” ジョー“無茶だ
止めろ”
じいさん「フォッフォッフォッ・・・今時の蝶は言うことを聞かん
のぉ・・・。さて・・・じゃあわしも・・・」
ジョー「え・・・?」
じいさん「こんな壁、わしら蜘蛛には地面も同じじゃ。年寄りでも
楽々じゃわ!」
ジョー「そうだった!」
じいさん「お先に食事に行かせてもらうとするかの!
フォッフォッフォッ・・・悪いのぉ・・・カマキリのジョーさん。」
蜘蛛のじいさん、スルスルと壁を登って行く。
ジョー「あ!!おい・・・おいじじぃ!!糞う・・・!!おーい!!
コロン!!今すぐ下りて来ーい!!コロ―ン!!」
コロンの声「キャーッ!!」
ジョー「コロ―ン!!」
さて、仲間を助ける為に、危険を顧みず、
壁に挑んで行ったコロンですが、
無事に仲間達を助けることができるんでしょうか・・・。
コロンをエサにするつもりで、道案内を買って出、
その後を追って行った蜘蛛じいさんはどうなるんで
しょう・・・。
それは“3”でのお話です・・・。つづく。
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今日掲載した個所は、正しく昨日動画で投稿した個所と同一
になります(^.^)
ビデオで、紗幕が半分閉じた状態が見て取れると思いますが、
あれは“失敗”ではなく、あの紗幕を壁代わりに、コロンちゃんや
蜘蛛じいさんが上って行く演出・・・^^;ですね・・・を、したくって、
敢えて中途半端な紗幕状態になっています^_^;
・・・でも・・・あの中途半端感・・・気持ち悪いですね・・・(>_<)
どら。
http://milky.geocities.jp/little_pine2012/performance.html
http://blog.goo.ne.jp/ritorupain2005
http://blogs.yahoo.co.jp/dorapontaaponta
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