2013年2月17日日曜日
“アリアの海” ―全6場― 完結編
グーグル版に、このアリアちゃんのラスト部分を掲載して
いなかった・・・ですね・・・(>_<)
遅ればせながら引っ張って参りました・・・(^_^;)
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アリア「えっと・・・どこかしら・・・。違う・・・これじゃない・・・えっと
・・・これも違う・・・あ・・・あった・・・あったわ!!これよ!!
魔法の貝の笛!!待ちなさい!!悪いことばかりしてる
島の主とやら!!この私が・・・」
ゴーザ「何!?(振り返り、アリアを認める。)おまえはアリア・・・
。どうしてこんなところに・・・!?」
アリア「ゴーザ・・・おじさん・・・?昔、悪いことをして、お父様に
海の国を追放されたゴーザおじさんが、この島の主なの
・・・?」
ゴーザ「おまえ・・・」
アリア「こんなところで懲りずに、また悪いことをしてたのね!!
」
ゴーザ「畜生!!みんなまとめて食料にしてやる!!」
アリア「駄目よ!!これを見て!!(貝の笛を差し出す。)」
ゴーザ「あ・・・それは魔法の貝の笛・・・」
アリア「そうよ!!魔法が使える笛よ!!おじさんは取り上げ
られてしまわれたけど、私たち海の国の者は、みんな持
ってるわ!!私はお父様のように情けをかけたりしない
!!貝の笛よ・・・私に力を貸して!!」
ゴーザ「何!?」
アリア「悪いことを繰り返し、人々を苦しめるこのゴーザを・・・」
ゴーザ「や・・・やめろ!!やめてくれ!!」
アリア「小さな小さな・・・カニに変えてーっ!!(笛を吹く。)」
ゴーザ「えーっ!?(途中で変な声に変わる。)」 ※
(曲終わり。)
その時、“ボン”の音と共に煙が上がり、
恐ろしい姿だったゴーザ、小さなカニに
変わる。
ゴーザ(カニ)「おい、おまえら!!俺様をこんな姿にするなんて
!!なんてことしやがるんだ!!戻せ・・・!!戻し
やがれー!!俺様を元の格好良い姿に戻せーっ
!!なんて奴らなんだ!!全く!!」
アリア「(笑う。)」
ルディ「(笑う。)踏み潰されたくなきゃ、さっさとどこかへ行って
しまうんだな!!」
アリア「ゴーザおじさん!その姿とっても可愛いわよ!(笑う。)」
ゴーザ「畜生!!なんて小娘なんだ!!このゴーザ様を!!
・・・(何かに気付いたように。)あ・・・そうだ・・・こんな小さ
い体になったと言うことは・・・この洞穴の奥の海の入り口
・・・鉄格子の門の間を摺り抜けることが出来るぞ!!わ
ーい!!海に帰れるんだ!!やったーっ!!」
ゴーザ、上手後方へ走り去る。
アリア「ゴーザおじさん!!もう悪いことしないでね!!」
ゴーザ「わーい!!わーい!!」
ルディ「したくたって、あの体じゃできないよ。」
アリア「そうね。」
アリア、ルディ、顔を見合わせ笑い合う。
ラナ「ルディ!!(駆け寄る。)」
ルディ「姉さん!!」
ラナ「前に貢ぎ物を届けに来た人達も、太らせてから食べるつも
りだったみたいで、みんな無事よ。」
ルディ「そうなんだ!」
ラナ「(アリアの方を向いて。)ありがとう・・・。」
アリア「よかったわね・・・」
ルディ「うん!!」
アリア「これでこの島も平和になって、私も海の国へ・・・(その場
に突然倒れる。)」
(音楽流れる。)
ルディ「・・・アリア!!・・・どうしたの・・・?アリア・・・アリア!!
そうか!!水がなくなったんだ!!僕の水筒の水を・・・
(水筒の飲み口をアリアの口元へ。)さぁ、アリア!!飲ん
で早く・・・!!アリア・・・アリア!!口を開けて!!お願
いだアリア!!どうして飲んでくれないの!?まさか・・・
間に合わなかったんじゃ・・・アリア・・・(泣く。)嘘だ・・・間
に合わなかったんだ・・・。僕は自分で君に何かあった時
の為に、一緒に行くと言っておきながら・・・。姉さん・・・僕
・・・アリアを守れなかった・・・。」
ラナ「ルディ・・・」
ルディ、歌う。
“ごめんね コーラス“ごめんね
僕が 僕 約束
君を守れなかった” 守れなかった
ごめんね”
その時、アリアの名を呼ぶ声が聞こえる。
ウオレットの声「姫様ーっ!!姫様ーっ!!」
王の声「アリア!!アリアーっ!!」
上手後方より、海の国の王様と
ウオレット、慌てた様子で登場。
※2
王「おお、アリア!!(アリアを認め、駆け寄り抱き上げる。)無
事だったか・・・!!アリア・・・?アリア!?」
ウオレット「姫様!?」
ルディ「僕のせいだ・・・」
ウオレット「姫様ーっ!!(大泣きする。)」
王「アリア・・・まさか・・・こんなことが・・・(涙を堪えるように。)」
王、歌う。
“心配ばかり
かけて仕方ない娘”
ルディ、歌う。
“ごめんね
僕が
君の側についていた” コーラス“なのに”
その時アリア、息を吹き返したように
目覚める。
王「アリア・・・?」
ウオレット「姫様!!」
アリア「お父様・・・それにウオレットも・・・どうしてここに・・・?」
王「アリア!!よかった!!(アリアを抱きしめる。)」
ウオレット「姫様・・・」
ルディ「アリア!!死んだんじゃないんだね!!」
王「キューイからおまえが貝の笛をなくしたと聞いて、しばらくの
間、様子を見ていたのだが、おまえが陸へ上がると言うので
慌てて後を追って来たのだ。それにしてもアリア!!全くお
まえは私の言うことを聞かず、好き放題しているから、こんな
危険な目に遭うのだ!!」
アリア「・・・ごめんなさい・・・」
王「もう少しで水がなくなり、命が危なかったのだぞ!!それに
してもゴーザが・・・!!ん・・・?この洞穴の中に閉じ込めて
いた筈のゴーザは一体・・・」
アリア「(申し訳なさそうに、肩をすくめる。)・・・カニに変えちゃっ
た・・・。」
王「何!?カニに変えただと!?」
ウオレット「王様!さっき、海の国の門の前ですれ違ったカニ・・・
あれがもしや・・・」
アリア「ごめんなさい・・・勝手なことして・・・」
王「(溜め息を吐いて。)やれやれ・・・、最近のゴーザの行いは、
目に余るものがあったからな・・・。今度こそゴーザも心の底
から反省するであろう・・・。」
ウオレット「でもなぜ姫様は水がない状態で・・・」
王「全く不思議なことだが・・・」
アリア「(何かに気付いて自分の頬に触れる。)濡れてる・・・」
王「濡れていると・・・?」
ルディ「あ・・・僕の涙だ・・・」
アリア「涙・・・?」
王「そうか・・・そう言うことだったのか。」
アリア「どうしたの?お父様・・・」
王「我々、海の国の者にとって、人間の一滴の涙は、バケツ一
杯の水にも等しい水分を含んでいる、秘薬になるのだよ。」
ウオレット「それで姫様は助かられたのですな。」
王「うむ・・・。礼を言うぞ、そこの少年。ゴーザのせいでお互い
が敵対するものへと変わっていった、我々海の国の者と人
間だったが・・・おまえの為に涙してくれる、よい人間と知り合
うことができたな、アリア・・・。」
アリア、歌う。
“ありがとう
みんな
私を助けてくれて”
王「アリア、ルディ、お互いが助け合ったことで、再びみんなが
幸せに暮らせる世の中が戻ってくるであろう・・・。」
アリア「お父様・・・」
――――― 第 6 場 ―――――
音楽変わり、背景海辺に変わる。
アリア「ありがとう、ルディ!!」
ルディ「ううん・・・僕こそ、ありがとう!!」
アリア、歌う。
“あなたと出会えたの
一人で不安な
こんな広い砂浜で
見つけてくれた私のこと”
ルディ、歌う。
“君と出会えたのは
偶然じゃないさ
輝く笛 僕を見てた
見つけてくれないかと”
アリア、歌う。
“本当?”
王、歌う。
“いつまでたっても
悪戯して
手を焼く娘だ
成長してくれないかと
目をかけてきたが
ほんの少し願い叶った” ウオレット“悪戯
姫様”
ルディ、歌う。
“見つけたのは君の思い
僕に届いたから”
ルディ「君の思いが僕たちをつないだんだ・・・。」
アリア「ルディ・・・」
アリア、歌う。
“あなたが見つけてくれた
だからつながった
偶然のようで
あなたが私を
呼んでくれたのよ”
みんな、手をつなぎ歌う。
“みんなが幸せになる
ことができるなら
手をつなぎ
前を向いて歩こうよ
生きる仲間だよ”
ルディ“ありがとう”
アリア“さよなら”
ルディ“出会えて”
アリア“よかった”
嬉しそうに見つめ合う2人。
――――― 幕 ―――――
※ この“変な声”、意外と子どもたちにウケていました^^;
※2、右端のウオレットさん、笑顔に見えますね・・・(>_<)
悲しい場面でも笑顔・・・お人形故、仕方ないのです(;_;)
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