2012年2月8日水曜日
“楽しい森の仲間たち” ―全4場―
“楽しい森の仲間たち”育児サークル公演より。(クマさん。)
〈主な登場人物〉
クマ ・・・ 森一番の力持ち。
チュンコ ・・・ 森に住む黄色い小鳥。
ヒョウ ・・・ いつもお腹を空かしている。
大木 ・・・昔々から森に住む。
ルルゥ ・・・おもちゃ好きな女の子。
(“ルルゥの一番大切なお友達”の主人公。)※
ポン吉 ・・・ ルルゥの大切にしているぬいぐるみ。
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音楽流れ、幕が開く。
――――― 第 1 場 ――――― A
緑溢れる森の様子。
中央にクマ、歌う。
“ようこそ不思議な森
僕達の森だよ
楽しい仲間がいる
僕達の住む場所”
クマ「こんにちは!僕はこの森に住むクマです。今日は皆、
僕の森に遊びに来てくれてありがとう。この森には、
僕の友達が沢山住んでいます。あ・・・ほら、向こうから
飛んで来たのは・・・森一番のおしゃべりさん、黄色い
小鳥のチュンコちゃんです。」 ※2
黄色い一羽の小鳥(チュンコ)上手後方より
飛んで来る。
チュンコちゃんとクマさん。
チュンコ「クマさーん!」
クマ「こんにちは、チュンコちゃん!(大きく手を振る。)」
チュンコ「クマさん、こんにちはチュン!誰かとお話ししてた
の?チュン!」
クマ「あ、うん。この森に遊びに来てくれたお友達だよ。」
チュンコ「遊びに来てくれたお友達?チュン!あら、ホント、
よく見れば可愛いお友達が一杯チュン!こんにちは!
私はこの森に住むチュンコです!チュン!」
クマ、チュンコ歌う。
クマ“ようこそ皆さん”
チュンコ“会えて嬉しい”
クマ“僕らの森へ”
チュンコ“ようこそ”
クマ“誰もが楽しむこの森で
みんなと出会えたこの奇跡”
チュンコ“素敵な森ね
誰もが思う”
クマ“そうだよ君の言うとおり
誰もが楽しくなる”
2人“ようこそ僕らの森
みんなで楽しもう”
チュンコ「じゃあまた後でね、チュン!」
チュンコ、下手方へ飛んで行く。
クマ「バイバーイ!!(手を振る。)」
――――― 第 1 場 ――――― B
大木の声「さっきから、大きな声で騒いでいるのは誰だ・・・。」
クマ「え?」
下手方の1本の大木、目を開ける。
大木「せっかく、ゆっくり寝ていたのに、あんなに大きな声で
話しをされたんじゃあ、おちおち寝てもいられない・・・。」
クマ「あ、大木さん!お昼寝の邪魔をしてごめんなさい。」
音楽流れ、大木歌う。
“私は大木 偉いんだ
私は一番 長寿者
大昔から居座り続け
誰もが認める
森の神”
大木「それで?さっきから何を大声で話していたのだ?」
クマ「あ、うん。チュンコちゃんを、この森に遊びに来てくれた
お友達に、紹介していたんだよ。」
大木「ほう・・・よく見れば小さな子ども達が沢山・・・。今日は
ゆっくりこの森を楽しんでいっておくれ。私はもうひと眠り
することにしようかの。」
クマ「じゃあ僕も、もう行くよ!また後でね、みんな!(会場の
子ども達に手を振る。)」
大木、目を閉じる。
クマ、上手へ去る。
――――― 第 1 場 ――――― C
音楽流れ、回りを見回すように、一匹のヒョウ
下手より登場。歌う。
“俺様はヒョウ
この森のヒョウ
誰もが逃げる
優れたヒョウ
俺様はヒョウ
この森に住む
しなやかなヒョウ
頭もいい
ちょいと見てくれよ 俺様の優雅な動き
誰もが真似できる筈もない
俺様はヒョウ
この森にだけ
現れるヒョウ
見てるがいい
俺様はヒョウ
この森の中
恐れるものは
何もないさ
俺様はヒョウ
この森のヒョウ
誰もが逃げる
優れたヒョウ
俺様はヒョウ
この森に住む
しなやかなヒョウ
頭もいい” ※3
ヒョウ「腹減った・・・。あぁあ・・・ほんっとに腹減ったなぁ・・・。
昨日から何も食べてない・・・。あ!!木の実がある!!
あの実を頂戴して・・・(大木の枝になる実に、そうっと
手をのばし、引きちぎる。)
大木「痛っ!!何をするんだ!!」
ヒョウ「へへーんだ!!いただきまーす!!(下手へ走り去る。)」
大木「せっかくなった実だぞ!!その実を返すんだ!!返せ・・・
!!(溜め息を吐き、目を閉じる。)」
――――― 第 1 場 ――――― D
音楽流れ、上手よりルルゥ登場。歌う。
“この森の中 明るい陽差し溢れ
暖かい朝 心ウキウキ踊る
あなたと一緒にいつでもいられるだけで
2人で楽しいこと始めましょう
いつも夢の中にいるみたい
そんな気持ちだわ
綺麗な森の澄んだ空気の中で
優しい気持ち 自然に思い溢れ
あなたが一緒にいつでもいてくれるなら
他には欲しいものは何もないわ
私こんな気持ち初めてよ
それは驚きね・・・”
ポン吉の声「待ってー!!ルルゥ、待ってよー!!」
ルルゥ「早くいらっしゃいよー!!ポン吉!!」
上手よりポン吉、息を切らせ、走り登場。
ルルゥ、回りを見回している。
ポン吉「もう、ルルゥは走るのが早いんだから・・・。追い付け
ないよ。」
ルルゥ「ねぇ見て!この森、綺麗ねぇー!」
ポン吉「うん。」
ルルゥ「見て見て!この木なんて、すっごく大きいの!(大木
に抱きつく。)」
大木の声「また何なんだ・・・」
ルルゥ「キャッ!」
ポン吉「ルルゥ?」
ルルゥ「しゃべった・・・!!しゃべったわ、この木!!」
ポン吉「そんな筈ないよ。」
ルルゥ「だって確かに今・・・(上手方の花に気付き、駆け寄る。)
わあーっ!!綺麗なお花!!来て、ポン吉!!」
ポン吉「(ルルゥの側へ。)本当だ!綺麗だね。」
ルルゥ「(回りを見回して。)森の妖精さん!ここのお花を、少し
私に下さい!!(花を摘み始める。)」
下手より、ヒョウ登場。
ヒョウ「あんな実だけじゃ、腹一杯にならないぜ・・・。(ルルゥと
ポン吉に気付く。)あ・・・子どもだ!!何か美味そうな
匂いがすると思ったら・・・。しめしめ・・・昼ご飯に丁度
よかった・・・。」
ヒョウ、抜き足差し足で、2人に気付かれないように
近付いていく。ヒョウ、ルルゥに飛び付こうとした時、
ルルゥ下手方の花に気付き、駆け寄る。
ヒョウ「・・・それっ!!あ・・・!!(捕まえようとするが、空振り
する。)」
ルルゥ「こっちのお花も綺麗ねぇー!!ポン吉!!ポン吉!!」
ポン吉「うん。(ルルゥの側へ。)」
再びヒョウ、2人に襲いかかろうとするが、2人、
ヒョウには気付かず上手く擦り抜ける。
ヒョウ「あ・・・畜生・・・!ようし・・・今度こそ・・・」
三度、2人を捕まえようとした瞬間、ヒョウ、岩の間に
体を挟まれ、動けなくなってしまう。
ヒョウ「あ!!え・・・?嘘!!・・・(もがく。)」
ルルゥ「(ヒョウのことには、全く気付かず。)これくらいでいい
かな。ねぇ、ポン吉!向こうで、お花の冠を作りましょう!」
ポン吉「うん・・・」
ルルゥ、下手へ去る。
音楽流れ、ポン吉歌う。
“僕はね
君といつもいられて
本当に
幸せ溢れてる今も
明日になればいいことがある
そんな思いに溢れてる
今・・・”
ルルゥの声「ポン吉ー!!」
ポン吉「あ、ルルゥ、待ってよー!!」
ポン吉、下手へ去る。
ヒョウ「おい・・・おい!!俺様のことをほって行くなよ!!
おい!!おまえら・・・!!俺様を助けやがれーっ!!
助けて・・・えっ・・・えっ・・・(泣く。)助けて・・・」
さて、岩の間に挟まれたヒョウくん・・・
どうなるんでしょうか・・・?
それでは“2”へと続きます。
※このルルゥちゃんとポン吉は、別のお話しに登場する
子達です。とっても可愛かった2人を、もう一度・・・
幸せな形(・・・本編は幸せでなかったのか・・・って?
それは、また何れ、ここでも紹介致します(^^)v)で
登場させたくて、・・・あまりこの作品では意味のない
形で登場しますが、それはそれでお楽しみ下さい^^;
※2、今回、小さい子ども達を対象に書いたお話しなので、
“舞台下から見ている子”を意識し、その子達にも話し
掛ける形にしてみました~(^^♪
※3、実はこの“ヒョウくん”も、別のお話しに登場します。
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