ルディ「王様!!お願いです!!僕達人間にも、海の国の色ん
な人達と友達になる機会を与えて下さい!!どうか・・・
どうかキューイと友達に・・・」
アリア「ルディ・・・(ルディを見る。)」
ルディ「(アリアを見る。)うん。」
アリア「お父様、お願い!!」
ルディ「王様!!お願いします!!」
キューイ「アリア・・・ルディ・・・」
王の声(エコー)「キューイ・・・おまえはどうだ・・・人間ともっと仲
良くしてみたいと思うか?」
キューイ「僕・・・僕ももっと沢山の人達と、友達になりたいよ・・・
キューイ・・・。人魚達が海の国を出て、人間の人達と交
流を深めることが出来るように・・・僕も陸に上がり、色ん
な人と・・・」
王の声(エコー)「よし、おまえの気持ちは分かった。それでは今
回のドーンの悪事を暴いた、おまえの功績に対
しての褒美と、アリアとルディ、2人の友を思う
優しい心に応え、キューイに自由に陸へ上がる
為の空気の浮き輪を授けることとしよう!!」
キューイ「え・・・?キューイ・・・」
アリア「お父様・・・!!ありがとう!!」
ルディ「やった!!」
3人、お互い顔を見合わせ笑い合う。
その時、上手よりウオレット、慌てた様子で
登場。
ウオレット「姫様ー!!姫様ー!!」
アリア「ウオレット・・・?」
キューイ「ウオレットさん・・・」
アリア「どうしたの?そんなに慌てて・・・」
ウオレット「やっとお見つけ致しましたぞ・・・(息を切らせて。)じぃ
は、どれほど姫様のことをお捜ししたことか・・・」
アリア「・・・私・・・?」
王の声(エコー)「これ、ウオレット、一体今までどこを捜し回って
いたのだ。」
ウオレット「お・・・王様・・・?」
王の声(エコー)「アリアならとっくの昔に、キューイが見つけ出し
ておるわ。」
ウオレット「キューイが・・・?」
キューイ「・・・キューイ・・・」
ウオレット「そなた・・・キューイなのか・・・?その姿は一体・・・」
キューイ「王様が、僕をアリアやウオレットさんのような、人魚に
してくれたんだ、キューイ・・・」
ウオレット「人魚じゃと・・・?」
アリア「ええ!これからはいつだって、陸の上へ上がって来るこ
とが出来るのよ!」
ウオレット「なんと・・・」
アリア「ね!」
キューイ「うん!キューイ・・・!」
ウオレット「それはよかった・・・。のぉ、キューイ・・・。」
キューイ「・・・ウオレットさん・・・うん!!」
ウオレット「それにしても姫様・・・じぃは今日は一日中、この島の
中を歩き回って、姫様のことを捜し回っておったのです
ぞ・・・。」
アリア「そうなの?ごめんなさい、ウオレット・・・」
キューイ「(肩にかけていた水筒を、ウオレットに差し出す。)ウオ
レットさん、これどうぞ!キューイ・・・」
ウオレット「おお、キューイ!これは有り難い!持って来た水を
全部飲み干し、もう少しで水切れをおこすとこじゃった
わ。(水筒の水を飲む。)」
アリア「じぃ、ありがとう!不慣れな陸の上まで、私のことを捜し
に来てくれて・・・!!」
ウオレット「姫様・・・いいえ・・・ご無事で何よりで御座います。(
優しく微笑む。端に立っていたルディに気付き。)おお、
ルディ殿・・・いつも姫様が世話になっておるの・・・。」
ルディ「ウオレットさん・・・(首を振る。)」
ウオレット「ありがとう・・・」
王の声(エコー)「ウオレット、そろそろ城に戻って来るのだ。一日
中そなたが留守にしていると、海の中は困り事
が多く出て敵わないぞ。」
ウオレット「いやあ・・・じぃの1人や2人、いようがいまいが・・・」
アリア「何言ってるのよ!じぃがいなければ、私達のお城は誰が
仕切ってくれるの?」
ウオレット「姫様・・・」
キューイ「ウオレットさん!アリアは僕が連れて帰るから、安心し
て、キューイ!」
ウオレット「キューイ・・・そうか?それじゃあ・・・姫様のことは頼
んだぞ。王様!只今直ぐにこのウオレット、そちらへ戻
ると致しますぞ!!(3人に向いて。)では皆様、一足
お先に!!」
ウオレット、急ぎ足で上手へ去る。
王の声(エコー)「相変わらずウオレットは忙しない奴であるな・・・
(笑う。)アリア、あまり遅くならないうちに、帰って
来るのだぞ。」
アリア「はい、お父様!」
王の声(エコー)「キューイ・・・アリアを頼んだぞ。」
キューイ「王様・・・はい!!キューイ!!」
音楽流れ、アリア、キューイ、ルディ歌う。
“僕達は友達だ
どこにいてもどんな姿でも
生きてる仲間だいつだって
たとえ何があっても
一度つないだこの手と手
決して離しはしないさこれからも
どんどんつながる友情の手
そうしていつかは輪になろう!”
3人、楽しそうに笑い合う。
――――― 幕 ―――――
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