2012年2月22日水曜日

“ルルゥの一番大切なお友達” ―全6場― 完結編


             ルルゥとポン吉。 ※


 

     ルルゥ、ポン吉歌う。

    ポン吉“思い出してくれたね よかった・・・
         いつも君に会いたくて
         会いたくて・・・”

    ルルゥ“あなたを探してたの
         いつも心のどこかで・・・”

  ポン吉「ルルゥと別れて、僕はおもちゃの国へやって来たんだ・・・。
       本当なら、捨てられたおもちゃは、このゴミ箱へ来るんだ
       けれど、僕はここへは来なくてすんだ・・・。それはルルゥ
       と過ごした時間が、とても幸せで、捨てられてものすごく
       悲しい筈なのに、僕の心は幸せに満ちていたから・・・。」
  
     ルルゥ“あなたがいなくなって
          いつもどこかで泣いていた”

  ルルゥ「(泣く。)・・・ごめんなさい・・・ごめんね、ポン吉・・・いらな
       いなんて言って・・・。あんなこと言った後、本当にママに
       ポン吉を捨てられたと分かった時には、どうしていいか
       分からないくらい悲しくて・・・。いくら新しいぬいぐるみを
       買ってもらっても、誰もポン吉の代わりにはならなかった
       ・・・。本当よ!!」
 
      いつの間にか場面変わって、舞台明るくなる。

  ルルゥ「ポン吉!!私と一緒に帰りましょう!!あなたがいれば、
       他のおもちゃなんていらないわ!!新しいおもちゃも欲し
       がったりしない・・・!!だから、もう一度私の所へ戻って
       来て!!ね!!お願い!!」
  ポン吉「(首を振る。)僕は一度捨てられたから・・・もう、ルルゥと
       一緒には行けないんだ・・・。」
  ルルゥ「どうして・・・?私がいらないなんて言ったから・・・?」
  ポン吉「そう言う決まりなんだよ・・・。」
  ルルゥ「ポン吉・・・(泣く。)」
  ポン吉「泣かないで・・・」

     ポン吉“いつも2人で共に”

     ルルゥ“過ごした・・・”

     ポン吉“いつも2人で”

     ルルゥ“遊んだ・・・”

     2人“仲良く・・・”
   

 
     「ポン吉!一緒に帰りましょう!」ルルゥ。 ※2



  ポン吉「その変わり・・・(ポン吉の手元に、犬のぬいぐるみが
       ゆっくり飛んでくる。それを、ルルゥに差し出す。)この、
       新しい友達を大切にしてあげて・・・。」
  ルルゥ「(犬のぬいぐるみを受け取る。)ポン吉・・・いや・・・いや、
       ポン吉!!」

      ポン吉、消えるように去る。

  ルルゥ「行かないで・・・行かないでー!!ポン吉・・・行かない
       でー!!」

      ルルゥ、頭を抱えうずくます。

  ――――― 第 6 場 ―――――

      場面変わり、ルルゥの部屋の様子。
      小鳥のさえずりが響き渡り、朝陽が差し込む。

  ルルゥ「(回りを見回す。)・・・私の・・・部屋・・・?今までのことは、
       夢だったのかしら・・・。ポン吉・・・」
  
  ママの声「ルルゥー!!」

      ママ、上手より登場。

  ママ「まぁ、ルルゥったら・・・服のまま寝たの?昨日ね、物置小屋
      を整理したのよ。そしたら何が出て来たと思う?」

      ルルゥ、ママを見る。

  ママ「ほら・・・(ポン吉のぬいぐるみを差し出す。)」


 
      ママ「ほら・・・」、 ルルゥ「ポン吉!!」 ※3



  ルルゥ「ポン吉・・・?ポン吉!!(ぬいぐるみを受け取り、抱き
       しめる。)」
  ママ「あなたが小さい頃、一番大切にしていたぬいぐるみよ。
      鼻を付けてあげたまま、仕舞い込んでいたのを忘れて
      いたのね。さ、早く朝ごはん、食べにいらっしゃい。」

      ママ、上手へ去る。
      音楽流れ、紗幕閉まる。


 


  ルルゥ「ポン吉!!会えたわね!!また会えた・・・。もうこれから
       は、ずっと一緒よ・・・」

      ルルゥ歌う。

      “1つのもの 大切だと
       思うことができず
       いけない子だわ・・・
       1つでもいい 宝物が
       あると思えるのは
       素晴らしいことよ・・・
       気付いた今 あなたがいた
       教えてくれたのは
       大切な心”

      紗幕開くと、おもちゃ達並んでいる。



        
                  ※4




  ポン吉の声「ルルゥ・・・これからも一緒に遊べるね・・・」

  ルルゥ「ポン吉・・・これからも、ずっと友達だからねー!!」




          ――――― 幕 ―――――







    









 ※ この場面、後ろに“絵本”を登場させています。3ページくらい
   のものなのですが、この頃は段ボールを使って作っていた為、
   とーっても重いのです(~_~メ)この絵本、最近では
   “いのちの水”のオープニングで登場したり、結構使用するの
   ですが、改良を重ね、今ではだいぶ軽いものに変わりました。

   “花の妖精ティンクル”ちゃんでは、絵本ではありませんが、
   同じような本仕立てのものを使い、真ん中を割って、
   門の開閉を表現しました。この作品のコンクール公演の
   時には、ホント色々なオマケ話しがあるのですが・・・それは、
   またの機会に・・・^^;一つだけ・・・その時の舞台スタッフさん
   の協力に感激し、来年の7周年記念公演は、是非この会場で
   ・・・と、密か決めています(^^)v~・・・って、言っちゃったら
   “密か”でもなんでもないですよね~(^_^;)
 
 
 ※2、前に並んでいるお花は、歌の最中に1本ずつ挿して増や
   しています。土台は“オアシス”を使用しているのですが、
   この“オアシス”・・・すごく挿しやすいんですが、パラパラと
   剥がれる(?)んですよね~(>_<)目線より上で挿すし、
   頭巾がないと吸いまくり・・・状態になるかも~・・・(~_~;)
   

 ※3、大体お人形が使う小物には、持ち手を付けて、自分達の
   手は極力見えないようにするのですが、ポン吉くんの
   ぬいぐるみだけは、客席の子ども達にも分かりやすい大きさ
   にしたかった為、小物・・・と言うには、少し大き目の物に^^;
   なった為、持ち手を付けることが出来ず、手で押さえています。


 ※4、この場面の後ろのおもちゃ達は、お分かりのように1場と
   同じものです。棚のようなものに、ひっ付けてあるのですが、
   背景同様、1場が終わった後、ラスト場までどこぞでひっくり返
   っている為、ラストでは棚が折れ気味・・・のっかっている
   お人形は倒れ気味・・・の、なんとも不細工なものになってしま
   っています・・・(>_<)
   


 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪






  http://milky.geocities.jp/little_pine2012/performance.html

       http://blog.goo.ne.jp/ritorupain2005

     http://blogs.yahoo.co.jp/dorapontaaponta

0 件のコメント:

コメントを投稿