2012年10月20日土曜日
“大和晃” ―全11場―
日本物・・・って、あまりな馴染みがないせいでしょうか、
登場人物達の名前・・・エライ“古風”な感じが・・・しなく
もないですね・・・^^;
書き上げた時期的なことを言うと、“ブラック”君の作品
と、同時期です(^^)v
“看護婦”と書いていることからも、最近ではないことが
伺えますね(^_^;)本文中では“看護師”と、変えさせ
て頂きます(^^)
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〈主な登場人物〉
大和 晃 ・・・ 山が好きな青年。
及川 尚斗 ・・・ 晃の親友。
及川 優美 ・・・ 尚斗の妹。
暮原 静 ・・・ 晃の同僚。晃に思いを寄せる。
近藤 春彦 ・・・ 晃の同僚。
その他
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開演アナウンス。
――――― 第 1 場 ―――――
静かな音楽流れ、幕が上がる。(八百屋舞台。)
中央、一人の少年(大和 晃)、口笛を吹きながら
ゴロンと横になっている。
手に持っていた雑誌の写真に見入る。
晃「・・・山かぁ・・・行ってみたいなぁ・・・。(雑誌を顔の上へ置いて
、眠ったように。)」
その時、上手より3人の少年(一人は及川尚斗。)、
楽しそうに歌いながら登場。
少年1“今日の宿題 もうやったかい?”
少年2「まだ!」
少年1「全然!」
尚斗「バッチリさ!」
少年1、2「(肩を窄めて。)相変わらず・・・。」
少年2“これからの予定は?”
少年1「別に。」
少年2「なぁんにも。」
尚斗「バイトに行かなきゃ。」
少年1、2「勤労学生!」
尚斗“やりたいことはあるかい?”
少年1「バスケットボール!!」
少年2「腹減った!!何か食いに行きたい!!」
尚斗「俺は山へ行きたい!!」
少年1、2「(顔を見合わせて。)えーっ・・・!?山!?」
少年1「何しにそんなとこへ行くんだよ。」
少年2「疲れるだけだぜ?」
尚斗「あの聳え立つ峰の続きを想像するだけで、男のロマンを
感じないか?」
少年1「分かんないよ、そんなこと・・・。」
少年2「“男のロマン”って、偉く爺臭いな。(笑う。)」
少年1、2歌う。
“俺達はまだまだ若いんだ
やりたいことなんて これから探すさ
見つかるさ!
今は今しかできないことやろう
今は今しかやれない楽しみ探そう!”
尚斗「(溜め息を吐いて。)今しかできない楽しみ?」
少年2「ああ!ハンバーガー食いに行こうぜ!」
少年1「結局おまえは何時もそれだな。(笑う。)」
晃「煩いなぁ・・・(雑誌を除けて、起き上がる。)」
少年1、2、尚斗、驚いて晃の方を見る。
少年1「(少年2と尚斗に聞こえるように。)今度、2組に転校して
来た、大和晃だ・・・。」
少年2「え?あの素行に問題のあるって言う・・・?」
少年1「行こうぜ!係わり合いにならない方がいい。」
少年2「ああ。」
少年1、2下手方へ行きかける。呆っと晃の方を
見ている尚斗に気付く。
少年1「尚斗!!早く来いよ!!」
尚斗「あ・・・ああ!」
少年1、2下手へ去る。
尚斗「(晃の側へ。手に持っていた雑誌を見るように。)矢っ張り
・・・!!」
晃「・・・なんだよ、おまえ!!」
尚斗「君、山が好きなんだろ?(晃の横に正座する。)」
晃「煩いな!!それが如何したんだよ!!」
尚斗「俺も山が好きなんだ!!」
晃「へぇ・・・、それで・・・?」
尚斗「俺達、友達になれないかな?」
晃「(驚いたように尚斗を見る。)・・・なれねぇよ!!」
尚斗「なれるよ!!色んな山の話しができるじゃないか!!沢山
の山に、一緒に登りに行こうよ!!」
晃「いやだ。(立ち上がる。)」
尚斗「(立ち上がって。)友達になろうよ!!山が好きな友達って、
中々いなくってさ!!」
晃「しつこいな。(上手方へ行きかける。)」
尚斗「待ってくれよ!!(晃の手首を掴んで、捻じるように。)」
晃「いてててて・・・!!何すんだ・・・離せよ!!」
尚斗「(ハッとして手を離す。)あ・・・ご免!つい・・・。俺、幼稚園
の時から柔道やってんだ。(笑う。)」
晃「何、笑ってんだ馬鹿!!(手首を摩って。)細い腕で、何て力
だよ・・・。」
尚斗「腕力には自信があるんだ!!どんな山にだってアタック
できるぜ!!」
晃「・・・どんな山・・・?」
尚斗「うん!!日本中・・・外国中の山にだって登れるさ!!」
晃「(雑誌をチラッと見て、ゆっくり差し出す。)」
尚斗「(雑誌を受け取って見る。)アルプス山脈・・・」
晃「・・・行ってみたいんだ・・・マッターホルン・・・」
尚斗「俺も!!行こう!!一緒に!!」
晃「(一瞬、躊躇ったように。嬉しそうに頷く。)」
尚斗「やった!!これから俺達、親友だ!!」
晃「・・・親友・・・?変な奴だな、おまえ・・・。(笑う。)」
尚斗「ああ、親友だ!!もし、どちらかが先に死んでも、山へ行け
ば必ず会える!!だから、ちゃんと親友に会いに来るんだ
ぜ!!爺さんになっても!!」
晃「(笑って。)何、縁起でもないこと言ってんだよ。」
尚斗「馬鹿!もし、晃が先に死んだら、俺が会いに行ってやるよ。
(笑う。)」
晃「(呟くように。)・・・晃・・・?う・・・煩いな!!俺は生命線が長い
んだ!!」
尚斗「俺、3年1組及川尚斗!!よろしく!!大和晃君!!(手
を差し出す。)」
晃「(手を服で拭いて差し出す。)・・・ああ・・・!!」
尚斗「俺達の約束だ!!」
晃、尚斗、握手して微笑み合う。
暗転。 ※
――――― “大和晃”2へつづく ―――――
※ なんとな~く、これからどうなって行くのか、想像しやすい
会話内容ですね・・・^^;
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