2012年2月23日木曜日

“勇気の石” ―全5場―


            (左)ピエローラ、(右)ミカエル。


  これは、まだ幼稚園の講堂をお借りして、春公演を開催している
  頃、その舞台を2階客席から撮った、ビデオ写真です。残念な
  ことに、半分以上、上から違う作品を重ね撮りしてしまってて、
  ラスト近くのビデオしか残っていませんでした(;_;)・・・が、
  もう1本、同じ幼稚園で、お誕生日会か何かの時に、公演させて
  頂いた時の、ビデオが残っていましたので、合わせて紹介して
  いきたいと思います(^^)v
  ・・・が・・・(再びすみません・・・^^;)、テープが劣化していて、
  なぜか、白黒状態になってしまっています~(>_<)今時・・・
  見難い写真ですが、お許し下さい
  



                                   どら。




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     〈主な登場人物〉

  ミカエル ・・・ 本編の主人公。
           勇気を確かめたいと思っている少年。

  ピエローラ ・・・ 得意な芸を持たない、サーカス一座のピエロ。

  ヒョウ ・・・ 何か悪いことをしてやろうと考えている。

  カラカラ ・・・ 綺麗な羽を持つ鳥。
           魔法で、大木に変えられている。

  フルフル ・・・ 綺麗な羽を持つ鳥。
           魔法で、真黒な羽に変えられている。

  老人 ・・・ 山の山頂に住む魔法使い。


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        音楽流れ、幕が開く。

  ――――― 第 1 場 ―――――

        紗幕前、ミカエル歌い踊る。

     コーラス“勇気の石 誰にもある
           心に秘めた 求める勇気の石
           誰でも”

     ミカエル“勇気を確かめる
           僕には心に思いがある
           勇気を確かめる
           誰にも負けない心がある

           あの空 はばたく勇気
           僕にもある筈 きっと
           あの山 手に入れる今
           目指すんだ 勇気の石”

        紗幕開く。と、ピエローラ、玉乗りの練習を
        しているが、上手く乗れない。

  ピエローラ「よっ・・・おっと・・・」
  ミカエル「(ピエローラを認め)何してるの!?」
  ピエローラ「わあっ!!(引っ繰り返る。)」
  ミカエル「ごめんなさい!!脅かすつもりじゃなかったんだ!!
        大丈夫?」
  ピエローラ「いってぇ・・・。うん。(立ち上がる。)」
  ミカエル「何してたの?」
  ピエローラ「玉乗りの練習さ。」
  ミカエル「玉乗り・・・?」
  ピエローラ「そう。僕は今、そこの広場に来てるサーカスの団員
         でピエローラ。」
  ミカエル「ふうん・・・。僕はミカエル。どうして練習なんかしてる
        の?」
  ピエローラ「僕は玉乗りが苦手なんだ。どうしても地面より、高い
         所が怖くて・・・。少しでも練習すれば、上手くなれる
         かなぁ・・・って・・・」
  ミカエル「そうなんだ。大変だね。じゃ、僕行くよ。さよなら!」
  ピエローラ「さよなら。(再び玉乗りの練習を始める。)」

        行きかけたミカエル、何かを思いついたように、
        ピエローラの側へ走り寄る。

  ミカエル「ねぇ、ピエローラ!!」
  ピエローラ「わあっ!!(玉乗りの玉から落ちる。)いってぇ・・・」
  ミカエル「ごめん!!」
  ピエローラ「どうかしたの?ミカエル・・・」
  ミカエル「うん。僕、今からあの山のてっぺんにある“勇気の石”
        を探しに行く所なんだ。」
  ピエローラ「勇気の石・・・?」
  ミカエル「その石があれば、どんな勇気も湧いてくると言われて
        る。でも、その石のある場所に行くのは、すごく大変
        なんだって。だから簡単には行けないんだ。」
  ピエローラ「へぇ・・・。で、どうしてミカエルは、その勇気の石を
         探しに行くんだい?」
  ミカエル「僕は勇気を確かめに行くんだ!」

        音楽流れる。(紗幕閉まる。)

  ピエローラ「確かめに・・・?」


  
   ピエローラとミカエル。(後ろに“ベンチ”が置いてあるの、分かり
  ますか・・・?いやに平面的な“ベンチ”ですけど・・・^^;)  ※


 
  ミカエル「そう!僕にはもう勇気があるんだ!!だから、その勇気
        が本物かどうか確かめに行くんだ!!」
  ピエローラ「勇気は確かめたりするものじゃないよ、ミカエル・・・」
  ミカエル「(聞いていないように。)ね!ピエローラも一緒に行かな
        い?」
  ピエローラ「え?」
  ミカエル「勇気があれば、高い所が平気になって、玉乗りだって、
        上手くなるんじゃない?」
  ピエローラ「勇気があればいいってもんじゃないよ、ミカエル。僕は
         練習が足りないだけなんだ。もっと沢山練習すれば、
         玉乗りだってきっと・・・」
  ミカエル「勇気の石があれば、そんなのすぐに上手くなるよ!!」
  ピエローラ「僕は、そんな石いらないよ。」
  ミカエル「どうして?」
  ピエローラ「ねぇミカエル、勇気は石があるから湧いてくるとか、
         そう言うものじゃないよ。」
  ミカエル「でも、その石があればピエローラは勇気が出るかも知れ
        ないんだよ?僕は無事に、その山のてっぺんまで、行く
        勇気があるのかを確かめたいんだ。だから一緒に行こう
        よ!!ね、ピエローラ!!」

        ミカエル歌う。

        “勇気の石 それさえあればもう”

  ピエローラ「勇気の石なんか、ある筈ないよ。そんな石がなくても、
         勇気は自然に湧いてくるものなんだ。」

        “勇気の場所 そこに着いたなら”

  ピエローラ「勇気を確かめる場所なんかないよ。みんなが言う、
         ただの誤魔化しなんだ。」
  ミカエル「勇気の石があれば、何もかも上手くいく気がする。ただ
        の誤魔化しでも、その場所に行けたら、何かいいことが
        待ってる気がする!!だからピエローラ!!僕と一緒
        に、その石を探しに行こうよ!!勇気の石がある場所
        に、2人で行こうよ!!ね?いいでしょ?」

        2人歌う。

        “勇気の石を見つけるんだ”

        2人、上手へ去る。

  ――――― 第 2 場 ―――――
              
        音楽流れ、紗幕開く。と、中央、吊り橋が掛っている。
        吊り橋の上に一匹のヒョウ、ゴロンとなっている。


  
            (吊り橋の上) ヒョウくん。


  ヒョウ「・・・退屈な毎日だなぁ・・・。腹も減って、ペコペコだぜ、全く
      ・・・。何か面白いこと、ないのかよ・・・。毎日、毎日こう
      やって昼寝三昧・・・。あぁあ・・・」

        ヒョウ歌う。

        “退屈毎日・・・
         退屈だ今日も・・・
         退屈だ昨日・・・
         退屈だ明日も・・・
         体が鈍っちまうぜ・・・”

  ヒョウ「(上手方を見て。)おっ!!向こうからやって来るのは、
      美味そうな人間じゃないか!!」    ※2
 
        ヒョウ、欄干の陰に身を潜める。


  
   

        そこへ上手より、ミカエル、ピエローラ登場。

  ミカエル「随分山を登って来たね。」
  ピエローラ「そうだね・・・」
  ミカエル「僕、こんな高い所まで、今まで登ったことないよ。」
  ピエローラ「同じく・・・。僕は地面より高い所に登ると、足が竦んで
         震えてくるんだ・・・。ほら、現に今だって・・・」
  ミカエル「大丈夫だよ!!高いって言ったって、足はちゃんと地面
        に引っ付いてるよ。(吊り橋に気付く。)わっ!!見て!!
        吊り橋があるよ!!」
  ピエローラ「なんてこった・・・宙に浮いてる橋だ・・・」
  ミカエル「みたいだね・・・(回りを見回して。)これを渡るのかな・・・
        。でも・・・(下を覗き込む。)高いなぁ・・・」
  ピエローラ「ぼ・・・僕に、この橋を渡れって言うのかい?無・・・
         無理だ!!無理に決まってるじゃないか!!どこか
         違う道を探して・・・」
  ミカエル「平気だよ!!僕が先に渡って、お手本を見せてあげる
        から!!(渡り始める。)ほら、こうやって下を見ないで
        一歩一歩渡っていけば・・・。」
  ピエローラ「(欄干に摑まって。)無理だ!!無理だ!!戻って
         違う道を探して進もう!!僕には渡れないよ!!」
  ミカエル「大丈夫だって!!思い切って渡っておいでよ!!」
  ピエローラ「いいや・・・絶対に渡れない・・・渡らない!!」
  
        ミカエル、反対側まで渡り切ろうとする。その時、
        今まで隠れて、2人の様子を見ていたヒョウ登場。


  
  (2人とも、吊り橋上にいる為、ちょっとお顔が見えていません。)


  ヒョウ「やぁ、お2人さん・・・」
  ミカエル「ヒョウだ!!(思わず後退りする。)」
  ピエローラ「ヒョウ・・・!?」
  ヒョウ「こんな人里離れた、誰もいない山の中を、何の用があって
      お2人さんはウロウロしているのかな・・・?」
  ミカエル「何の用って・・・ぼ・・・僕たち、あの山の頂上まで行きた
        いんだ・・・」
  ヒョウ「ふうん・・・あの山のてっぺんかあ・・・。そりゃあ、あの山の
      てっぺんに行くには、この道を真っ直ぐに登って行くのが、
      一番の近道だ・・・」
  ミカエル「あ・・・ありがとう・・・。早く・・・早くピエローラ!!こっち
        へ渡って来て!!」
  ピエローラ「う・・・うん・・・(へっぴり腰で、橋に摑まりながら、渡ろ
         うとするが、足が出ない。)」
  ミカエル「ピエローラ、頑張って!!」
  ピエローラ「・・・そんなこと言われても・・・ちょっと待って・・・今、
         そっちに・・・」
  ヒョウ「おっと・・・だが残念だなぁ・・・」
  ミカエル「・・・え?」
  ヒョウ「おまえさん達2人は、あの山のてっぺんには行けないぜ。」 

        音楽流れる。

  ミカエル「・・・どうして・・・?(後退りする。)」
  ヒョウ「どうして?(舌舐めずりする。)これから・・・俺様の食事に
      なってもらうからさ!!」
  ミカエル「ピエローラ!!」
  ピエローラ「ミカエル!!」









       大変!!お腹を空かせたヒョウに狙われてしまった
       ミカエルとピエローラ・・・一体どうなるのでしょうか・・・?
       それでは“2”へと参りましょう。













 ※ この頃は、人形劇の舞台と言えども、セットにもそれなりに
   力を入れ(・・・今が決して手抜き、と言うわけではございま
   せんのであしからず・・・^^;)“ベンチに座る”と言う動作を
   付けたい・・・と思えば、より本物に近いベンチを作り、後で
   出てきますが、吊り橋や岩と言ったものも、全て“・・・ような
   もの”ではなく、その物的な大道具を準備していました^^;
   勿論、準備はとても大変でしたが・・・。
   確かこのベンチも、素材は“木材”だったと思います。
   今では、程良い力の抜き加減を習得し、本物に近い偽物・・・
   を、準備できるようになってきました(^.^)

 
 ※2、この“ヒョウ”くん、いつもお腹を空かせています(^_^;)




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