2013年7月18日木曜日

“みりとポン吉” ―全9場― 3


         ママ、溜め息を吐きながら、ベットに座り込み
         歌う。(ベットの上のガラクタや、木の破片、
         ピストルの玩具などを手に取り見る。)

         “丸であの娘は鉄砲玉
         女の子だって言うのに
         こんな物ばかり集めて
         丸で正義のヒーロー気取り
         決死の救出大作戦決行・・・?
         一体あの娘は何を考えてるのかしら・・・
         もう直ぐ卒業パーティだと言うのに
         ラストダンスの相手もいないわ・・・”

         ママ、下手へ去る。暗転。

    ――――― 第 6 場 ―――――

         舞台前方、紗幕前、ヒューイ、トンリー
         インディアン調の調べに乗り、上手より
         歌いながら登場。      ※

         “やっほっほ やっほっほ
         今夜は祭だ
         卒業パーティの前祝いだ
         みんなで一晩中騒ぎまくろう
         飛びっきりのご馳走で
         飛びっきりの前夜祭
         今夜はみんなで盛り上がろう!!”

         紗幕開く。と、舞台中央、木が一本立っている。
         その木に、ポン吉縛られている。

  ヒューイ「今夜は滅多にお目にかかれないクマ鍋パーティだ!
        !」
  トンリー「おいおい・・・クマ鍋って、クマなんか何処にも・・・」
  ヒューイ「馬鹿、そこに縛り付けてあるだろ!」
  トンリー「あのぬいぐるみ?」

         ポン吉、ビクッとする。

  トンリー「(笑って。)あんなの食べれないよ。」
  ヒューイ「いいんだよ!!大鍋に放り込んで、グツグツ煮出して
        スープを・・・。何より、それを見たみりの顔が楽しみだ
        ぜ。」
 
         ヒューイ、トンリー再び歌う。

         “やっほっほ やっほっほ
         今夜は祭だ
         今夜は愉快だ
         みんなで騒ぎまくろうぜ!!”

         ヒューイ、トンリー、歌いながら下手へ去る。

  ポン吉「(2人が去ったのを確認して。)クマ鍋だって・・・。どうし
       よう・・・僕の体、食べられちゃうのかな・・・。」

         ポン吉、静かに歌う。

         “僕が何故・・・
         飛ばされること知ってたのに
         ボタンを押したと思ってるんだい・・・
         見たことのない・・・
         君の面影を求めて
         僕は遥々遠く彼方
         この地球まで来た・・・”

         舞台、薄暗くなり、後方カーテン後ろにポン吉
         のシルエット、浮かび上がる。

  ポン吉「本当は、未来ツアーの途中で、単独行動はしちゃいけ
       ないんだけど・・・僕は未来の僕の部屋に、どうしても
       入ってみたかったんだ・・・。(扉を開ける。)わあ・・・ここ
       が3年後の僕の部屋・・・?今と、あんまり変わらないな
       ぁ・・・。そりゃそうか・・・たった3年じゃ、やっぱ、あんまり
       変わらないか・・・。今度はパパにもっとお願いして、30
       年後未来ツアーにでも行かせてもらおうっと・・・。あれ
       ・・・これは僕の日記・・・へぇ・・・面白そうだ。何々・・・え
       -っ!?明日、僕がパパの宇宙船を悪戯して、何処か
       へ飛ばされちゃうって!?冗談じゃないよ・・・ああ、助
       かった・・・。そのことが分かってりゃ、悪戯なんてするも
       んか!!・・・え・・・?次に書いてるのは・・・一週間後の
       日付になってるぞ・・・。“・・・飛ばされて、不時着した地
       球と言う星で、僕は・・・素敵な女の子と出会った・・・。
       名前は“みり”・・・”みり・・・?」

         シルエット、フェード・アウトし、舞台明るくなる。

  ポン吉「みり・・・」

         その時、上手より、木を隠れ蓑にして、みり
         登場。ゆっくりポン吉の側へ。
       
  みり「ポン吉・・・!!ポン吉・・・!!(小声で。)もう・・・こんな時
     ポン吉みたいに、心に直接話し掛けることが出来たらいい
     のに・・・!!ポン吉・・・!!」

  みりの心の声「ポン吉・・・」

  ポン吉「(項垂れていたが、その声にハッとする。)みり・・・?(み
       りに気付く。)みり!!」
  みり「しっ!!」
  ポン吉「(みりの格好に、思わず吹き出す。)みり・・・なんて格好
       ・・・」
  みり「助けに来たわ!!(ポン吉に駆け寄り、ロープを解こうと
     する。)」
  ポン吉「・・・僕の為に来てくれたんだ・・・(独り言のように。)」
  みり「・・・え?」
  ポン吉「う・・・ううん・・・」
  みり「解けないなぁ・・・。一体どんな結び方してるのよ・・・(ブツ
     ブツと。)」

         その時、下手よりメアリ、ヒューイ、トンリー
         登場。

  ポン吉「みり!!メアリ達だ!!」
  みり「やばい・・・(木の陰に隠れる。)」
  ヒューイ「そろそろ、鍋のお湯が沸騰してきた頃だから、こいつ
        を連れて行って、クマ鍋作ろうぜ。」
  メアリ「私、クマ鍋なんかいらないわ。」
  ヒューイ「そんなこと言うなよ。それを見た、みりがどんなに驚く
        かって、考えただけで面白いだろ?」
  メアリ「まぁね。」
  トンリー「みりの奴、来るかなぁ・・・。」
  ヒューイ「来るさ。あいつ、変に正義感が強いんだ。」

         ヒューイ、トンリー、ポン吉のロープを解いて、
         連れて行こうとする。
         その時、木陰からみり登場。

  みり「待ちなさい!!」
  トンリー「みり!!」
  ヒューイ「来たな!!」
  みり「ポン吉を返してもらうわ!!この泥棒達!!」
  ヒューイ「そう、易々と取り返せると思ってるのか!!」
  みり「思ってなくても・・・ポン吉は渡さない!!(木の棒を構え
     る。)」

         音楽流れ、みり、ポン吉を取り返す為に、
         メアリ、ヒューイ、トンリーに掛かって行く。
         一時、戦いの踊り。
         みり、3人に遣られそうになりながら、奮闘する。

  ポン吉「(思わず。)みり!!」
  メアリ「ヒューイ、トンリー!!早く遣っ付けちゃってよ!!」
  トンリー「分かってるよ!!」
  メアリ「キャッ!!痛い!!ヒューイ、トンリー何遣ってるのよ!
      !」
  トンリー「あ、ごめん!!」
  ヒューイ「くそう!!」

         とうとうメアリ、ヒューイ、トンリー、みりが手に
         したロープで、ポン吉が縛られていた木に、
         縛り付けられる。

  メアリ「ヒューイ!!トンリー!!」
  ヒューイ「この野郎!!」
  トンリー「放せ!!放せよ!!」

         みり、ポン吉の方へ。今までジッとしていた
         ポン吉、自分で立ち上がる。

  ポン吉「(服を払いながら。)あああ、ジッとしてるのって肩が凝
       るなぁ。」

         みり、ポン吉、顔を見合わせ微笑む。
         メアリ、ヒューイ、トンリー呆然とその様子を
         見ている。

  みり、ポン吉「(3人の方を見て。)べーっ!!」

         みり、ポン吉、笑いながら下手へ走り去る。

  トンリー「(呆然と。)・・・あれ・・・」
  メアリ「・・・クマの・・・」
  ヒューイ「・・・ぬいぐるみ・・・だったよなぁ・・・」
  3人「お化けだー!!」

         音楽、大きくなり暗転。

    ――――― 第 7 場 ―――――

         紗幕前。
         下手より、みり、ポン吉登場。

  みり「(客席方を見て。)さぁ、ポン吉!この小高い丘の上から
     なら、屹度あなたの体を見つけられるわ!!」
  ポン吉「(首を振る。)・・・駄目だ・・・みり・・・。(見上げて指差す
       。)雲が掛かってて、お月様が見えないよ・・・。月の光
       がないと、僕のペンダントは光らないんだ。」
  みり「もう、そろそろお月様が真上に昇る頃よ・・・!!どうしよう
     ・・・!!」
  ポン吉「もう・・・帰れないんだ・・・。」
  みり「ポン吉・・・何、気弱なことを言ってるの!?そんなんじゃ、
     たとえペンダントが光ったって、あなたの体を捜し当てるこ
     となんて出来っこないわ!!」
  ポン吉「みり・・・」
  みり「四つ葉のクローバーだって見つけたのよ!!あなたの体
     だって、屹度見つかるわ!!」
  ポン吉「・・・うん・・・うん、そうだね!!」   ※2
  みり「(空を仰ぐように。)お月様、お願い!!ポン吉の為に、そ
     の姿をほんの一瞬だけ私達の前に現わして!!」
  ポン吉「お月様!!僕に力を貸して!!」

         その時、雲が切れるように、舞台が明るくなる。

  みり「見て!!雲が切れるわ!!」
  ポン吉「本当だ!!」
  みり「さぁ、あなたの体は何処!?」

         2人、客席方を捜すように。
         その時、客席後方、輝く。

  ポン吉「あ・・・あった!!あれだ!!(客席後方を指差す。)あ
       そこに僕の体があるんだ!!」
  みり「あれは・・・家の裏庭に生えてる大木だわ!!」
  ポン吉「本当!?」
  みり「こんな近くにあったのね!!」

         音楽流れ、2人歌う。

     ポン吉“やっと見つけた僕の体”

     みり“やっと見つかった本当のあなた”

     2人“2人で力を合わせて
        何かを成し遂げる
        それがたとえどんな些細なことでも
        力を合わせることに意味がある”

     ポン吉“1人じゃどうしようもなかったこと”
  
     みり“2人なら大丈夫”

     2人“あなたと2人
        共に手を取り叶えた思い”

  ポン吉「やっと帰れるんだ・・・」
  みり「ポン吉・・・(淋しそうに。)」
  ポン吉「みり・・・?」
  みり「体が見つかったら・・・帰っちゃうのね・・・自分の星に・・・。」
  ポン吉「みり・・・」
  みり「何だか・・・淋しいな・・・なんて・・・(無理に微笑む。)」
  ポン吉「・・・みり・・・僕の星からも、あの今見てるのと同じお月
       様が見えるんだ。(指差す。)」
  みり「ポン吉・・・」
  ポン吉「僕の星とこの地球は、あのお月様を挟んでつながって
       いるんだよ・・・。」
  みり「つながっている・・・。そうね・・・私・・・淋しいなんて変ね・・・
     。(涙を隠すように。)さ!!早く体を見つけに行きましょう!
     !」

         みり、上手へ走り去る。

  ポン吉「・・・地球で・・・素敵な女の子と出会った・・・(呟く。)」

         暗転。 








     ――――― “みりとポン吉”4へつづく ―――――











    ※ 彼らは一体、何歳くらいなんでしょうね・・・(^_^;)

    ※2、この台詞、今現在の作品でもよく登場する台詞です。
       屹度、好きなんでしょうね~・・・こんな風に、同じ言葉
       を繰り返すのが・・・^^;余談ですが・・・
       同じように、よく登場するな~・・・と思っているのが、
       皆様お気付きでしょうか・・・(^_^;) 「え・・・」と言う
       台詞です(^.^)しかも主人公がよく使うので、毎作品
       一体私は何回「え・・・」を言っているのでしょうか・・・?
       と、問題が作れそうです~^^;
























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