2012年2月29日水曜日
“未来の海へ” ―全4場― 2
(左)波 (右)優海
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
波「あぁあ・・・船の上って退屈ねぇ。何か面白いことないかしら
・・・。はぁ・・・。(優海を認める。)あら・・・あなた、さっきの
ロボットのお供つきの・・・(笑う。)」
優海「Cロボはお供じゃないわ!Cロボはパパが勝手に・・・!」
音楽流れる。
波「どうかしら・・・」
波歌う。
“1人では何もできない
あなたはお供つきの人
1人でできるつもりでも
側には必ず誰かが”
優海「違うわ!誰もいなくても、私は大丈夫よ!」
波「本当かしら・・・」
優海歌う。
“違うは
私だって1人でできるわ
信じて
1人だってできるってこと”
波「(優海が手に持っている物に気付く。)あなた・・・あなたが手
に持ってるそれ・・・私の財布よ!!」
優海「え・・・?あ・・・これ今そこで拾って・・・」
波「泥棒!!」
優海「え・・・?」
波「私の財布、取ったわね!!」
優海「財布なんて取らないわ!!」
波「返しなさいよ!!(優海が持っていた物を、取り上げる。)
パパもママも一緒じゃない人は、何するか分からないわね
!!」
優海「私・・・そんな!!」
いつの間にか、下手よりCロボ登場。
2人の側へ。
Cロボ「優海は財布なんて取らない!」
優海「Cロボ・・・」
波「何よ!!ロボットのくせに何が分かるの!?」
Cロボ「優海は嘘は吐かない!!」
波「ふん、何なのよ!!庇ってくれるお供がいてよかったわね
!!ふん!!何よ!!頭にくるわね!!(ブツブツと。)」
波、上手へ去る。
Cロボ「大丈夫ですか?優海?ゆう・・・」
優海「・・・ほっといて・・・」
音楽流れる。
優海「ほっといて!!向こうへ行ってよ!!1人にして!!」
Cロボ、優海を気にしながら、下手へ去る。
「1人で何だってできるのに・・・」優海。
優海歌う。
“私のことを庇ってくれた
あなたのことを 突き放したの
1人でなんだってできることを
見せたい今
立ち向かう勇気と不安が
ただ入り交じる気持ち
本当なの・・・”
優海「私だって・・・お兄ちゃんのように、1人で何だってできるん
だから・・・!できるんだから・・・」
上手より、船長登場。優海の側へ。
船長「どうしたんだい?」
優海「・・・あ・・・船長さん・・・」
船長「何か悩んでるんだったら、話してごらん。」
音楽流れる。
優海「・・・私・・・今まで、いつもお兄ちゃんの次だったの・・・」
船長「次?」
優海「(頷く。)お使いも・・・お留守番も・・・お兄ちゃんは何でも
1人でできるのに、私はお兄ちゃんが一緒でないと何も
できない・・・、パパはそう思っているのよ。だから1人
では何もさせてもらえない・・・。それが今日初めてパパに、
おばあちゃんの家までお使いを頼まれて、この船に乗った
の!それなのにパパはまた・・・今度はお兄ちゃんの
代わりに、Cロボを一緒に来させたわ・・・。私1人で
大丈夫なのに!パパは私のこと・・・ちっとも信用してくれ
ないのよ・・・。」
船長「私は君のお父さんと、古い友人だから、お父さんのことは
よく知っているが・・・」
船長歌う。
“信用してるさ 誰よりも強く”
優海歌う。
“そんなこと嘘だわ
1人では心配
パパの心の中
溢れてる不安が”
船長「そんなことないよ優海・・・。君のお父さんは・・・」
船長歌う。
“信用してるさ 誰よりも君を
心から愛する
君のことを考え
幸せを思って”
優海歌う。
“そんなこと嘘だわ”
船長歌う。
“嘘じゃない
私が知る彼の思いは”
船長「いつも君のことばかり話しているんだよ。いつも君のことを
一番に考えているんだ・・・。」
優海「・・・本当に・・・?」
船長「ああ・・・。それにCロボは、いつも仕事で忙しい彼の代わり
に、君が寂しくないように、彼が一生懸命探して来た、
君の最高の友達なんだよ。」
優海「・・・友達・・・」
船長「初めての船旅で、君が寂しくないように・・・パパはCロボ
を優海と一緒に、この船によこしたんだ。見てごらん・・・」
優海「(船長に言われた方に目をやる。)Cロボ・・・」
Cロボ、優海の側へ。
Cロボ「ごめんなさい・・・。僕はロボットだから・・・優海の気持ち
が、上手く理解できなくて・・・。」
優海「Cロボ・・・。ううん・・・私のことを庇ってくれてありがとう
・・・。私こそ、我が儘ばっかり言って・・・ごめんなさい・・・
。」
その時、強い風が吹き抜ける。
船長「風が強くなってきたな。優海、部屋へ戻りなさい。
Cロボ、優海を頼むよ!」
Cロボ「はい!」
3人下がる。
――――― 第 3 場 ―――――
益々風が強くなり、嵐の様子に変わる。
声「嵐だーっ!!」
“嵐” 優海とCロボ。
ようやく仲良くなれた優海とCロボですが・・・
自然の嵐が2人に襲いかかろうとしていました・・・。
2人は無事に助かることができるのでしょうか。
それでは“完結編”へ・・・。
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
あの嵐・・・公演場所によって、操作する人数は違ったのですが、
多くて3人・・・。2人でやった時には「・・・死ぬかと思った・・・」とは、
操作団員の終演後、開口一番のセリフでした^^;お疲れさま❤
どら。
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2012年2月28日火曜日
“未来の海へ” 動画8分
このビデオは、ティンクルちゃん作品2本の続きに、春公演で
公演した時のものなのですが、この頃から私は裏方を止め、
主人公のお人形操作を始めました^_^;
・・・が・・・
この優海ちゃん人形、作り方がマズかったんでしょうね・・・
左手の動きが可笑しいのです(>_<)
変な動きをしていると思いますが・・・我慢してご覧下さい^_^;
・・・が・・・
この優海ちゃん人形、作り方がマズかったんでしょうね・・・
左手の動きが可笑しいのです(>_<)
変な動きをしていると思いますが・・・我慢してご覧下さい^_^;
この作品は、ラストに大嵐の場面があるのですが、
その時の嵐の波が大き過ぎて、後ろにチラッと映っていますね^^;
妙に“Cロボ”の顔色が暗いですが、
妙に“Cロボ”の顔色が暗いですが、
内ライトがないのと、Cロボの地色が肌色ではなく
グレーの為です^^;見難くてごめんなさい<(_ _)>
グレーの為です^^;見難くてごめんなさい<(_ _)>
2012年2月27日月曜日
“未来の海へ” ―全4場―
優海ちゃん(紗幕前)
これは、わりと下方から撮っているので、真正面からの写真
では見えないライトや、中央上の方に、舞台の骨組みの一部
であるパイプが見えています。
優海(ゆうみ) ・・・何でも一人でやってみたいと考えている。
Cロボ ・・・優海のお世話ロボット。
パパ ・・・優海の父。
十海(とうみ) ・・・優海の兄。
貝(かい) ・・・船に乗っている少年。
波(なみ) ・・・船に乗っている少女。
少女 ・・・貝、波の友達。
船長さん
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
音楽(オルゴール)流れ、幕が開く。
――――― 第 1 場 ――――― A
紗幕前。舞台中央、優海とパパ話している。
優海「おばあちゃん、ご病気なの?」
パパ「そうなんだ。そこで、おばあちゃんを元気付ける為に、
このママの思い出のオルゴールをおばあちゃんに届け
たいんだが・・・仕事で行けないパパの代わりに、優海、
おばあちゃんに届けてくれるかい?」
優海「・・・私が・・・?」
パパ「ああ。」
優海「(嬉しそうに。)ええ!!分かったわ!!私、おばあちゃんの
ところへ行って来るわ!!」
パパ「船で何日もかかるんだよ?」
優海「平気よ!!」
上手より、サッカーボールを持った十海、登場。
十海くん。
(後ろの紗幕が・・・少しシワシワですね~・・・^^;)
優海「(十海を認め、駆け寄る。)あ!!お兄ちゃん!私、パパの
お使いで、1人でおばあちゃんのところへ行くのよ!」
十海「へぇ・・・。」
優海「すごいでしょ?」
十海「クラブがなけりゃ、僕がおまえの代わりに行く筈だった
んだ。」
優海「残念ね。(笑う。)」
十海「煩いな!泣いて帰って来るなよ!」
優海「失礼ね!」
優海、十海、ふざけ合いながら下手へ去る。
パパ「(溜め息を吐いて。)大丈夫だろうか・・・本当に・・・。」
上手より、Cロボ登場。
(左より)パパ・Cロボ。
Cロボ「パパさん。」
パパ「あぁ、Cロボ・・・」
Cロボ「買い物に行って来ました。」
パパ「ありがとう・・・。そうだ、Cロボ!おまえ、優海に付いて、
おばあちゃんのところへ行っておくれ。」
Cロボ「おばあちゃんのところ・・・?」
パパ「そうだ。船旅になるから、ロボットのおまえには厳しいかも
知れないが、おまえなら 優海を守ることが出来るだろ
う。」
音楽流れ、紗幕開く。
――――― 第 1 場 ――――― B
船が泊まってる。
優海、Cロボ、船に上って行く。
(前方、岸壁にパパ。)
パパ「Cロボ、頼んだぞ!!何があっても、優海のことを守る
んだ!!」
Cロボ「はい!!」
優海「パパ、行って来まーす!!」
パパ「優海!!気を付けて行っておいで!!おばあちゃんによろしくな!!」
優海歌う。
“この青い海原
初めて1人で行くの
誰にも頼らずに
初めての冒険
少し不安だわ
勇気を出すのよ
1人で行けるわ
大丈夫だわ
この青い空
初めてのお使いなの”
――――― 第 2 場 ―――――
船がセリ下がる。と、船上(甲板)。
波、貝、少女、楽しそうに遊んでいる。
波歌う。
“気持ちいい風が頬なで
冷たい水しぶきが
私の髪に触れ
可愛くカールするわ小さく
誰もが見るわ私の
髪のレース”
波「そしたら次は私の番ね!はいっ!(右を向く。)」※
他の2人、合わせるように右を向く。
波「はいっ!(左を向く。)」
他の2人、合わせるように左を向く。
波「はいっ!(上を向く。)」
少女上を向くが、貝、下を向く。
貝「あーっ!!しまった!!」
波、少女「(笑う。)」
波「貝の負けね!」
貝「畜生!じゃあ今度は俺が・・・」
3人、遊んでいるように。
下手より、優海登場。
続いてCロボ登場。優海から離れて立つ。
優海「(海を見ている風に。)わあーっ・・・広いなぁ・・・。Cロボ!
こっちへいらっしゃいよ!!」
Cロボ「僕は、あまり船の端っこには・・・」
優海「潮風が、とっても気持ちいいのに!」
Cロボ「潮水を浴びると、さびてしまうんです。」
優海「まぁ、大変ね。(笑う。)」
優海、遊んでいる3人に気付き、近寄る。
優海「こんにちは!」
3人、優海を見る。
優海「何してるの?」
波「誰?あなた・・・」
優海「私は優海。ばあちゃんの家へ、1人で向かう所なの!」
少女「1人で船旅だなんて、勇気あるのね。」
波「私は無理だわ。パパとママと離れて行くなんて。」
優海「そんなことないわ。全然平気よ。」
少女「へぇ・・・」
貝「そんなことより、早く続きやろうぜ!(優海に。)おまえも一緒
にやる?」
優海「いいの?」
Cロボ「優海ー!」
優海「Cロボ!あなたもいらっしゃいよ!」
波「・・・ロボット・・・?」
優海「え?ええ・・・」
波「1人だなんて嘘吐きね!ちゃんとお供がいるじゃない!」
優海「違うわ!Cロボは・・・」
貝「悪いな、ロボットは入れらんないぜ。」
優海「え・・・」
貝「何考えてるか、分からないからな。」
優海「Cロボ!しばらく部屋で、休んでていいわよ!」
Cロボ「それは出来ません。僕は優海の側から、離れることは出来
ないのです。そうプログラムされているから・・・」
優海「離れないプログラム・・・?パパね!」
貝「じゃあ仕方ないなぁ。」
波「(笑う。)あなたは、そのロボットと仲良く遊んでなさいよ!貝!
向こうでゲームの続きをしましょ!」
貝「ああ!」
3人、上手へ去る。
優海「待って・・・!」
Cロボ「優海・・・」
優海「あなたがいるから、仲間に入れてもらえないじゃない!!」
Cロボ「ごめんなさい・・・」
優海「パパでもないのに、パパの振りして私に付いて来ないで!!
私は、もう1人でも大丈夫なんだから!!」
優海、下手へ走り去る。
Cロボ「優海!!」
音楽流れ、Cロボ歌う。
“僕はロボットだから
君の気持ちが分からないんだ
だけど君を守ること
それが僕に与えられた役目
僕はいつも君の側にいるよ
君のこと 理解する為
努力するよ いつも君の側にいて
だから僕のことを・・・”
Cロボ、優海を追い掛けて、下手へ走り去る。
Cロボ「優海ー!!」
下手後方より、優海登場。
優海「私は1人だって大丈夫だってことを、証明したいのに!!」
(優海の回想。)
後方、左右にパパ、十海、セリ上がる。
パパ「十海は1人で行けるな?」
十海「勿論さ!」
優海「私は?」
パパ「優海は私と一緒に行くんだ。」
優海「どうして?!お兄ちゃんは1人でもよくて、私はパパと一緒
でないといけないの!?」
パパ「優海はまだ小さいんだ。十海のように、1人でできない
だろ?」
十海「おまえには、まだ早いんだよ!」
優海「そんなことないもん!私だって1人で行けるもん!!」
パパ「我が儘言わないんだ!」
優海「パパ!!」
(パパ、十海下がる。)
優海「いつまでも子ども扱い・・・」
優海歌う。
“私はなんでもできるわ1人でも
誰の力も借りないわ
私1人で勇気を出して
この場所に来た
なのにまだパパは
私を信用してない
だから1人で送り出してくれない
いつでも誰かが
一緒でないとね・・・”
優海「私だって、お兄ちゃんのように・・・。何かしら・・・これ・・・」
優海、何かを拾う。
上手より、波登場。
「何かしら、これ・・・」優海。
中々Cロボを受け入れられない優海ですが・・・
2人は仲良くなることができるのでしょうか。
優海は一体、何を拾ったのでしょうか?
それでは“2”へと続きます・・・。
※皆さんご想像の通り、“あっち向いてホイ!”の
逆バージョンのようなゲームをしていると、思って下さい。
実際、公演では“ボール遊び”のような物に代わったと、
記憶しております^^;
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2012年2月26日日曜日
“勇気の石” ―全5場― 完結編
ミカエルとピエローラ。
――――― 第 4 場 ―――――
紗幕開く。と、山の頂上の様子。
静かな音楽流れる。(岩の上に、老人座る。)
ミカエル、ピエローラ下手より登場。
ドライアイス・・・見えますか~?老人の座り位置が、上の写真
と違います。下の方が先に公演した時の写真なのですが、1回
目で、ドライアイスは断念したんでしょうね~^^;どうやって、
ドライアイスを登場させたか・・・ですか?実は・・・水の張った
バケツにドライアイスを入れ、出てきた煙を、ホースのような
物で吹き上げているのです^^;・・・が、ドライアイス・・・・重くて
、下に落ちるんですよね~・・・(>_<)
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
ミカエル「ここが山の頂上・・・?」
ピエローラ「うん・・・そうみたいだ・・・」
ミカエル「(老人に気付く。)ピエローラ!誰かいるよ!!」
ピエローラ「・・・こんにちは・・・あの・・・」
老人「・・・分かっておるよ・・・。おまえさん達もまた、勇気の石を
探しに来たんじゃろうて・・・」
ミカエル「そうなんだ!僕、その石を取りに行く、勇気があるか
どうか確かめたくて・・・」
ピエローラ「勇気の石はどこにあるんですか?」
老人「(岩の上方を杖で指す。)この崖の天辺に、七色に光る
石コロが埋まっておるんじゃ。それが、おまえさん達の探す
ものじゃよ・・・」
ミカエル「(独り言のように。)これを登るの・・・?」
ピエローラ「(上を見上げて。)これは大変そうだ・・・。ね、ミカエル
・・・。」
ミカエル「あ・・・ぼ・・・僕・・・さっき、あの岩陰を下りる時に、足を
ちょっと・・・挫いて・・・。いたっ・・・(足を押さえる。)」
ピエローラ「本当に?大丈夫かい?」
ミカエル「うん・・・。でも、崖を登るのは・・・」
(老人の持つ“杖”、分かりますか?これは拾って来たのではあり
ません^^;某ホームセンターをブラブラしていて、たまたま見つけ
た、まさに“杖”と言った形をした“枝”です(^^)v大きさ的にも、
お人形に丁度いい♥と飛びついて買ったはいいのですが・・・これ
また重いのです~(>_<)よって、これ以降の作品でも“杖”は
登場するのですが、どこぞで拾った、軽いものを使用することが
多いのです^^;)
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
ピエローラ「そうか・・・。仕方ない・・・僕が取りに行くよ。」
ミカエル「え・・・?」
ピエローラ「大丈夫!!なんだって、やろうと思えば出来るって
分かったじゃないか。高い所はまだ少し怖いけど・・・。」
ミカエル「・・・ピエローラ・・・ごめんね・・・」
ピエローラ「任せとけって!」
ミカエル「・・・うん・・・」
ピエローラ、崖をゆっくり登っていく。
ピエローラ「よいしょ・・・よっ・・・(一時置いて。)あ・・・あった!!
この七色に光る石がそうだね、おじいさん!!」
老人「そうじゃ、それじゃよ。」
ピエローラ「・・・でも・・・手が届かないや・・・もう少し・・・あ・・・あっ
・・・わあーっ!!」
ピエローラ、崖の上から落下する。
ミカエル「(慌てて駆け寄る。)ピエローラ!!」
ピエローラ「やっぱり・・・僕は・・・高い所は苦手だな・・・。でも・・・
ほら・・・取って来たよ・・・(石を見せる。)勇気の・・・
石・・・(気を失う。)」
ミカエル「・・・ピエローラ・・・ピエローラ!!しっかりして!!目を
開けて!!ごめんよ!!僕、嘘を吐いたんだ!!足を
挫いたなんて嘘なんだ・・・!!あの崖を登るのが怖く
て・・・高い所が苦手な君に行かせるなんて・・・!!
勇気なんか・・・勇気なんか確かめるものじゃないよ!!
本当に勇気があるのは、ピエローラの方だ・・・!!」
老人「今言ったことは本当かな・・・?」
ミカエル「(顔を上げる。)」
老人「勇気は確かめたりするものじゃないと・・・」
ミカエル「(頷く。)うん・・・!!こんな石・・・こんな石を取りに行く
勇気を確かめたいなんて・・・。僕は間違っていたよ・・・。
ピエローラは、本当の勇気が何かを、僕に教えてくれた
んだ・・・!!」
老人「では・・・おまえの願いは・・・?」
ミカエル「ピエローラを助けて・・・!!」
老人「よく言ったミカエル・・・。勇気の石の代わりに、友達を助け
て欲しいと言ったミカエルの優しい心に・・・嘘を吐いたこと
を正直に言ったミカエルの勇気に・・・おまえの望みを・・・
ピエローラを助けてやろう・・・魔法の力で・・・」
ミカエル「・・・魔法使い・・・?」
老人立ち上がり、ゆっくり杖を振り上げる。
と、ピエローラ起き上がる。
ミカエル「ピエローラ!!」
ピエローラ「ミカエル・・・」
ミカエル歌う。
“ありがとう僕の為にピエローラ
勇気の石なんか なくてもいいこと
教えてくれた君は
何が一番大切なことかを示してくれた
本当の勇気が何であるかを・・・”
ピエローラ歌う。
“僕のほうこそ ありがとうミカエル”
2人歌う。
“君に出会えて本当によかったと・・・”
(紗幕、閉まる。)
老人「勇気の石なんてものは、最初からないんじゃよ。ただの
まやかしの石を、人々が勝手にそう思い込んでおったもの
なんじゃ・・・。勇気は自然に心の奥底から湧き出すもの・・・
そうありたいと願う力によって、誰の心の中にも、芽生える
ものなんじゃよ・・・」
老人下がる。
――――― 第 5 場 ―――――
紗幕開き、曲調変わる。
ミカエル上手、ピエローラ下手より登場。
ミカエル「ピエローラ!!」
ピエローラ「ミカエル!!」
ミカエル「もう行っちゃうんだってね・・・」
ピエローラ「うん・・・」
ミカエル「淋しいな・・・」
ピエローラ「ミカエル・・・」
ミカエル「はい、これ!(石をピエローラに手渡す。)」
ピエローラ「これは勇気の石・・・」
ミカエル「うん。ただの誤魔化しの石かも知れないけど、これは
ピエローラと僕の、友情の石なんだ。持って行って!」
ピエローラ「ミカエル・・・ありがとう!!」
ミカエル「僕の方だよ・・・ありがとう!!元気でね!!」
ピエローラ「うん・・・君も!!」
2人、手を取り合い歌う。
“誰でも心に秘めた
勇気だと分かった今
あの山 2人で目指し
手に入れた勇気の石”
――――― 幕 ――――― ※
「さよなら~!!」ミカエル・ピエローラ。
※ このラストの場面も、実は先に書いた方とは違っています。
先に書いた方の作品は、バスケットボールや、玉乗りの玉など
小物が色々あって、結構裏方が大変な場面だったと、覚えて
います(>_<) 下の写真は、その場面の1枚です。後ろに見え
るのは、バスケットゴールですが、どうすればミカエルに上手く
シュートさせることができるか、色々と考えた、場面の1つです。
ミカエル。
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2012年2月25日土曜日
“勇気の石” ―全5場― 2
ピエローラとミカエル。
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
ヒョウ「(飛び上がって、吊り橋を揺らす。)」
ピエローラ「わあっ!!(欄干にしがみつく。)」
ヒョウ「(笑う。)怯えるのが得意なピエロは、しばらくそこで震えて
な!!先ずはこっちの、柔らかそうな子どもの方から・・・」
ミカエル「い・・・いやだ!!」
ヒョウ、両手を広げ、段々ミカエルを追い詰める。
ミカエル「助けて!!ピエローラ、助けてー!!」
ヒョウ「あいつに助けを求めたって、あんなとこにしがみついてん
だ。こっちに渡ってなんてこれるもんか!!」
ヒョウ、吊り橋の上で、ミカエルの腕を掴む。
ミカエル「いやだーっ!!」
その時ピエローラ、思い切って立ち上がり、橋を
駆け抜け、ヒョウに体当たりする。と、ヒョウ叫び声
を上げて、吊り橋の下へ落ちる。 ※
ヒョウ「あっ!!わ・・・わあーっ!!」
ミカエル「ピエローラ!!(ピエローラにしがみつく。)」
ピエローラ「ミカエル!!」
ミカエル「怖かったよ、ピエローラ!!」
ピエローラ「ごめんよ・・・すぐに助けられなくて・・・」
ミカエル「いいんだよ。ありがとう・・・。それよりピエローラ・・・吊り
橋を渡れたじゃないか・・・。」
ピエローラ「あ・・・(振り向いて、渡って来た吊り橋を驚いて見る。)
本当だ・・・。僕、渡れたんだ・・・こんな高い所に掛って
た橋を・・・。ミカエルが食べられるんじゃないかと、
夢中で渡ったからだ・・・。」
ミカエル「なんだって、やろうと思えばできるんだね。」
ピエローラ「本当だ・・・本当にそうだ・・・。
音楽流れ、ピエローラ、ミカエル歌う。
紗幕閉まる。
ピエローラ“なんだってできるんだ
やろうと思えばなんでもできるんだ”
ミカエル“やってやれないことはないんだ”
ピエローラ“勇気を少しだけ”
ミカエル“勇気を少しだけ”
ピエローラ「少し自信が付いたよ、僕。」
ミカエル「本当に?」
ピエローラ「どんどん登るぞ、あの山の頂上目指し!!どんな高い
所だって、頑張ればなんてことない・・・そんな気が
してきたんだ。さあ、勇気の石を見つけに行こう!!」
ミカエル、ピエローラ下手へ走り去る。
――――― 第 3 場 ―――――
音楽流れ、紗幕開く。と、中央に大木(カラカラ)。※2
真黒な鳥(フルフル)飛んできて、カラカラにちょっかい
を、かける。カラカラ、木の枝を揺らして抵抗する。
(カラカラ、フルフル歌の掛け合い。)
カラカラ“うるさい!!”
フルフル“動いてみろ”
カラカラ“花咲かしてみろ”
フルフル“うるさい
あの空飛んだら”
カラカラ“緑におおわれ”
2人“うるさい あっちいけ!!”
フルフル「ふん!!(飛び去る。)」
カラカラ「(枝を揺らす。)」
下手より、ミカエル走りながら登場。
ミカエル「早く!!早く、ピエローラ!!もう少しで頂上だよ!!」
ピエローラ「待って、ミカエル・・・」
ピエローラ、下手より登場。
ミカエル「こっちこっち!!(大木にぶつかる。)わあっ!!いって
ぇ・・・」
ピエローラ「大丈夫?ミカエル。」
ミカエル「うん・・・。何だよ、こんな道の真ん中に・・・。でっかい木
だなぁ。」
ピエローラ「本当だね。」
カラカラ「ごめんよ・・・」
ミカエル「え・・・?何か言った?ピエローラ。」
ピエローラ「ううん、僕は何も言わないよ。さ、行こう。」
ミカエル「うん・・・(何だか解せないように、回りを見回す。)」
カラカラ「どこへ行くんだい?」
ミカエル「誰!?」
ピエローラ「ミカエル?」
ミカエル「誰かいるよ、ピエローラ!!」
ピエローラ「誰かって・・・ここには僕たち2人だけだよ・・・。」
ミカエル「だって・・・」
ピエローラ「きっと木の葉が風にそよいで、何か喋ってるように、
聞こえたんだよ。」
ミカエル「でも・・・」
そこへフルフル、飛んでくる。
フルフル「こんにちは。」
ミカエル「わあっ!!出た!!」
フルフル「失礼だなぁ、そんなお化けみたいに・・・。(笑う。)」
ミカエル「・・・ごめん。」
ピエローラ「君、話せるんだね。」
フルフル「そうだよ。」
ピエローラ「山の頂上へ行くには、この道でいいのかな?」
フルフル「いいよ。」
ピエローラ「ありがとう。行こう、ミカエル。」
フルフル「・・・何しに頂上へ行くの?」
ピエローラ「勇気の石を探しに行くんだ。」
カラカラ「やめといた方がいい。」
ミカエル「誰だよ、さっきから!!」
ピエローラ「ミカエル?」
カラカラ「(目を開ける。)ごめんよ。驚かせるつもりはなかったん
だ。」
ミカエル「わあっ!!木が喋ってる!!(ピエローラの背後へ
隠れる。)」
カラカラ「僕はカラカラ・・・」
フルフル「(カラカラの言葉を遮るように。)僕はフルフル!!」
カラカラ「よろしく。」
ピエローラ「よろしく。でも、どうして勇気の石を探しに行くのは、
やめといた方がいいんだい?」
フルフル「そこに住む魔法使いに、姿を変えられるかも知れな
いからさ・・・」
ピエローラ「魔法・・・?」
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
おまけフォト(^^)
これは、旧バージョンの“勇気の石”の、カラカラフルフル場面
の変わりにあった、ロボットくんと少女の場面です(^.^)
カラカラフルフルの写真がなかったので、オマケで載せてみま
した~^^;
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
音楽流れ、カラカラとフルフル歌う。
フルフル“2羽の美しい羽を持つ鳥”
カラカラ“顔を合わせると喧嘩ばかりしてた”
フルフル“見兼ねた魔法使いのおじいさんが”
カラカラ“仲良くできないならと御仕置きをした”
フルフル“美しい羽は真っ黒”
カラカラ“飛んでいくことのできない木に”
2人“喧嘩しないように変えられー!!”
2人「あぁあ・・・もう一度、美しい羽で、あの大空を飛び回りたい
なぁ・・・」
フルフル「カラカラが悪いんだ!!カラカラが僕に言い掛かり
ばっかり・・・」
カラカラ「フルフルが勝手に張り合ってきたんだろ!?自分の
方が綺麗な羽だって・・・」
フルフル「カラカラだ!!カラカラのせいだ!!」
カラカラ「フルフルだ!!フルフルのせいだ!!」
ピエローラ「待って!!喧嘩ばかりしてても、仕方ないだろ?
お互いがお互いを認めないと・・・」
ミカエル「そう思うんだったら、仲直りすればいいじゃない。」
ピエローラ「ミカエル・・・」
ミカエル「そんなの簡単じゃないか。もう一度元の姿に戻って、
大空を飛びたいんなら、御仕置きされるようなことは
やめればいいじゃない。ね?ピエローラ、そうでしょ?
喧嘩なんかしてても、何もいいことはないと思うけど
・・・。」
ピエローラ「そうだね。友達なら、喧嘩するより仲良くする方が、
楽しいと思うよ。」
カラカラ、フルフル「友達なんか・・・」
ピエローラ「張り合ったりしても、何にもならないだろ?」
音楽流れる。
カラカラ“友達なんか・・・”
フルフル“そんなのじゃない・・・”
ピエローラ“でもお互いのことが
気になるだろ”
ミカエル“それが友達と言うもの
喧嘩しててもいいことないだろう”
スモーク流れ、カラカラとフルフル消える。
(曲調変わる。) ※3
カラカラの声「ごめんよ・・・フルフル・・・」
フルフルの声「僕の方こそ、ごめん・・・カラカラ・・・」
ミカエルとピエローラ、顔を見合わせて
微笑む。
ミカエル「あの2人、仲直りしたみたいだね。」
ピエローラ「そうだね。」
スモークの中から、2羽の綺麗な羽の鳥が
飛び出す。
ミカエル「わあっ!!カラカラとフルフル・・・?綺麗な羽だなぁ
・・・」
カラカラ「ありがとう!!君達のお陰で、魔法が解けたんだ!!」
フルフル「もうこれからは仲良くするよ!!ありがとう!!」
カラカラ「僕達は友達なんだ、ありがとう!!」
フルフル「ありがとう!!」
カラカラ、フルフル「さよならー!!」
ミカエル「もう喧嘩するなよー!!さよならー!!(大きく手を
振る。)」
2羽の鳥、嬉しそうに飛んで行く。
ピエローラ「ねぇ、ミカエル。カラカラとフルフルの勇気に気付い
たかい?」
ミカエル「勇気・・・?」
ピエローラ「そう。素直に“ごめんなさい”と言えることも、勇気
の1つなんだ。力が強いことばかりが勇気のある証拠
じゃないんだよ。」
ミカエル「ピエローラ・・・」
ピエローラ「さぁ、行こうか。」
ミカエル「うん!!」
(紗幕閉まる。)
ピエローラ“勇気の石 求めて山に行こう
共に行こう 友達だから君と僕は”
ミカエル“力を合わせれば
何でも叶う筈さ 勇気の石がある
湧いてくる勇気”
2人、下手へ走り去る。
さあ、いよいよ山の頂上です。
ミカエルとピエローラは“勇気の石”を
手にすることができるのでしょうか・・・?
では、完結編へ続きます。
※ 毎回のことですが・・・^^;
この場面も、本来は音楽が盛り上がり、ヒョウとミカエルの
追い掛け合いの、緊迫した状況が繰り広げられているの
ですが・・・“字”だけの為、どこまで伝わっているのか・・・
一杯想像して、お楽しみ下さい
※2、確か、チュンコちゃん作品で登場した“大木”さんは、この
作品の“大木”さんを使用したものです(^.^)
※3、今回の作品、この場面だけでなく、どうしても“ドライアイ
ス”を使いたい個所があり、人形劇と言う、小さな空間では
あるのですが、その知識に乏しい為、本当に試行錯誤しな
がら色々と考え、ほぼ、ぶっつけ本番で、チャレンジしまし
た~^^;
結果ですか・・・?
この場面の写真はありませんが、次の場面での“ドライアイ
ス”具合を、ご確認下さい(^_^;)
この作品後も、何度かチャレンジしましたが・・・あまりにも
結果がヨロシクない為、“ドライアイス”の使用は、しなくな
りました~(>_<)
・・・が、来年の記念公演作品で、どーしても“ドライアイス”が
欲しくて・・・「え~、またするん?」と、団員に言われながら、
再びチャレンジの予定であります^^;v
はてさて結果はどうなりますやら・・・(~_~メ)
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2012年2月24日金曜日
“勇気の石” ―全5場― ラスト動画
今回は、“勇気の石”の新バージョンから、ラストの場面の
動画を、少しご覧下さい(^.^)
これは、初めてエンジニアさんに付いて頂いて録音した作品で、
それまでは自分達で、録音したものを使用して公演して
いた為、随分、観た方から「声が・・・」と、聞こえ難いなどの
ご指摘を頂いていたのが、エンジニアさんを介して作って
ご指摘を頂いていたのが、エンジニアさんを介して作って
頂くようになって、そんな指摘は全くなくなった・・・
作品の仕上がり具合が格段に上がって行く・・・
作品の仕上がり具合が格段に上がって行く・・・
その初めての段階にいるのが、この作品です(^^)v
なので、音に関しては現在の出来と比べて頂いても、
なので、音に関しては現在の出来と比べて頂いても、
目茶苦茶変わったな~・・・と言うことはないのですが・・・
(現在は、この頃の遠慮しながら、作って頂いてた時とは違い、
何でも言いたいことを伝えて、より私の希望に近い形の仕上がり
(現在は、この頃の遠慮しながら、作って頂いてた時とは違い、
何でも言いたいことを伝えて、より私の希望に近い形の仕上がり
具合にして頂いているので、私にすると“勇気の石”と現在の作品は
比べ物にならない位、全く違う出来の作品なんですけどね・・・^^;)
動きがちょっと・・・^_^;
まだまだ未熟なビデオで、申し訳ありません<(_ _)>
この時は、まだ私は裏方さんです(^.^)
比べ物にならない位、全く違う出来の作品なんですけどね・・・^^;)
動きがちょっと・・・^_^;
まだまだ未熟なビデオで、申し訳ありません<(_ _)>
この時は、まだ私は裏方さんです(^.^)
因みにラストのシャボン玉係は私です♥
団員が買って来てくれた、シャボン玉を作る・・・玩具なのですが、
団員が買って来てくれた、シャボン玉を作る・・・玩具なのですが、
思いの外、沢山シャボン玉が出来て、とっても
楽しかった思い出があります^_^;
2012年2月23日木曜日
“勇気の石” ―全5場―
(左)ピエローラ、(右)ミカエル。
これは、まだ幼稚園の講堂をお借りして、春公演を開催している
頃、その舞台を2階客席から撮った、ビデオ写真です。残念な
ことに、半分以上、上から違う作品を重ね撮りしてしまってて、
ラスト近くのビデオしか残っていませんでした(;_;)・・・が、
もう1本、同じ幼稚園で、お誕生日会か何かの時に、公演させて
頂いた時の、ビデオが残っていましたので、合わせて紹介して
いきたいと思います(^^)v
・・・が・・・(再びすみません・・・^^;)、テープが劣化していて、
なぜか、白黒状態になってしまっています~(>_<)今時・・・
見難い写真ですが、お許し下さい
どら。
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
〈主な登場人物〉
ミカエル ・・・ 本編の主人公。
勇気を確かめたいと思っている少年。
ピエローラ ・・・ 得意な芸を持たない、サーカス一座のピエロ。
ヒョウ ・・・ 何か悪いことをしてやろうと考えている。
カラカラ ・・・ 綺麗な羽を持つ鳥。
魔法で、大木に変えられている。
フルフル ・・・ 綺麗な羽を持つ鳥。
魔法で、真黒な羽に変えられている。
老人 ・・・ 山の山頂に住む魔法使い。
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
音楽流れ、幕が開く。
――――― 第 1 場 ―――――
紗幕前、ミカエル歌い踊る。
コーラス“勇気の石 誰にもある
心に秘めた 求める勇気の石
誰でも”
ミカエル“勇気を確かめる
僕には心に思いがある
勇気を確かめる
誰にも負けない心がある
あの空 はばたく勇気
僕にもある筈 きっと
あの山 手に入れる今
目指すんだ 勇気の石”
紗幕開く。と、ピエローラ、玉乗りの練習を
しているが、上手く乗れない。
ピエローラ「よっ・・・おっと・・・」
ミカエル「(ピエローラを認め)何してるの!?」
ピエローラ「わあっ!!(引っ繰り返る。)」
ミカエル「ごめんなさい!!脅かすつもりじゃなかったんだ!!
大丈夫?」
ピエローラ「いってぇ・・・。うん。(立ち上がる。)」
ミカエル「何してたの?」
ピエローラ「玉乗りの練習さ。」
ミカエル「玉乗り・・・?」
ピエローラ「そう。僕は今、そこの広場に来てるサーカスの団員
でピエローラ。」
ミカエル「ふうん・・・。僕はミカエル。どうして練習なんかしてる
の?」
ピエローラ「僕は玉乗りが苦手なんだ。どうしても地面より、高い
所が怖くて・・・。少しでも練習すれば、上手くなれる
かなぁ・・・って・・・」
ミカエル「そうなんだ。大変だね。じゃ、僕行くよ。さよなら!」
ピエローラ「さよなら。(再び玉乗りの練習を始める。)」
行きかけたミカエル、何かを思いついたように、
ピエローラの側へ走り寄る。
ミカエル「ねぇ、ピエローラ!!」
ピエローラ「わあっ!!(玉乗りの玉から落ちる。)いってぇ・・・」
ミカエル「ごめん!!」
ピエローラ「どうかしたの?ミカエル・・・」
ミカエル「うん。僕、今からあの山のてっぺんにある“勇気の石”
を探しに行く所なんだ。」
ピエローラ「勇気の石・・・?」
ミカエル「その石があれば、どんな勇気も湧いてくると言われて
る。でも、その石のある場所に行くのは、すごく大変
なんだって。だから簡単には行けないんだ。」
ピエローラ「へぇ・・・。で、どうしてミカエルは、その勇気の石を
探しに行くんだい?」
ミカエル「僕は勇気を確かめに行くんだ!」
音楽流れる。(紗幕閉まる。)
ピエローラ「確かめに・・・?」
ピエローラとミカエル。(後ろに“ベンチ”が置いてあるの、分かり
ますか・・・?いやに平面的な“ベンチ”ですけど・・・^^;) ※
ミカエル「そう!僕にはもう勇気があるんだ!!だから、その勇気
が本物かどうか確かめに行くんだ!!」
ピエローラ「勇気は確かめたりするものじゃないよ、ミカエル・・・」
ミカエル「(聞いていないように。)ね!ピエローラも一緒に行かな
い?」
ピエローラ「え?」
ミカエル「勇気があれば、高い所が平気になって、玉乗りだって、
上手くなるんじゃない?」
ピエローラ「勇気があればいいってもんじゃないよ、ミカエル。僕は
練習が足りないだけなんだ。もっと沢山練習すれば、
玉乗りだってきっと・・・」
ミカエル「勇気の石があれば、そんなのすぐに上手くなるよ!!」
ピエローラ「僕は、そんな石いらないよ。」
ミカエル「どうして?」
ピエローラ「ねぇミカエル、勇気は石があるから湧いてくるとか、
そう言うものじゃないよ。」
ミカエル「でも、その石があればピエローラは勇気が出るかも知れ
ないんだよ?僕は無事に、その山のてっぺんまで、行く
勇気があるのかを確かめたいんだ。だから一緒に行こう
よ!!ね、ピエローラ!!」
ミカエル歌う。
“勇気の石 それさえあればもう”
ピエローラ「勇気の石なんか、ある筈ないよ。そんな石がなくても、
勇気は自然に湧いてくるものなんだ。」
“勇気の場所 そこに着いたなら”
ピエローラ「勇気を確かめる場所なんかないよ。みんなが言う、
ただの誤魔化しなんだ。」
ミカエル「勇気の石があれば、何もかも上手くいく気がする。ただ
の誤魔化しでも、その場所に行けたら、何かいいことが
待ってる気がする!!だからピエローラ!!僕と一緒
に、その石を探しに行こうよ!!勇気の石がある場所
に、2人で行こうよ!!ね?いいでしょ?」
2人歌う。
“勇気の石を見つけるんだ”
2人、上手へ去る。
――――― 第 2 場 ―――――
音楽流れ、紗幕開く。と、中央、吊り橋が掛っている。
吊り橋の上に一匹のヒョウ、ゴロンとなっている。
(吊り橋の上) ヒョウくん。
ヒョウ「・・・退屈な毎日だなぁ・・・。腹も減って、ペコペコだぜ、全く
・・・。何か面白いこと、ないのかよ・・・。毎日、毎日こう
やって昼寝三昧・・・。あぁあ・・・」
ヒョウ歌う。
“退屈毎日・・・
退屈だ今日も・・・
退屈だ昨日・・・
退屈だ明日も・・・
体が鈍っちまうぜ・・・”
ヒョウ「(上手方を見て。)おっ!!向こうからやって来るのは、
美味そうな人間じゃないか!!」 ※2
ヒョウ、欄干の陰に身を潜める。
そこへ上手より、ミカエル、ピエローラ登場。
ミカエル「随分山を登って来たね。」
ピエローラ「そうだね・・・」
ミカエル「僕、こんな高い所まで、今まで登ったことないよ。」
ピエローラ「同じく・・・。僕は地面より高い所に登ると、足が竦んで
震えてくるんだ・・・。ほら、現に今だって・・・」
ミカエル「大丈夫だよ!!高いって言ったって、足はちゃんと地面
に引っ付いてるよ。(吊り橋に気付く。)わっ!!見て!!
吊り橋があるよ!!」
ピエローラ「なんてこった・・・宙に浮いてる橋だ・・・」
ミカエル「みたいだね・・・(回りを見回して。)これを渡るのかな・・・
。でも・・・(下を覗き込む。)高いなぁ・・・」
ピエローラ「ぼ・・・僕に、この橋を渡れって言うのかい?無・・・
無理だ!!無理に決まってるじゃないか!!どこか
違う道を探して・・・」
ミカエル「平気だよ!!僕が先に渡って、お手本を見せてあげる
から!!(渡り始める。)ほら、こうやって下を見ないで
一歩一歩渡っていけば・・・。」
ピエローラ「(欄干に摑まって。)無理だ!!無理だ!!戻って
違う道を探して進もう!!僕には渡れないよ!!」
ミカエル「大丈夫だって!!思い切って渡っておいでよ!!」
ピエローラ「いいや・・・絶対に渡れない・・・渡らない!!」
ミカエル、反対側まで渡り切ろうとする。その時、
今まで隠れて、2人の様子を見ていたヒョウ登場。
(2人とも、吊り橋上にいる為、ちょっとお顔が見えていません。)
ヒョウ「やぁ、お2人さん・・・」
ミカエル「ヒョウだ!!(思わず後退りする。)」
ピエローラ「ヒョウ・・・!?」
ヒョウ「こんな人里離れた、誰もいない山の中を、何の用があって
お2人さんはウロウロしているのかな・・・?」
ミカエル「何の用って・・・ぼ・・・僕たち、あの山の頂上まで行きた
いんだ・・・」
ヒョウ「ふうん・・・あの山のてっぺんかあ・・・。そりゃあ、あの山の
てっぺんに行くには、この道を真っ直ぐに登って行くのが、
一番の近道だ・・・」
ミカエル「あ・・・ありがとう・・・。早く・・・早くピエローラ!!こっち
へ渡って来て!!」
ピエローラ「う・・・うん・・・(へっぴり腰で、橋に摑まりながら、渡ろ
うとするが、足が出ない。)」
ミカエル「ピエローラ、頑張って!!」
ピエローラ「・・・そんなこと言われても・・・ちょっと待って・・・今、
そっちに・・・」
ヒョウ「おっと・・・だが残念だなぁ・・・」
ミカエル「・・・え?」
ヒョウ「おまえさん達2人は、あの山のてっぺんには行けないぜ。」
音楽流れる。
ミカエル「・・・どうして・・・?(後退りする。)」
ヒョウ「どうして?(舌舐めずりする。)これから・・・俺様の食事に
なってもらうからさ!!」
ミカエル「ピエローラ!!」
ピエローラ「ミカエル!!」
大変!!お腹を空かせたヒョウに狙われてしまった
ミカエルとピエローラ・・・一体どうなるのでしょうか・・・?
それでは“2”へと参りましょう。
※ この頃は、人形劇の舞台と言えども、セットにもそれなりに
力を入れ(・・・今が決して手抜き、と言うわけではございま
せんのであしからず・・・^^;)“ベンチに座る”と言う動作を
付けたい・・・と思えば、より本物に近いベンチを作り、後で
出てきますが、吊り橋や岩と言ったものも、全て“・・・ような
もの”ではなく、その物的な大道具を準備していました^^;
勿論、準備はとても大変でしたが・・・。
確かこのベンチも、素材は“木材”だったと思います。
今では、程良い力の抜き加減を習得し、本物に近い偽物・・・
を、準備できるようになってきました(^.^)
※2、この“ヒョウ”くん、いつもお腹を空かせています(^_^;)
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2012年2月22日水曜日
“ルルゥの一番大切なお友達” ―全6場― 完結編
ルルゥとポン吉。 ※
ルルゥ、ポン吉歌う。
ポン吉“思い出してくれたね よかった・・・
いつも君に会いたくて
会いたくて・・・”
ルルゥ“あなたを探してたの
いつも心のどこかで・・・”
ポン吉「ルルゥと別れて、僕はおもちゃの国へやって来たんだ・・・。
本当なら、捨てられたおもちゃは、このゴミ箱へ来るんだ
けれど、僕はここへは来なくてすんだ・・・。それはルルゥ
と過ごした時間が、とても幸せで、捨てられてものすごく
悲しい筈なのに、僕の心は幸せに満ちていたから・・・。」
ルルゥ“あなたがいなくなって
いつもどこかで泣いていた”
ルルゥ「(泣く。)・・・ごめんなさい・・・ごめんね、ポン吉・・・いらな
いなんて言って・・・。あんなこと言った後、本当にママに
ポン吉を捨てられたと分かった時には、どうしていいか
分からないくらい悲しくて・・・。いくら新しいぬいぐるみを
買ってもらっても、誰もポン吉の代わりにはならなかった
・・・。本当よ!!」
いつの間にか場面変わって、舞台明るくなる。
ルルゥ「ポン吉!!私と一緒に帰りましょう!!あなたがいれば、
他のおもちゃなんていらないわ!!新しいおもちゃも欲し
がったりしない・・・!!だから、もう一度私の所へ戻って
来て!!ね!!お願い!!」
ポン吉「(首を振る。)僕は一度捨てられたから・・・もう、ルルゥと
一緒には行けないんだ・・・。」
ルルゥ「どうして・・・?私がいらないなんて言ったから・・・?」
ポン吉「そう言う決まりなんだよ・・・。」
ルルゥ「ポン吉・・・(泣く。)」
ポン吉「泣かないで・・・」
ポン吉“いつも2人で共に”
ルルゥ“過ごした・・・”
ポン吉“いつも2人で”
ルルゥ“遊んだ・・・”
2人“仲良く・・・”
「ポン吉!一緒に帰りましょう!」ルルゥ。 ※2
ポン吉「その変わり・・・(ポン吉の手元に、犬のぬいぐるみが
ゆっくり飛んでくる。それを、ルルゥに差し出す。)この、
新しい友達を大切にしてあげて・・・。」
ルルゥ「(犬のぬいぐるみを受け取る。)ポン吉・・・いや・・・いや、
ポン吉!!」
ポン吉、消えるように去る。
ルルゥ「行かないで・・・行かないでー!!ポン吉・・・行かない
でー!!」
ルルゥ、頭を抱えうずくます。
――――― 第 6 場 ―――――
場面変わり、ルルゥの部屋の様子。
小鳥のさえずりが響き渡り、朝陽が差し込む。
ルルゥ「(回りを見回す。)・・・私の・・・部屋・・・?今までのことは、
夢だったのかしら・・・。ポン吉・・・」
ママの声「ルルゥー!!」
ママ、上手より登場。
ママ「まぁ、ルルゥったら・・・服のまま寝たの?昨日ね、物置小屋
を整理したのよ。そしたら何が出て来たと思う?」
ルルゥ、ママを見る。
ママ「ほら・・・(ポン吉のぬいぐるみを差し出す。)」
ママ「ほら・・・」、 ルルゥ「ポン吉!!」 ※3
ルルゥ「ポン吉・・・?ポン吉!!(ぬいぐるみを受け取り、抱き
しめる。)」
ママ「あなたが小さい頃、一番大切にしていたぬいぐるみよ。
鼻を付けてあげたまま、仕舞い込んでいたのを忘れて
いたのね。さ、早く朝ごはん、食べにいらっしゃい。」
ママ、上手へ去る。
音楽流れ、紗幕閉まる。
ルルゥ「ポン吉!!会えたわね!!また会えた・・・。もうこれから
は、ずっと一緒よ・・・」
ルルゥ歌う。
“1つのもの 大切だと
思うことができず
いけない子だわ・・・
1つでもいい 宝物が
あると思えるのは
素晴らしいことよ・・・
気付いた今 あなたがいた
教えてくれたのは
大切な心”
紗幕開くと、おもちゃ達並んでいる。
※4
ポン吉の声「ルルゥ・・・これからも一緒に遊べるね・・・」
ルルゥ「ポン吉・・・これからも、ずっと友達だからねー!!」
――――― 幕 ―――――
※ この場面、後ろに“絵本”を登場させています。3ページくらい
のものなのですが、この頃は段ボールを使って作っていた為、
とーっても重いのです(~_~メ)この絵本、最近では
“いのちの水”のオープニングで登場したり、結構使用するの
ですが、改良を重ね、今ではだいぶ軽いものに変わりました。
“花の妖精ティンクル”ちゃんでは、絵本ではありませんが、
同じような本仕立てのものを使い、真ん中を割って、
門の開閉を表現しました。この作品のコンクール公演の
時には、ホント色々なオマケ話しがあるのですが・・・それは、
またの機会に・・・^^;一つだけ・・・その時の舞台スタッフさん
の協力に感激し、来年の7周年記念公演は、是非この会場で
・・・と、密か決めています(^^)v~・・・って、言っちゃったら
“密か”でもなんでもないですよね~(^_^;)
※2、前に並んでいるお花は、歌の最中に1本ずつ挿して増や
しています。土台は“オアシス”を使用しているのですが、
この“オアシス”・・・すごく挿しやすいんですが、パラパラと
剥がれる(?)んですよね~(>_<)目線より上で挿すし、
頭巾がないと吸いまくり・・・状態になるかも~・・・(~_~;)
※3、大体お人形が使う小物には、持ち手を付けて、自分達の
手は極力見えないようにするのですが、ポン吉くんの
ぬいぐるみだけは、客席の子ども達にも分かりやすい大きさ
にしたかった為、小物・・・と言うには、少し大き目の物に^^;
なった為、持ち手を付けることが出来ず、手で押さえています。
※4、この場面の後ろのおもちゃ達は、お分かりのように1場と
同じものです。棚のようなものに、ひっ付けてあるのですが、
背景同様、1場が終わった後、ラスト場までどこぞでひっくり返
っている為、ラストでは棚が折れ気味・・・のっかっている
お人形は倒れ気味・・・の、なんとも不細工なものになってしま
っています・・・(>_<)
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2012年2月21日火曜日
“ルルゥの一番大切なお友達” ―全6場― 3
ルルゥ「何・・・?この暗い感じ・・・」
ポン吉「ここは、おもちゃのゴミ箱だよ。」
ルルゥ「ゴミ箱・・・?」
ポン吉「そう。壊れたおもちゃや、捨てられたおもちゃが行く所が
なくて、仕方なくてここに集まるんだ。ここは早く通り過ぎ
た方がいいよ。大切にしているおもちゃは、ここには来な
い筈だから・・・。」
ルルゥ「これは何かしら・・・(ぶら下がっている布キレを触る。)」
ポン吉「ルルゥ!!それに触っちゃ駄目・・・」
じっとしていた、おもちゃのお化けが、次々と襲ってくる。
ルルゥ「キャーッ!!キャーッ!!」
ポン吉「ルルゥ!!(お化けに)やめろ・・・」
歌とも、叫びとも取れる、お化け達の声。
“取られた腕が痛いんだ・・・
破られた服は元には戻らない・・・
切られた髪は短いままだわ・・・
ゴミ箱に捨てられた僕達は
とても悲しい・・・”
ルルゥ「キャーッ!!ごめんなさい!!ごめんなさーい!!」
ポン吉「やめろーっ!!やめろーっ!!ルルゥは関係ないんだ
!!やめろ・・・!!(手でお化けを、追い払うように。)」
暴れる“オバケ”達。 ※
上手より、番人登場。
番人「・・・何を騒いでいるんだ・・・」
ポン吉「番人さん!!」
ルルゥ「番人・・・?」
ポン吉「何とかして、番人さん・・・このおもちゃのお化け・・・」
ルルゥ「キャーッ・・・!!」
番人「ええい・・・!!静まれ・・・静まれーっ!!」
飛び回っていたお化け達、急に静まり消える。
ポン吉「はぁ・・・助かった・・・。ありがとう、番人さん・・・。」
ルルゥ「(ブツブツと。)もう、何なのよ今のは・・・」
番人「こんな所へ、何しに来たのだ・・・」
ポン吉「あ・・・うん!ゴミ箱の番人さん!ここに犬のぬいぐるみ
が、紛れ込んでこなかった?」
番人「・・・犬のぬいぐるみ・・・」
ルルゥ「買ってもらったばっかりの、私の大切な宝物なの!!
真っ白な、フワフワの毛の可愛いぬいぐるみよ!!」
番人「真っ白・・・あぁ・・・そう言えば、つい今し方、また人間に
捨てられた犬のぬいぐるみが、このゴミ箱に新しく仲間
入りしたが・・・」
ルルゥ「捨てられた・・・?捨ててなんかいないわよ!!友達
に見せていたら、風で飛ばされたのよ!!」
音楽流れる。
番人「そんなことは知らないな・・・。この場所へやって来た
おもちゃは皆、子ども達の気まぐれで、捨てられたり
壊されたり・・・おもちゃ達は泣く泣くこの場所へ来たもの
ばかり。おまえの探している、その犬のぬいぐるみとやら
も、ここへ辿り着いたと言うことは、決して幸せな思いで、
ここへ来た訳ではないと言うこと・・・。」
ルルゥ「違うわ!!だから、さっきから言ってるでしょ!?風で
飛ばされたって・・・」
番人「この場所へ辿り着いたと言うことは、決して幸せでは
なかったと言うこと!!」
ルルゥ「違う・・・」
番人「次から次へと、おもちゃを取り替えたのは誰だ・・・!!」
ルルゥ「それは・・・」
(左より)ルルゥ・番人・ポン吉。※2
番人歌う。
“ここへ辿り着いた
誰のせいでもない
おまえが大切にしない”
ルルゥ歌う。
“私が・・・そんなことはない”
番人歌う。
“誰もが知っているさ
心傷つけたのは
それは誰のものでもない
おもちゃの傷ついた心”
ルルゥ「愚図愚図言ってないで、私の人形を返しなさいよ!!」
番人「何と言われようと、一度このゴミ箱に来たおもちゃは、二度
とこの場所からは出られない・・・」
ルルゥ「そんなの勝手だわ!!」
番人「・・・勝手?自分勝手に買ったり捨てたりするのはおもちゃ
じゃない・・・人間の方じゃないのか・・・」
ルルゥ「それは・・・」
番人「それとも、そのぬいぐるみの代わりに、違う人形を差し出す
か・・・!!(笑う。)おまえには捨ててもいい人形が、山程
あるだろう。」
ポン吉「・・・僕が代わるよ・・・」
ルルゥ、番人、ポン吉を見る。
ポン吉「僕が、その犬のぬいぐるみの代わりに、このゴミ箱に
残るよ・・・。だから、ルルゥにその大切なぬいぐるみを
返してあげて!!」
番人「おまえが代わりになるだと・・・?」
ルルゥ「ポン太・・・」
ポン吉「うん・・・」
番人「ゴミ箱に入れば、二度と誰かのおもちゃとして、生まれ変わ
ることはできないんだぞ。」
ポン吉「・・・いいよ・・・。どうせもう僕は、大好きだった友達とは
二度と一緒に暮らせないんだ・・・。鼻が取れて・・・
捨てられたから・・・」
ルルゥ「・・・鼻が取れて・・・捨てられた・・・」
ルルゥの回想の声。(エコー。)
ルルゥの声「ママー!!ママー!!ポン吉のお鼻が取れちゃっ
たー!!」
ママの声「まぁまぁ・・・。後でママが付けてあげるから、そこへ
置いておきなさい。」
ルルゥの声「イヤよ!!お鼻の取れたポン吉なんて、もういらな
いっ・・・!!いらない・・・いらない・・・」
音楽流れる。
ルルゥ「あなた・・・ポン吉なの?まだ私が小さい時・・・パパに
買ってもらって、とても大切にしていた・・・ポン吉・・・?」
「ポン吉なの・・・?」 ルルゥとポン吉。
ポン吉は昔、ルルゥが大切にしていた
ぬいぐるみ・・・?
さて、完結編へと参りましょう・・・。
※この“オバケ”達、棒につながっていて、横から立ってその棒
を(客席から見て)左右に動かす・・・手動なのです^^;
なので、その時の気分・・・感情の入れ具合で、動かし方に
差があり、“区役所のお祭り”公演の時には・・・はい・・・
下のような状態になってしまい・・・チョー焦りました~(>_<)
その後ですか・・・?
焦っても場面はドンドン進んでいくので、腕の力だけで2本の
オバケ付きの棒を持ち上げ・・・死にそうになりながら頑張り
ました~。・・・また、この場面・・・長いんですよね~(~_~;)
心なしか・・・ルルゥちゃんとポン吉くんも“あ・ぜ・ん”・・・
に見えませんか?・・・^^;
※2、実はこの“番人”さん、中に以前に使用していて、
今は使わなくなったお人形が入っているのです^^;
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
(どら余談^^;)
失敗と言えば・・・紗幕のカーテンレールの止めが弱く、公演
途中に片方が外れて、落ちてしまったことがありました(>_<)
さすがにあの時は、私も人形操作していて直すことができず、
近くにいるお手伝いスタッフを、客席に聞こえる聞こえない
なんて考えもせず、大声で呼びまくりました~(~_~;)
「カーテンレール直して~!!」(~_~メ)
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2012年2月20日月曜日
“ルルゥの一番大切なお友達” ―全6場― 2
おもちゃの国。
ちょうど後ろを歩いているトランプ達のお顔に、影の帯が
できてしまってて、見えにくいですね~・・・(>_<)
このトランプくん達は、足が動くようになっています(^^)v
この作品は、色々な場所で公演させてもらったので、先に
紹介していたのと、違う場所での公演ビデオから、写真に
してみました~(^^)v
確か・・・区役所で行われた、お祭りのような催し物に呼んで
頂いた・・・と記憶しております。
大ホールの一角をお借りして、舞台を組み立てた為、ライト
がなく、公演先の方が考えて、写真のように全面に何台か
のライトをセットして下さいました
こうやって、公演先々では、色々な方達の協力を得て、
初めて成り立つ私達です。ホント、毎回みなさんには感謝の
気持ちで一杯です♥
どら。
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
――――― 第 3 場 ―――――
場面変わって、トランプの国。(音楽流れる。)
トランプ達、行進して行く。(上手から下手へ。)
コーラス“ここはトランプの国
人々が楽しむ為にある
色んなゲームで皆が騒ぐ
それが僕らのあり方です”
下手より、トランプ、続いてポン吉、ルルゥ、走りながら
登場。
トランプ「早く!!早く来て!!(上手方に置いてある箱を、
指差し。)ここだよ!!この中にジョーカーが、クィーン
と閉じこもってしまったんだ!!」
ポン吉「全く・・・一体何があって、こんな中に・・・」
ルルゥ「へぇ・・・ここがトランプの国?」
ポン吉「うん。」
ルルゥ「全部、紙なのね。(珍しそうに、回りを見回す。)
わぁー・・。」
トランプ「ねぇ・・・そんなことより早く・・・」
ルルゥ「私、トランプって好きよ。それだけあれば、色々な遊びが
できるもの!」
ポン吉「うん、僕も好きだよ!」
トランプ達、行進して行く。(下手から上手へ。)
コーラス“ここはトランプの国
人々が楽しむ為にある
色んなゲームで皆が騒ぐ
それが僕らのあり方です”
トランプ「ねぇ、ポン吉!!」
ポン吉「わあっ!!分かってるよ・・・!(焦って。)」
ルルゥ「ポン・・・?」
ポン吉「(むせたように咳き込む。)おーい!!ジョーカー!!
出てこいよー!!そんなとこに、ずっと入ってたって
仕方ないだろー!!」
ジョーカー「うるさーい!!いっつも、いっつも僕は1人なんだ!!
僕だけ皆と違うんだ!!子ども達も僕を見たら、
ものすごく嫌な顔をするんだ・・・。同じトランプ同士
なのに、僕だけ・・・僕だけ仲間外れだ!!」
ポン吉「そんなの思い過ごしだよ!!トランプの国の皆は、
いつも一緒で、とても仲がいいじゃないか!!」
ジョーカー「それはジョーカー以外の、他の奴だけだ!!いっつも
いっつも皆は仲良く13枚ずつ、同じグループで楽しそ
うに遊んでる!!僕だけ・・・僕だけいつも独りぼっち
だ!!」
ポン吉「だって・・・それは・・・」
ジョーカー「だから僕はここから出ない!!絶対出ない!!」
ポン吉「そんなこと言わないで、出ておいでよ!!皆困ってるん
だ!!」
ジョーカー「嫌だ!!」
ルルゥ「あぁあ・・・、もう愚図愚図、煩いなぁ・・・。入れて欲しかっ
たら“入れて”って言えばいいでしょ!?いつも横で、皆
が仲良く遊んでるのを、ただ見てるだけなんて、そんなの
何の解決にもならないわ!!」
音楽流れる。
ルルゥ「それにトランプって、ジョーカーがないとゲームにならない
じゃない。あなたがいないと、私達、楽しめないのよ!!
分かる!?」
ジョーカー「僕がいないと・・・楽しめない・・・?」
ルルゥ「そう!!」
ポン吉「ルルゥ・・・」
ジョーカー、箱からチラッと顔を出す。
ルルゥ、歌う。
ルルゥ“友達になりたいと
素直に言えばいい・・・
簡単なことだわ
気持ちを言うの
初めから あきらめず
口に出せばいい
ただそれだけ言えば
皆仲良しに”
ジョーカー“だけど僕・・・”
ルルゥ“それはなし・・・
まずは声掛けて
手をつないで皆”
ポン吉、ルルゥ“友達だから・・・”(ポン吉、ルルゥ見合う。)
ジョーカー「友達・・・」
ジョーカー、箱から出る。
ジョーカー“僕だって友達だ・・・
本当にそうなの・・・?”
ポン吉“君がいるおかげで
皆 楽しめる”
ルルゥ“本当よ ジョーカーが
ないと遊べない
誰が足りなくても
それは同じこと・・・”
ジョーカー“ありがとう 分かったよ
ごめんなさい 皆”
ジョーカー「クィーン・・・こんな所へ閉じ込めたりして、ごめん
ね・・・(手を差し出す。)」
その手を取り、クィーン箱から出て来る。
クィーン「私達の方こそ、今までジョーカーがそんな気持ちだった
ことも、気付かずに本当にごめんなさい。私達を使って
、子ども達が楽しそうに遊べるのは、皆が揃ってこそ・・・
なのですね。ジョーカー、これからも私達と仲良くして
くれますか・・・?」
ジョーカー「うん・・・ありがとう・・・。」
(左より)ポン吉・ルルゥ・クィーン・ジョーカー
ルルゥ、ポン吉残して、紗幕閉まる。
――――― 第 4 場 ―――――
ポン吉「よかったね!」
ルルゥ「あぁあ・・・余計な寄り道しちゃった。私はぬいぐるみを・・・」
ポン吉「(ルルゥの手を取り。)行こう!!」
音楽流れ、ポン吉歌う。
“おもちゃの国ここは
誰もが楽しめる
君と僕が出会った
奇跡の場所”
ルルゥ「え?」
ポン吉、慌てて首を振る。
歌うポン吉に呼応するように、ルルゥ歌う。
ポン吉“おもちゃの国ここは”
ルルゥ“素敵ね”
ポン吉“皆が楽しめる”
ルルゥ“本当”
ポン吉“君の探すおもちゃも
ある筈だよ”
ルルゥ“だけど見つかるかしら
こんな広い場所の中で・・・”
ポン吉“大丈夫任せて”
ルルゥ“本当”
ポン吉“君の力になる”
ルルゥ“約束”
ポン吉“僕が君の為に
見つけてあげる”
2人“きっとね!!”
2人、上手へ去る。
――――― 第 5 場 ―――――
紗幕開く。と、おもちゃのゴミ箱。
おもちゃのゴミ箱。 ※
音楽流れる。
お化けが飛び回り、不気味な感じ。
下手より、おもちゃのゴミ箱の番人、ゆっくり登場。
歌う。
お化けの声「ゴミ箱の番人のお出ましだー!!」
番人“ここはおもちゃのゴミ箱 誰でも
入るかも知れない
恐ろしいゴミ箱 暗闇”
おもちゃのゴミ箱の番人。 ※2
番人、上手後方へ去る。
上手よりポン吉、ルルゥ、恐る恐る登場。
恐ろしげな場所へとやって来た、ルルゥとポン吉
ですが・・・“犬のぬいぐるみ”は見つかるので
しょうか・・・?それでは“3”へとつづきます・・・。
※ この場面は、ものすごーく大変で、色々と失敗談なども
あります。この頃は、演出に専念する為、私は人形操作には、
キョクリョク加わらず、本番では裏方的なことを主に、やって
おりました。(今では人手足らずで、そう言う訳にもいかず・・・
自分の声は自分で動かす・・・で、頑張っております^^;)
この“オバケ”の失敗は、私の中で、1、2を争うものでした。
※2、この“番人”・・・もう少し大きく作るつもりだったのですが、
出来上がったものは、ルルゥちゃんやポン吉くんと変わらず、
3人で並ぶとなんとも・・・迫力に欠けるのです(>_<)
それに分かるでしょうか・・・?手が可愛いんですよね~
・・・^^;
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2012年2月19日日曜日
“ルルゥの一番大切なお友達” ―全6場―
“ルルゥの一番大切なお友達”幼稚園公演ビデオより。 ルルゥ。
(区役所お祭り公演より) ポン吉。
このビデオは“手持ち”で撮っていたのか、引きになったり・・・
アップになったり・・・上の写真は思いっきり“引き”の一枚です。
〈主な登場人物〉
ルルゥ ・・・ 本編の主人公。
新しいおもちゃ好きの女の子。
ポン吉(ポン太) ・・・ ルルゥが昔、大切にしていたぬいぐるみ。
ジョーカー ・・・ トランプの国の住人。
クィーン ・・・ トランプの国の住人。
トランプ ・・・ トランプの国の住人。
番人 ・・・ おもちゃのゴミ箱の住人。
ママ ・・・ ルルゥのママ。
友達1
友達2
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
音楽流れ、幕が開く。
――――― 第 1 場 ――――― A
おもちゃ達が並んでいる。(おもちゃの国。)
コーラス“あぁ 僕達はおもちゃ
夢を持ちつづけ
あぁ 夢の国 誰も
希望とあこがれの国”
下段中央に立っていた、クマのぬいぐるみ(ポン吉)
一寸前へ。
ポン吉「どんな風に友達と出会ったか・・・どんな風に素敵な毎日
を遅れたか・・・みんなそれぞれ、過ごした環境は違う
けど、幸せな時を過ごしたおもちゃ達はまた、ここで
新しい友達に出会うのを、楽しみに待っているのです。」
コーラス“あぁ 僕達はおもちゃ
夢を持ちつづけ
あぁ 夢の国 誰も
希望とあこがれの国”
紗幕閉まる。
――――― 第 1 場 ――――― B
下手より、友達1、2、話している風に登場。
そこへ、下手の方から呼び声が聞こえる。
ルルゥの声「待ってー!!ねえ、待ってよー!!」
友達1、2、下手方振り返ると、片手に犬のぬいぐるみを
持った少女(ルルゥ)、息を切らせて走り登場。
ルルゥ「待ってよ・・・ハア・・・ハア・・・」
友達1「ルルゥ・・・」
友達2「どうしたの?そんなに息切らせて・・・」
ルルゥ「2人に見せたいものがあるの!!」
友達1「・・・見せたいもの・・・?(怪訝な顔をして、友達2と
見合す。)」
ルルゥ「ジャジャーン!!(手に持っていた、ぬいぐるみを高々と
上げて見せる。)昨日、パパが買って来てくれたの!!
いいでしょう!!」
友達2「(溜め息を吐く。)・・・ルルゥったら、こないだも新しい
ぬいぐるみを買ってもらったって言ってなかった?」
ルルゥ「ネコのぬいぐるみ?あんなのもう飽きちゃった!」
友達2「・・・ネコ?私はリスのぬいぐるみのことを言ってるのよ?」
ルルゥ「リス?そんなのあったかしら・・・」
友達1「私も知ってるわ。ほら、去年のクリスマスプレゼントに
もらったって、みんなに自慢してたじゃない。」
ルルゥ「クリスマス・・・ああ・・・とっくの昔に、妹にあげちゃったわ!
それより見て!この子、すごく可愛いの!!」
ルルゥとお友達。
見えにくいですが、ルルゥは腕の中に、白い犬のぬいぐるみ
を抱いています(^^)v ※
思いっきり“アップ”の一枚です^^;
ルルゥちゃんの持つ“犬のぬいぐるみ”も分かります。
2人の友達、顔を見合わせ、肩をすくめる。
ルルゥ、歌い踊る。(友達、加わる。)
ルルゥ“すごく可愛い
私の人形
買ってもらった
新しい友達”
友達1、2“本当にルルゥは
次から次へ
おもちゃを変えるわ”
友達1“また”
友達2“ルルゥ”
友達1“あきた”
友達2“すぐ”
友達1“次”
友達2“人形”
友達1“いつ”
友達2“まで”
友達1“つづく”
友達2“ほんと”
友達1、2「やれやれ・・・」
ルルゥ“新しい人形
とても可愛いの
宝物なの
大切にするからね”
友達1“いつまでも
つづくのかしら”
友達2“今言った
言葉は”
友達1“すぐ あきる”
友達2“3日ね”
友達1“今日だけかも”
友達2“明日にはもう・・・”
ルルゥ、ぬいぐるみを手に乗せ掲げる。
その時、突然強い風が吹いて、ぬいぐるみがルルゥの
手から、飛ばされていく。(ビューン!!)
友達1、2「(強い風に驚く。)キャーッ!!」
ルルゥ「あっ!!私のぬいぐるみが!!待って・・・待ってー!!
私のぬいぐるみ、行かないでーっ!!」
ルルゥ、ぬいぐるみを追い掛けて、上手へ走り去る。
友達1、2「ルルゥ!!」
(友達1、2下へ。強風の音残して、場面変わる。)
「私のぬいぐるみ、待ってー!!」ルルゥ。
――――― 第 2 場 ―――――
紗幕開く。
上手より、息を切らせてルルゥ、走りながら登場。
ルルゥ「待って・・・待ってよ・・・待って・・・(座り込む。)」
そこへ、下手よりポン吉登場。
微笑みながら、ゆっくりルルゥの側へ。
ポン吉「・・・ルルゥ・・・(嬉しそうに。)」
ルルゥ「え?(ポン吉を認めて。)」
ポン吉「あ・・・こんにちは・・・」
ルルゥ「・・・誰?」
ポン吉「・・・僕はここ・・・おもちゃの国の住人だよ。名前はポン・・・
(言いかけて口ごもる。)・・・ポン太・・・そう、ポン太!」
ルルゥ「おもちゃの国・・・?おもちゃの国ですって!?じゃあ、
あなたもおもちゃなの・・・?」
ポン吉「うん。」
ルルゥ「随分、汚れてるのね。」
ポン吉「前に僕を大切にしてた子が、片時も僕のことを離さなかった
から・・・」
ルルゥ「ふうん・・・」
ポン吉「・・・鼻も取れてるんだ・・・(鼻を取って見せる。)・・・ハハ・・・」
“おもちゃの国” ルルゥとポン吉。 ※2
ルルゥ「そんなことどうでもいいわ!私は他のおもちゃにも、おもちゃ
の国にも用なんてないんだから!!私は昨日、パパに
買ってもらった犬のぬいぐるみを追い掛けて、ここまで来た
のよ!!私の宝物なんだから!!」
ポン吉「・・・宝物・・・。君のぬいぐるみもきっと、このおもちゃの国の
どこかにいるよ。」
音楽流れる。
ルルゥ「本当!?」
ポン吉「うん。だって、迷子になったり捨てられたり・・・おもちゃ達が
どうしていいか分からなくなった時には、みんな、この
おもちゃの国に来るんだよ。」
ルルゥ「じゃあ、私のぬいぐるみも、この国のどこかにいるってこと
?」
ポン吉歌う。
“おもちゃの国の中に”
ルルゥ「わあーっ・・・」
ルルゥ歌う。
“見つける 今こそ私の力で
あなたを絶対”
ポン吉歌う。
“見つける 今こそ共に君と行こう
必ず探そう”
2人歌う。
“手を合わせ 立ち向かう
見つける 今こそ2人の力で
あなたを絶対”
ポン吉「僕も一緒に探してあげるよ!」
ルルゥ「本当!?」
ポン吉「うん!!」
2人、下手方へ行こうとすると、下手より1枚のトランプ、
慌てて走りながら登場。
(左より)ルルゥ・ポン吉・トランプ。 ※3
トランプ「大変だー!!大変だよーっ!!はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・
(ポン吉を認め。)あ!!ポン吉!!大変なんだ!!」
ポン吉「しっ!!何言ってんだよ!!僕はポン太だろ!!間違え
るなんて失礼だなぁ・・・ハハハ・・・(作り笑いをする。)」
トランプ「どうしたんだよ、ポン・・・」
ポン吉「(慌てて、トランプの口を塞ぐ。)ポン太!!僕はポン太
!!」
トランプ「(ポン吉の手を払い除ける。)どっちだっていいよ!!
それより大変なんだ!!僕達のトランプ王国で、
ジョーカーが反乱を起こして、ダイヤのクィーンを人質
に、トランプケースの中に立て籠もったんだ!!何とか
してよ、ポン吉・・・」
ポン吉「(トランプの“・・・吉”の言葉に、被せるように叫ぶ。)
えーっ!!」
トランプ「(その声に驚いて。)わーっ!!」
ルルゥ「もう、2人揃って大きな声出さないでよ!!」
ポン吉「ごめん・・・」
トランプ「何とかしてよ!!ポン・・・」
ポン吉「(“・・・吉”に被せる。)分かった!!分かったよ!!
ジョーカーを何とかすればいいんだね。」
トランプ「うん!!早く!!」
トランプ、下手へ走り去る。
ポン吉「はぁ・・・僕に何とかできるのかなぁ・・・。」
ルルゥ「私のぬいぐるみは!?」
ポン吉「仕方ない・・・。ルルゥ!一緒に付いて来て!!(ルルゥの
手を引っ張り、下手方へ。)
ルルゥ「え・・・?もう、何で私まで・・・!!私は私のぬいぐるみを
探す為に来たのよー!!」
2人、下手へ去る。
さて、ポン吉と一緒にぬいぐるみを探すことに
なったルルゥですが・・・。ホントに見つかるので
しょうか・・・?何かを隠しているようなポン吉の
正体は一体・・・。
それでは“2”へつづきます。
※後ろの紗幕に、黒い帯ができています(-_-;)
あれは、客席上から、ライトを当てて頂いてる為、
舞台の全面上の影ができてしまっているからです・・・(>_<)
今では、中からのライトを購入し、あまり“影”は出来難いの
ですが、この頃は、舞台の組み立て方1つとっても、
試行錯誤を毎回重ねておりました^^;
※2、この“ポン吉”くんのお人形、分かりにくいかも知れません
が、お鼻が離れるように作ってあります(^^)v
どうしても、劇中で、このお鼻が取れる(・・・後半、この“鼻が
取れる”、大切なキーワードになってきます^^;)を、表現した
くて、色々と苦心しながら作ったのですが、出来上がりは
上々・・・(^^)vだったのではないか・・・と^^;
離れたお鼻・・・見て頂けなくて残念です(>_<)
※3、この写真の立ち位置から見て、多分、公演時では
トランプくん、上手から登場して上手にみんな、引っ込んだ
んでしょうね~^^;台本と“上手””下手”が入れ代わることは、
練習中に考えながら動きを付けているもので、実は多々ある
ことなのです(^_^;)
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“ルルゥの一番大切なお友達” 10分動画
これは、去年の区役所のお祭り公演と同じ催し物に、
何年か前に呼んで頂いた時の、公演時のビデオです^_^;
“お祭り”と言うことで、回りは結構“ワサワサ”していますが、
“お祭り”と言うことで、回りは結構“ワサワサ”していますが、
体育館のような場所で行っていると言うこともあり、
そのザワメキ具合はお許し下さい<(_ _)>
この当時は、グー版“ワールド”でもお話ししましたが、
この当時は、グー版“ワールド”でもお話ししましたが、
私はまだ、声は主役ですが、動きは裏方を主に
しておりました(^^)v
この公演の時にも・・・
写真ではご覧頂いたかも知れませんが、
後ろで暴れ回るお化けを担当していて、
途中で、そのお化けの棒が落ちてしまい、
途中で、そのお化けの棒が落ちてしまい、
かなり焦りまくって動かしていたのですが・・・^^;
その焦り具合・・・写真よりリアルに伝わりますでしょうか・・・?
2012年2月18日土曜日
“花の妖精ティンクルの小さな冒険” ―全3場― 完結編
後ろの背景・・・大変なことになってきました!!・・・の1枚です^^;
この時、私はティンクルちゃんとピコを1人で持っていて、自分の
ことで精一杯だった為、後ろの様子にはあまり気付くことができませ
んでした(;_;)・・・が、みんな、自分たちの出来る範囲で、頑張って
くれているんだ・・・と分かり、なんとも心強いメンバーたちに、ホント
嬉しい気持ち一杯の私です・・・♥
余談ですが・・・私はこのまま、“少年”くんが去るまで、2体持ちを
しています^^;
もう一つ余談ですが・・・取れ掛けの背景の後ろに、チラッと見えて
いるのは、春公演3本立ての2本目“音の妖精ティンクル・・・”の
最初の背景です(^^♪
どら。
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
その時、一際大きなカミナリが落ちた音。
ティンクル「キャーッ!!」
少年「わあっ!!」
3人、恐る恐る回りを見回す。
大王の声「誰だー!!私の屋敷で、大騒ぎしているのは!!」
ティンクル「キャーッ!!」
ピコ「ティンクルー!!」
ティンクル、ピコ、端の方で方を寄せ合って、ガタガタ
震えている。 (上の写真。)
少年「な・・・何・・・?」
大王の声「何百年も静かに眠っていたのに、おまえたちのせいで
目が覚めてしまったではないか・・・!!」
少年「な・・・何百年も眠っていた・・・?」
その時、フワフワ浮かぶ、布が現れる。 ※
少年「わ・・・わ・・・わあーっ!!出たーっ!!本物のお化けだ
-っ!!ごめんなさい!!ごめんなさーい!!」
大王の声「もう二度と、ここで悪いことをしたら許さんぞーっ!!」
少年「はーいっ!!」
少年、杖を放り出して、下手へ走り去る。
入れ代るように、大王、上手より登場。
大王「(震えている2人の側へ。)ティンクル・・・」
ティンクル「ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
ピコ「煩くしてごめんなさい!!」
大王「ティンクル。(ティンクルの肩に、手を掛ける。)ティンクル
!」
ティンクル「キャーッ!!」
大王「私だ!」
ティンクル「・・・え・・・?」
大王「私だよ、ティンクル・・・!」
ティンクル「・・・私?(チラッと見る。)大王様・・・大王様!!来て
くれたのね!!」
大王「全く・・・私の言うことを聞かずに、勝手なことばかりするか
ら、こんな目に遭うのだぞ。」
ティンクル「・・・ごめんなさい・・・」
大王「さぁ、妖精の国へ帰るぞ。二度とおまえは、地上へ来ること
は許さんからな!」
ティンクル「大王様!」
大王「行くぞ!」
大王、上手へ去る。
――――― 第 3 場 ―――――
音楽流れる。
ピコ「ティンクル!また会える・・・?」
ティンクル「ええ・・・多分・・・」
ピコ「僕のせいで、もう地上には来れないの?」
ティンクル「ううん、違うわ!この場所にいなくても、私はいつでも
あなたのことを見てるわ!」
ピコ「ティンクル・・・」
ティンクル「いつでもあなたの側にいる!花の咲く場所で・・・。
だから、そんな顔しないで!」
ティンクル歌う。
“また会いましょう2人
この地上で再び
奇跡のような出会い
力を合わせた”
ティンクル「ピコ・・・一緒に杖を取り返しに来てくれて、ありがとう
!」
ピコ「僕の方こそ、薬草の為に・・・ありがとう!」
ティンクル「さよなら!」
ピコ「さよなら!」
2人歌う。
“また会いましょう”
ピコ「また遊びに来てね!」
ティンクル「勿論よ!!」
2人歌う。
“この地上で”
大王の声「ティンクル・・・」
ティンクル「大王様・・・?」
大王の声「おまえが、友達の為にしたことに免じて、たまには
地上に行くことを許そう・・・」
ティンクル「大王様!!」
ティンクル杖を振ると、辺り一面、色とりどりの
花畑に変わる。
音楽盛り上がり。
――――― 幕 ―――――
※ 本当は釣り竿のようなものに、布などをぶら下げて、
表現しようと思っていたのですが、公演ではなぜか・・・
ポン吉っつぁんの時の“番人”さんを使用しています^^;
この“ポン吉”くんの、練習中の呼び名は“ポンきっつぁん”
でした(^_^;)
― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪
おまけフォト(^^)
(左より)トマトちゃん・リンゴちゃん・ただのイチゴ^^;
少し時間があったので、作ってみました~(^^)v
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